「もし宝くじに当たったら何を買おうかな」と、高額当選を夢見て宝くじを購入したことがある方も多くいるでしょう。

宝くじの当選確率は決して高くはありませんが、もし当選した場合に注意すべきは税金の負担です。

一度受け取った当選金は自分の財産になるため、人に分け与えると高額な税金がかかる可能性もあります。

この記事では、宝くじに当選した場合にかかる可能性のある税金や当選金の受け取り方法、受け取る際の注意点などを解説します。

宝くじの当選金にかかる税金について

宝くじで高額当選したら、翌年の税金負担が大きくなるのではないかと気になっている方も多いでしょう。

宝くじの当選金にかかる税金について解説します。

宝くじの当選金は原則「非課税」

宝くじに当選した場合、その当選金は原則として「非課税」になります。高額な当選金を受け取ったとしても、当選金に対して税金を負担する必要はありません。

宝くじの当選金については「当せん金付証票法」という法律により、「所得税」や「住民税」が非課税になることが定められています。

非課税であるため、確定申告を行う必要もありません。

出典:e-Gov法令検索「当せん金付証票法」

“宝くじ自体”に税金が含まれている

なぜ宝くじが非課税になるかというと、宝くじの売上金自体に税金が含まれているからです。宝くじを購入する時点で、購入者はすでに税金を負担しているため、当選金には税金が課されないようになっています。

宝くじの発売元は、全国都道府県や政令指定都市などの自治体です。販売によって得られた売上金のうち、約40%は自治体への収益金として、地域の公共事業などに充てられます。

例えば1枚300円の「年末ジャンボ宝くじ」の場合、購入時に約40%の120円を収益金として支払っています。宝くじを購入する時点で税金を納めていることになるので、仮に高額当選した場合でも税金を負担する必要はありません。

宝くじの売上金額の使い道

宝くじ公式サイト」によると、2020年度の宝くじの販売実績額は8,160億円です。その収益金は、以下のように振り分けられています。

収益金 使い道
36.6%
(2,982億円)
収益金として、発売元である全国都道府県及び20指定都市へ納められ、公共事業等に使われる
1.4%
(113億円)
社会貢献広報費
15.0%
(1,226億円)
印刷経費、売りさばき手数料など
47.0%
(3,839億円)
当選金として当選者に支払われる

自治体に納められている収益金は、以下のような用途で活用されています。

  • 高齢化少子化対策
  • 防災対策
  • 公園整備
  • 教育及び社会福祉施設の建築改修

宝くじの当選金に税金がかかる(引かれる)ケース

宝くじの当選金に税金がかかる(引かれる)ケース

宝くじの当選金は原則として「非課税」と解説しましたが、当選金に課税されるケースもあります。

どのような場合なのか解説します。

当選金を人にあげる場合【贈与税】

当選金に税金が課されないのは、あくまでも当選金を「受け取る」際の所得税や住民税のみをいいます。

一旦受け取った当選金を人にあげる(贈与する)場合は、「贈与税」の課税対象になります。

贈与税の計算方法は、以下のとおりです。

  • 贈与税:(贈与金額 – 基礎控除110万円)× 贈与税率 – 控除額

例えば、宝くじで1億円に当選した人が、その半分の5,000万円を子どもに贈与した場合、贈与税の計算は以下のようになります。

  • (5,000万円 – 110万円)× 55%(税率) – 400万円(控除額) = 2,289.5万円

贈与税は受け取った側に課税されるため、5,000万円の贈与を受けてもその半分近くは税金で納めなければいけません。

贈与税には年間で110万円の基礎控除があります。1年間の贈与金額が110万円以内であれば、贈与税はかかりません。

当選金を贈与したい場合は、暦年贈与の仕組みを使って少額ずつ贈与を行なえば、税負担を軽減できます。

出典:国税庁「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」

当選金を配偶者や子に相続させる場合【相続税】

一旦受け取った当選金を配偶者や子に相続させる場合は、「相続税」の課税対象になります。

相続税の計算方法は、以下のとおりです。

  • 相続税:(相続金額 – 基礎控除3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)× 相続税率

例えば、宝くじで1億円当選した人が亡くなり、子ども2人で相続した場合、相続税の計算は以下のようになります。

  • 1億円 -(3,000万円 + 600万円 × 2人)= 5,800万円(課税遺産総額)
  • 5,800万円 × 1/2(子ども1人あたりの法定相続分) × 15%(税率) – 50万円 (控除額)= 385万円(子ども1人あたりの相続税)

