ナスダック(NASDAQ)指数とは?構成銘柄や連動しているETF、投資信託をご紹介

コロナ禍以降、資産運用が過去にないほどのブームになっています。
特に米国株は日本株に比べて株価の上昇率が高い傾向にあり、多くの日本人投資家が米国株に投資するようになりました。
その米国株の上昇トレンドを牽引しているのが、ナスダック(NASDAQ)に上場しているハイテク銘柄を中心とした成長株です。
この記事では、米国株の代表的な株価指数である「ナスダック総合指数(NASDAQ)」の構成銘柄やナスダック100指数に連動したETF、投資信託について紹介します。
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目次
- 1 ナスダック(NASDAQ)指数とは
- 2 ナスダック(NASDAQ)の主要構成銘柄
- 3 ナスダック100(NASDAQ)連動の主なETF
- 4 ナスダック100(NASDAQ)連動の主な投資信託
- 5 まとめ:ナスダックは米国で特に勢いのある市場
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ナスダック(NASDAQ)指数とは
ナスダック(NASDAQ)は、米国の新興企業向けの株式市場のことです。
ハイテク株やベンチャー企業が集まる株式市場としては、世界最大規模となっています。
このナスダック市場に上場しているすべての企業の株価を対象とした株価指数を「ナスダック(NASDAQ)総合指数」と呼びます。
米国主要ハイテク銘柄の値動きを表す指数
ナスダックは、日本でも聞いたことのある定番サービスや商品を提供している成長の著しい企業で構成されています。
代表的な企業(銘柄)には以下があります。
()内の表記はティッカーシンボル(銘柄を識別するための略称)です。
- アルファベット(GOOGL)
- アマゾンドットコム(AMZN)
- メタ(FB・旧フェイスブック)
- アップル(AAPL)
- テスラ(TSLA)
- エヌビディア(NVDA)
- ズーム(ZM)
- ネットフリックス(NFLX)
世界を代表するGAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)をはじめ、電気自動車大手のテスラ、近年私たちの生活に身近な存在となったNetflixやZOOMなどの企業も、ナスダック総合指数の構成銘柄です。
こうした銘柄は、コロナ禍において急激に業績を伸ばしたことも特徴です。
単位は「ドル」ではなく「ポイント(pt)」
ナスダック総合指数の単位は「ドル」ではなく、「ポイント」で表されます。
ナスダックに上場している3,000以上の銘柄を対象として、「時価総額加重平均」という手法で算出する指数であるためです。
具体的には、1971年2月5日時点の株価を100(基準値)としたときの現在の数値で表されます。
2021年11月12日時点の指数は「15,850.96」となっているため、指数の算出開始当初と比較すると150倍以上も株価が上昇していることになります。
S&P500やNYダウとの違い
米国の主要な株価指数は3つあります。
- NASDAQ
- NYダウ
- S&P500
ナスダック総合指数と比較した時の「S&P500」や「NYダウ」の特徴を以下で解説します。
S&P500
指数名 | S&P500 |
銘柄数 | 500銘柄 |
計算方法 | 時価総額加重型 |
選定基準 | ・米国企業であること ・時価総額が53億ドル以上であること ・4四半期連続で黒字を維持していること ・株式に一定の流動性があること |
特徴 | 時価総額が大きい銘柄の動きに影響されやすい |
S&P500はニューヨーク証券取引所、またはナスダックに上場している企業から500銘柄が選定された指数です。
指数の計算方法として「時価総額加重型」を採用しているため、時価総額の大きい企業の値動きに左右されやすいという特徴があります。
S&P500の代表的な構成銘柄は以下の通りです。
- アップル(AAPL)
- マイクロソフト(MSFT)
- アマゾン(AMZN)
- フェイスブック(FB)
- アルファベット(GOOG)
- テスラ(TSLA)
- バークシャー・ハサウェイ(BRK)
- エヌビディア(NVDA)
- ビザ(V)
S&P500は時価総額の大きい企業から選ばれるため、ナスダック総合指数の上位銘柄と構成銘柄は似ていますが、S&P500には金融銘柄も含まれる点が特徴です。
積立NISAやidecoの投資対象としても注目を集めている「S&P500」は、これまで安定した右肩成長を続けてきました。
今後も成長に期待できる可能性が高いです。

