毎年1年間の所得を計算して、国(税務署)に納めるべき所得税の額を報告する「確定申告」を毎年2月中旬から3月中旬までに完成させ納付する必要があります。

しかし、自営業やフリーランスの人がやるもので会社員には関係ないというイメージを持っている方も多いのでは?

実際これまで、会社員の多くは確定申告をせずに済みましたが、働き方が多様化している近年では会社員であっても確定申告をしなくてはいけないケースが増えています。

どんなときに確定申告をしなくてはいけないのか、確定申告をすれば節税できるケースと合わせて解説します。

確定申告とは

確定申告とは、一般的に「所得税の確定申告」を指します。

「所得税の確定申告」とは、1月から12月までに得た1年間の所得にかかる税金の額を計算して、毎年翌年の2月中旬から3月中旬までに申告する手続きです。所得は、収入(給与や売上)から必要経費(材料費や通信費など)を差し引いた金額を指します。

確定申告を行うことで、税金を納め過ぎていた場合は返還、足りていない場合は追加で納付をすることになります。確定申告が必要な人が申告を怠ったり、期限が過ぎてしまうとペナルティが発生するので十分注意しましょう。

会社員は原則確定申告する必要はない

会社員は給与に対して所得税を支払う義務があります。日本は所得税に関して申告納税方式をとっているので、本来は会社員一人ひとりが自分の給与を基にして所得税を申告・納税しなくてはいけません。しかし、多くの会社員が自分で申告をしたことがないのは「源泉徴収制度」があるためです。

源泉徴収制度とは、その所得の支払の際に支払者が所得税を徴収して国に納付する仕組みです。この制度により、会社が毎月給与から税額表により求めた一定額の所得税を預かり、納税者に代わって納めますが、年末には正しい税額になるよう調整が行われます。これを「年末調整」といいます。

この「源泉徴収制度」と「年末調整」により、会社員は原則確定申告をする必要がありません。

しかし、会社員でも確定申告が必要なケースや確定申告をすると得をするケースがあるので注意が必要です。

確定申告が必要な会社員とは

会社員であっても確定申告が必要なケースや確定申告をすると得をするケースがあるので注意が必要です。

知らなかったという理由で確定申告をせず申告の期限が過ぎてしまうと「無申告加算税」という罰金のような税金が追加されます。さらに、悪質な脱税と認められると「5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、または、その両方」が課せられます。知らないでは済まされない事態にならないよう、収入を得たならば所得税がかかるかも?確定申告が必要かも?と情報を得ようとすることが大切です。

以下に主な3つのケースを記載していますので、ご自身に当てはまるものがないか確認してみましょう。

給与所得以外の所得が20万円を超える人

例えば、会社員として働きながら、趣味で製作したアクセサリーを販売しているとしましょう。アクセサリー販売収入が50万円、素材費用など経費が20万円の場合、利益は30万円です。この30万円が給与以外の所得金額となります。20万円を超えているので確定申告が必要です。

このようなハンドメイド販売のほか、Webライターやネットショップ運営、FX、アフェリエイトなどの副業で会社の給与以外から収入がある場合で所得金額が20万円を超えた場合、必ず確定申告をしなくてはいけません。

この例以外にも、週末の休日や長期休暇を利用して収入があるなどさまざまなケースが想定されますが、主となる会社以外からの給与所得金額が20万円を超えたら確定申告をしなくてはいけません。

2カ所以上からの給与収入のある会社員

例えば、昼間は事務員として会社勤めをしているが、夜間は将来自分のお店を持ちたいという夢のために、時給のよい飲食業でアルバイトをして毎月10万円ほどの収入があるとしましょう。アルバイトの収入が120万円(10万円×12カ月)、このアルバイトのために揃えたドレス代金などの経費40万円の場合、80万円(120万円-40万円)が主となる会社以外の所得金額となります。20万円を超えているので確定申告が必要です。

正社員、パート、アルバイトという区分に関わらず、月額8万8千円以上の給与から源泉徴収されます。主となる勤務先では年末調整により正しい税額を算出してもらえますが、それ以外の給与は年末調整されません。「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は1つの会社にしか提出できないためです。そこで、主となる勤務先以外の給与がある場合は、自分で確定申告をして正しい税額を申告する必要があるのです。

給与が2,000万円以上の会社員

会社員の場合、原則会社によって年末調整が行われ、確定申告をする必要がありません。しかし、会社員であっても年間の給与が2,000万円を超える場合、年末調整の対象にならず個人での確定申告が必要になります。

この例以外にも、週末の休日や長期休暇を利用して収入があるなどさまざまなケースが想定されますが、主となる会社以外からの給与所得金額が20万円を超えたら確定申告をしなくてはいけません。

確定申告による税金の優遇措置

次に紹介をするのは、確定申告をすれば節税できるかもしれないケースです。会社員が該当することの多い2つを紹介します。

医療費が10万円を超える人(家族も含む)

・年間の医療費が10万円を超えた部分の医療費
・総所得金額等200万円未満の場合は総所得の5%を超えた部分の医療費

病院で診察を受けたときの診察料・治療費の支払いや、薬局での薬代金の支払いなどの医療費の支払金額が10万円(総所得金額が200万円未満の場合には総所得金額の5%)を超えると「医療費控除」の対象になります。

例えば給与所得が300万円、入院と手術をしたことで医療費がかさみ通院も含め支払った医療費の合計が23万円だった場合、所得税と住民税を合わせておよそ2万5千円の税金を節約することができます。ただし、確定申告をしないと節税効果を得られません。医療機関より発行された領収書やレシートを使用するので、ファイルや机の引き出しにあとから見てもわかるように保管しておきましょう。

ここでいう医療費は、生計を一にする配偶者や親族のために支払われたものも含めることができます。自分一人の医療費で10万円を超えることはなくても、家族全員の医療費を合計すると10万円を超えるケースは少なくありません。なお、医療保険によりカバーされる金額は対象外となるのでご注意ください。

また、医療費控除の特例として「セルフメディケーション税制」もあり、どちらか一方を選択できます。健康診断を受けているなど要件を満たせばドラッグストアなどで購入したOTC医薬品の購入代金が1万2千円を超えると適用されます。

各自治体にふるさと納税した人

ふるさと納税を行った場合、下記2つの条件の内、どちらか1つでも当てはまった方は確定申告が必要となるので注意してください。

・1年間に6つ以上の自治体に寄付をした場合

・「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を利用していない場合

確定申告をすることで、1年間に寄付した金額から2,000円を差し引いた金額が控除されます。会社員でも条件に当てはまった人は忘れずに確定申告をしましょう。

まとめ:自分で確定申告できない人は専門家への依頼がおすすめ

会社員にとって確定申告は決して無関係ではありません。働き方の多様化などで確定申告をするケースはますます増えていくことでしょう。最近では、「e-Tax」というシステムにより、税金に関する申告をWebで行うことができます。しかし、自分で手続きを行うのは不安、作業時間を作れるか心配という方は、税理士登録をしている専門家に依頼することをおすすめします。確定申告はとても大切な手続きです。自分に合ったやり方を見つけてペナルティや損が発生しないように注意しましょう。

 

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