固定資産税はクレジットカードで払える?メリット・デメリット、納付方法を解説
家や土地などの不動産を所有していると、毎年固定資産税が発生します。
クレジットカードをよく利用される方の中には、「固定資産税をクレジットカードで払いたい」と感じる方もいるかもしれません。
固定資産税をクレジットカードで払えば、さまざまなメリットがあります。
お住まいの自治体で固定資産税のクレジットカード納付ができるかを確認し、手順や注意点を把握しておきましょう。
この記事では、固定資産税をクレジットカードで払う手順やメリット・デメリットを解説します。
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この記事の目次
固定資産税のクレジットカード払いについて
固定資産税は地方税の一種であり、毎年1月1日時点で所有している固定資産税に対して課される税金のことです。
固定資産税の対象となる資産は、土地や住宅、マンション、田畑、倉庫などです。
資産価値に応じて算出される税額を、固定資産が所在する土地に納税します。
固定資産税のクレジットカード納付は、クレジットカード支払の機能を利用して各自治体の専用サイトで決済する仕組みです。
クレジットカード納付に対応している自治体が増え始めていますが、自治体によっては未対応のところもあるため確認が必要です。
固定資産税をクレジットカードで払える主な自治体
固定資産税の納付にクレジットカードを使える主な自治体は以下の通りです。
都道府県 | 自治体 |
東京都 | 23区 立川市 八王子市 |
神奈川県 | 横浜市 川崎市 相模原市 |
大阪府 | 大阪市 豊中市 枚方市 |
愛知県 | 名古屋市 豊田市 岡崎市 |
福岡県 | 福岡市 北九州市 久留米市 |
上記以外にも多くの自治体でクレジットカード納付が導入されています。
お住まいの自治体でクレジットカード払いができるかどうか、各自治体のホームページで確認してください。
固定資産税をクレジットカード払いする手順
固定資産税のクレジットカード払いは、各自治体のWEBサイト上で手続きを行います。
あらかじめ納付手順を確認しておきましょう。
1. 必要書類を準備する
まず、手元に以下の必要書類を準備します。
- 納税通知書
- 納付書
- クレジットカード
たとえば、東京都では以下のクレジットカードが利用できます。
- VISA
- MasterCard
- JCB
- American Express
- Diners Club
- TS CUBIC CARD
自治体によって利用できるクレジットカードのブランドが異なることがあります。
事前に各自治体のサイトで確認しておきましょう。
2. 自治体の納税サイトで納付情報を入力する
次に、パソコンやスマートフォンから自治体の納税サイトにアクセスし、納付情報の入力に進みます。
納税通知書・納付書に記載されている「納付番号」「確認番号」「納付区分」を入力します。
注意事項をよく確認し、内容に間違いがないかを確認しながら納付情報を入力しましょう。
3. 支払情報を入力する
納付情報の入力が完了したら、クレジットカード情報の入力に進みます。
カード番号や有効期限などを正確に入力しましょう。
また、支払情報入力ページでメールアドレスを入力すると、支払内容が記載されたメールが届きます。
よく使うメールアドレスを入力し、支払内容を確認できるようにしておきましょう。
4. 納付手続きの完了
納付情報や支払情報をすべて入力したら、納付手続きは完了です。
完了後は支払いの取り消しや変更はできないため、よく確認してから実行しましょう。
固定資産税をクレジットカードで払うメリット
クレジットカードのポイントが貯まる
支払った金額とカードの還元率に応じてポイントが還元される点は、クレジットカード納付の大きなメリットです。
固定資産税は一般的に数万〜数十万円と高額であるため、ポイント還元率が高いカードを選ぶと受けるメリットはより大きくなります。
例えば、10万円の固定資産税を還元率1%のカードで支払った場合、1,000ポイントが付与されます。
高額な固定資産税に還元率が高いクレジットカードを使い、お得にポイントを受け取りましょう。
自宅からいつでも納付できる
自宅からいつでも納付手続きができる点も、クレジットカード納付のメリットです。
自治体や銀行の窓口に行く手間がかからず、原則24時間いつでも納付手続きができます。
例えば、平日の昼間は仕事をしていて時間を取るのが難しい方も、平日の夜間や休日に自宅で手続き可能です。
自分の都合に合わせて、好きなタイミングで支払いを済ませられます。
ただし、システムメンテナンスの時間中は納付できない点に注意が必要です。
例えば都税クレジットカードお支払サイトの場合、毎週月曜日午前1時から午前7時まではシステムメンテナンスのため利用できません。
現金を持ち歩く必要がない
クレジットカードで支払う場合、現金を持ち歩く必要がない点もメリットのひとつです。
コンビニや銀行窓口で納付する場合、まとまったお金を持っていく必要があります。
盗難・紛失のリスクがあり、現金を引き出す手間もかかります。
クレジットカード納付では、現金を引き出す必要がありません。
盗まれたり、失くしたりするリスクがないため、安心して納税できる点がメリットでしょう。
手元に現金がなくても後払いできる
クレジットカードは後払いの仕組みであるため、手元に現金がなくても決済できます。
固定資産税のまとまった金額をすぐに用意できない場合でも、クレジットカード納付が役立ちます。
一般的なクレジットカードの引き落とし日は、利用月の翌月です。