上記の通り一旦受け取った当選金を相続した場合も、相続税が課されます。

出典:国税庁「No.4152 相続税の計算」
出典:国税庁「No.4155 相続税の税率」

海外で購入した宝くじの当選金は課税対象

海外で購入した宝くじが当選した場合は、その当選金に税金が課されます。

この場合は「一時所得」の扱いとなります。

一時所得の計算方法は、以下のとおりです。

  • 一時所得:総収入金額 – その収入を得るために支出した金額 – 特別控除(50万円)
    ※この金額の1/2が総所得金額に算入されます。
  • 所得税の金額 :(課税対象の金額 × 税率 – 控除額 × 2.1%(復興特別所得税)
    ※平成25年(2013年)以降は、所得税に復興特別所得税(原則としてその年分の基準所得税額の2.1%)が付加されます。

例えば、海外で購入した宝くじで1億円が当たった場合、所得税の計算は以下のようになります(計算の便宜上、収入を得るための支出は0円とします)。

  • (1億円 – 50万円)×1/2 = 4,975万円(この金額が課税対象として給与などの総所得金額に算入されます)
  • 4,975万円 × 45%(税率)- 479.6万円(控除額)× 2.1%(復興特別所得税)≒ 369.4万円(所得税)

また、宝くじを購入した国と日本との間で「租税条約」が結ばれていないと、当選金はその国の課税対象となり二重課税となる可能性もあります。

海外で宝くじを購入する場合は、日本との間で租税条約が結ばれているかどうかを確認しておきましょう。

出典:国税庁「​​No.1490 一時所得」
出典:国税庁「No.2260 所得税の税率」

法人で当選すると法人税がかかる

個人で購入した宝くじが当選した場合は非課税ですが、法人で購入した宝くじが当選した場合は、当選金に法人税が課税されます。

法人で購入した宝くじの当選金は、益金に算入しなければならないため、全額が法人税の課税対象となります。

宝くじ当選金の受け取り方法と注意点

宝くじ当選金の受け取り方法と注意点

購入した宝くじが当選した場合、当選金はどこで・どのように受け取ればよいのでしょうか。

宝くじの当選金の受け取り方法、受け取る際の注意点について解説します。

宝くじ売り場か、みずほ銀行で受け取る

宝くじに当選した場合は、購入した宝くじ売り場か、みずほ銀行で当選金を受け取ることができます。

当選金額が1万円以下の場合は、宝くじ売り場で受け取ることが可能です。当選金が1万円を超えた場合は、宝くじ売り場で受け取ることはできないため銀行に行く必要があります。

宝くじ公式サイトで購入した場合、当選金は登録した受取口座に自動で振り込まれます。また、インターネット販売金融機関の販売サイトで購入した場合、当選金は購入した際に利用した口座へ自動で振り込まれます。

出典;宝くじ公式サイト「当せん金のお受け取り|当せん結果のご案内」

当選金の受け取りに必要な持ち物

当選金の受け取りに必要な持ち物は以下のとおりです。

当選金額によって必要なものが変わるので注意しましょう。

  • 当たった宝くじ
  • 本人確認書類(50万円以上の当選)
  • 印鑑(100万円以上の当選)
  • 当選金は当選した宝くじ券があれば受け取れます。しかし、当選金が50万円を超える場合は本人確認書類の準備が必要になります。

当選金額が100万円を超える場合は、本人確認書類に加えて印鑑も必要になります。

本人確認書類には運転免許証やマイナンバーカードなど、顔写真付きの身分証明書が必要です。

顔写真のないものであれば、種類の異なる本人確認書類や、公共料金の領収書などの補完書類を追加で提出する必要があります。

受け取り期間は1年間

宝くじの当選金の時効は1年です。当選金の支払開始日から1年を過ぎると、当選金が受け取れなくなるため注意しましょう。

宝くじの当選結果については、支払開始日以降であれば公式ホームページでいつでも照会できます。

時効を迎えてしまった当選金は、宝くじの収益金と同じく発売元である全国都道府県や政令指定都市へ納められ、公共事業などに役立てられます。

高額当選証明証を保管しておく

高額当選した場合は、銀行から「高額当選証明書」の発行を受けることができます。必ず発行してもらい、大切に保管しておきましょう。

宝くじに高額当選しても、当選金に税金がかかるわけではありません。しかし、急にマイホームや高級車などを購入して高額な出費が増えた場合、その資金の出どころについて税務署から詮索される可能性があります。

宝くじの高額当選を証明してくれる書類が「高額当選証明書」です。100万円を超える当選金が発生した場合は発行できるため、忘れずに発行してもらいましょう。

まとめ:宝くじに当たっただけなら税金はかからない

宝くじに当たっただけなら税金はかからない

宝くじに当選して収益を得た場合でも、その当選金自体に税金(所得税・住民税)はかかりません。

宝くじにかかる税金は宝くじの販売代金に含まれているため、購入する段階ですでに負担していることになります。

宝くじの当選金にかかる税金については、受け取るときは非課税です。一度受け取った当選金を贈与したり、相続したりする場合には、贈与税や相続税がかかります。

宝くじの当選金の使い道を考える時は、税金の負担も考えながら計画するとよいでしょう。

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