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NYダウ
指数名 | NYダウ(ダウ・ジョーンズ工業株価平均) |
銘柄数 | 30銘柄 |
計算方法 | 株価平均型 |
選定基準 | ・米国企業であること ・継続的に成長していること |
特徴 | 株価が高い銘柄(値がさ株)の値動きに影響されやすい |
NYダウは、米国経済を代表する30銘柄で構成されている株価指数です。
日経平均株価の米国版のようなイメージで、日経平均と同じように平均株価を出したものになります。
NYダウの代表的な構成銘柄は以下の通りです。
- アップル(AAPL)
- インテル(INTC)
- コカ・コーラ(KO)
- マクドナルド(MCD)
- ナイキ(NKE)
- ゴールドマン・サックス(GS)
- ウォルトディズニー(DIS)
日本でも知名度の高いアメリカを代表する30社で構成されています。
ナスダック(NASDAQ)の主要構成銘柄
全3,000銘柄で構成されている
ナスダックは全部で3,000近い数の銘柄で構成されています。
その中でも特に大きな比率を占めているのは、日本でも名を聞くことが多い以下の銘柄たちです。
銘柄 | 企業概要 |
アップル (AAPL) |
「Mac」「iPhone」を主力製品として販売するIT機器大手。絶大なブランド力、革新的なサービスが特徴です。 |
マイクロソフト (MSFT) |
「Windows」と「Office」で圧倒的シェアを誇るソフトウェア企業。 |
アマゾン (AMZN) |
世界最大のインターネット小売大手。法人向けクラウド基盤サービスの「AWS」も収益を牽引しています。 |
メタ (FB・旧フェイスブック) |
ユーザー数世界最大のSNSである「Facebook」を運営。 |
アルファベット (GOOGL) |
検索エンジン「Google」の持株会社。「YouTube」をはじめ幅広い事業を展開。議決権あり。 |
テスラ (TSLA) |
電気自動車(EV)販売台数世界1位の自動車メーカー。2020年通期決算で初めて黒字化しました。 |
エヌビディア (NVDA) |
グラフィック処理を行うGPUの開発販売を行う企業。Nintendo Switchにも採用されています。 |
ASMLホールディング (ASML) |
オランダの半導体メーカー大手。リソグラフィー(露光)装置の業界最大手。 |
アナログ・デバイセズ (ADI) |
アナログおよびデジタル信号処理アプリショーケンで使用される集積回路メーカー。 |
上記以外にも様々な銘柄があり、ハイテク銘柄の比率が多めになっています。
投資できるのはNASDAQ100指数
「ナスダック」はアメリカを代表する株価指数ですが、ナスダック指数に直接投資することはできません。
ナスダックにはナスダック100(NASDAQ100)指数という、ナスダック関連銘柄の中でも上位100銘柄をピックアップした指数があり、それらの「NASDAQ100(ナスダック100)指数」に投資をすることになります。
NASDAQ100(ナスダック100)指数は、ナスダックに上場している銘柄のうち、金融銘柄を除く時価総額上位100銘柄のことです。
ETFや投資信託など、NASDAQ100と同じ動きを目指した様々な金融商品の中から選ぶことができます。
ナスダック100(NASDAQ)連動の主なETF
ここではナスダック100指数に連動したETFについて紹介します。
QQQ(インベスコQQQトラスト・シリーズ1ETF)
米ドル建てで運用をしたいのであれば、「QQQ(インベスコQQQトラスト・シリーズ1ETF)」がおすすめです。
ナスダック100指数の値動きに連動することを目的として運用されています。
コロナショックによって大きく下落したものの、そこからはわずか数ヶ月で元の水準を上回るほどに上昇しています。
S&P500の値動きと比較しても上昇局面における伸び幅が大きいことがわかります。
2020年の終値における配当利回りは0.5%と、他のETFに比べて特別高いわけではありません。
しかし、値上がり益に加えて配当もしっかりと受け取ることができるため、高いトータルリターンを誇っています。
上場インデックスファンド米国株式(2568)
日本の市場(東京証券取引所)でナスダック100に投資する場合は、「上場インデックスファンド米国株式(2568)」というETFがあります。
米国市場で取引するのと違って日本の市場時間で日本円で取引できるため、普段から日本株を運用されている方はおすすめです。
ナスダック100(NASDAQ)連動の主な投資信託
ナスダック100指数に連動した投資信託について解説します。
eMAXIS NASDAQ100インデックス
eMAXIS NASDAQ100インデックスは、三菱UFJ国際投信が運用しているナスダック100に連動した投資信託です。
eMAXISシリーズはナスダック100だけでなく、人気のS&P500や全世界株式など多数の取り扱いがあり、投資家に人気の高い投資信託になります。
eMAXIS NASDAQ100インデックスの最大の特徴は、信託報酬が0.44%と格安なことです。
eMAXISシリーズは信託報酬が低いものが多いため、ナスダック100に限らずおすすめのファンドになります。
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス
iFreeNEXT NASDAQ100インデックスは、大和アセットマネジメントが運用しているナスダック100に連動している投資信託です。
iFreeNEXT NASDAQ100インデックスの最大の特徴は、純資産総額が約430億円(2021年11月現在)と非常に多いことになります。信託報酬も0.495%と割安です。
eMAXIS NASDAQ100インデックスとどちらに投資するか迷った場合は、純資産額の多さでiFreeNEXT NASDAQ100インデックスを選ぶのもいいでしょう。
iFreeレバレッジ NASDAQ100
iFreeレバレッジ NASDAQ100は、大和アセットマネジメントが運用している投資信託で、ナスダック100の値動きの2倍程度になることを目指しているファンドです。
レバレッジがかかっているため値動き(ボラティリティ)は大きいですが、リスクを取る分大きな利益を狙える可能性があります。
Youtubeをはじめ多くのインフルエンサーが話題にすることの多い投資信託ですので、興味がある方はご自身の手で調べてみてください。
まとめ:ナスダックは米国で特に勢いのある市場
今回は、アメリカの代表的な株価指数であるナスダックについて解説しました。
ナスダック市場に上場している銘柄は、米国を代表するだけでなくこれからの世界経済を牽引していくような成長企業ばかりです。
日本に住んでいても普段しているサービス・商品の多くが、NASDAQ構成企業の物が多いと思います。
例えばiPhoneはApple、パソコンのWindowsはMicrosoft、ネット検索はGoogle、SNSのTwitterやFacebook、動画サービスのNetflixなど、生活の多くが米国企業のものです。
S&P500と比べても成長率には期待ができるため、普段触っているサービスに投資してみたいという方は、投資対象の一つとして検討してみるのもおすすめです。
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記事筆者
マネカツ編集部 Manekatsu Henshubu
"将来への漠然としたお⾦への不安はあるけど、何から始めていいのかわからない…"
そんな方に向けて「資産運用」や「節税」など、お金に関する情報を発信しています。

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