翌月の引き落とし日までに入金しておけば問題ないため、ゆとりを持って支払うことができます。
納付日のタイミングで手元に現金がない場合は、クレジットカード納付がおすすめです。
支払い方法を分割払いに変えられる
固定資産税は、第1期から第4期までの年4回払いが一般的です。
年4回以上に分割して支払いたい場合は、クレジットカードの支払い方法を「分割払い」や「リボ払い」に設定することで、分割納税できます。
ただし、カードによっては分割払いが使えないケースがあります。
また、分割払いやリボ払いには別途手数料や金利が発生することからあまりおすすめではありません。どうしても払えない場合の最終手段にしましょう。
固定資産税をクレジットカードで払うデメリット・注意点
クレジットカード払い非対応の自治体がある
多くの自治体でクレジットカード納付の対応が進んでいますが、なかには未対応の自治体もあります。
すべての自治体でクレジットカード納付ができるわけではないため、注意が必要です。
また、クレジットカード払いに対応している自治体であっても、国際ブランドが指定されているケースがあります。
「住んでいる自治体がクレジットカード払いに対応しているか」「持っているクレジットカードが使えるか」という点を事前に確認しておきましょう。
手数料がかかる
クレジットカード納付をする際、システム利用として納税額に応じた手数料がかかります。
還元されるポイントよりも手数料の方が高くなるケースがあるため、注意しましょう。
例えば、東京都の場合は税額のほかに以下の手数料がかかります。
税額 | 決済手数料 |
1円〜10,000円 | 73円(消費税込80円) |
10,001円〜20,000円 | 146円(消費税込160円) |
20,001円〜30,000円 | 219円(消費税込240円) |
30,001円〜40,000円 | 292円(消費税込321円) |
40,001円〜50,000円 | 365円(消費税込401円) |
※以降、税額が10,000円増えるごとに73円(消費税別)の手数料が加算 |
例えば、ポイント還元率0.5%のカードで30,000円の固定資産税を支払った場合、還元されるポイントは150円分です。
しかし決済手数料として219円(消費税込240円)が発生しており、手数料の分損をしてしまいます。
カードの還元率や決済手数料によって、クレジットカード払いと口座振替のどちらがお得かは変わってきます。
事前に還元ポイントと手数料を計算し、お得な方を選びましょう。
領収証書は発行されない
固定資産税をクレジットカード払いで納税する場合、領収証書は発行されません。
領収証書が必要になる場合は、コンビニや銀行窓口で固定資産税を納付しましょう。
納税証明書の発行に時間がかかる
クレジットカード払いをする場合、納税証明書の発行までに時間がかかります。
自治体によってかかる日数が異なったり、別途申請手続きが必要だったりするため注意しましょう。
特に納税証明書の発行を必要としている方は、発行までにかかる時間や必要な手続きを事前に調べ、早めに手続きをすることが大切です。
すぐに納税証明書が必要な場合は、自治体や銀行の窓口、コンビニなどで納付することをおすすめします。
納付上限額やカードの利用限度額に注意
自治体によって、クレジットカードで納付できる金額に上限が定められているため注意が必要です。
例えば東京都の場合は、税額100万円未満の納税通知書・納付書のみクレジットカード納付に対応しています。
また、ご自身のクレジットカード利用限度額を超えてしまうと決済できません。
あらかじめ、税額がカードの利用限度額を超えていないか確認しておきましょう。
クレジットカードの限度額は年収やカードのランクで違う?限度額の平均や上げ方を解説!
固定資産税のクレジットカード払いに関するよくある質問
コンビニでクレジットカード払いできるか
固定資産税をコンビニで納付する際、クレジットカードを使うことはできません。
クレジットカード納付は、自治体の専用サイトのみ対応している納付方法です。
コンビニで納付する場合は、クレジットカードやキャッシュレス決済などで支払うことはできません。
固定資産税をコンビニで納付する場合は、必ず現金を用意していきましょう。
家族名義の固定資産税を他の家族が納付できるか
家族名義の固定資産税であっても、カード名義人の手続きによって納付できます。
ただしトラブルを避けるためにも、事前に家族で話し合ってから納付手続きを進めましょう。
口座振替からのカード払いへ変更できるか
現在口座振替を利用中の場合はクレジットカード払いの納付書が送付されないため、クレジットカード払いはできません。
口座振替は毎年自動で継続されるため、クレジットカード払いをしたい場合まずは口座振替の停止手続きを行いましょう。
停止手続きが完了したら、納付書を送付してもらった上でクレジットカード払いに切り替える手続きが必要になります。
連絡する時期によっては希望の時期から切り替えられない可能性もあるため、注意が必要です。
詳しくはお住まいの自治体に確認してください。
まとめ:固定資産税をクレジットカードで払える自治体が多い
固定資産税をクレジットカードで納付できる自治体は増えてきています。
カードにポイントが還元されたり、自宅からいつでも納付ができたりとメリットが多い納付方法であるためおすすめです。
ただし、決済手数料がかかったり、クレジットカード納付に非対応の自治体があったりするなどの注意点もあります。
メリット・デメリットを比較した上で、固定資産税をクレジットカードで納付しましょう。
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