クレジットカードのランクとは?ステータスや種類、年収との関係を解説
クレジットカードは様々な会社が多くの種類を発行していますが、基本的に全てのカードはいくつかのランクに分けられます。
「ゴールドカード」や「プラチナカード」は、クレジットカードのランクを表した言葉です。
基本的にはランクが上がるほど年会費は高くなり、それに応じて特典や補償が充実します。
この記事では、クレジットカードランクの種類や特徴、ランクによって変わること、高ランクのカードを持つ方法などについて解説します。
クレジットカードのランクについて詳しく知りたい方や、カード選びに迷っている方は、参考にしてください。
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この記事の目次
クレジットカードの「ランク」とは
まずはクレジットカードのランクについて、その意味や必要性について解説していきます。
クレジットカードのステータス(社会的信用・価値)のこと
クレジットカードのランクとは、カードのステータス、つまり社会的信用や価値を表す指標のようなものです。
一般的には4つのランクがあり、以下の順番でステータスが高くなります。
- 一般(スタンダード) < ゴールド < プラチナ < ブラック
ランクが上がるほど審査基準が厳しくなるため、入手難度も高くなり希少性が増します。
また、高ランクのクレジットカードの中には招待されないと作れないカードもあり、選ばれた方しか持てない仕組みが所有欲を掻き立てる要素にもなっています。
同じ発行元のクレジットカードでも、ランクが異なるとサービスや特典、ポイント還元率、年会費などが変わってきます。
クレジットカードのランクは、名前(呼び方)やデザインから判断できる場合が多いです。
クレジットカードのランクの必要性について
クレジットカードのランクは、社会的地位を証明するために必要だと考える方もいるようです。
クレジットカードは支払いに使うだけのものではなく、持ち主の信用や社会的地位をイメージさせる要素を含んでいます。
特に高ランクのクレジットカードは通常、審査時に社会的信用が重視されるため、一般カードよりステータス性が高いです。
そのため、人前で出したときに恥ずかしくないよう、クレジットカードのランクを重んじる方もいます。
なお、ステータスを気にしない方でも、高ランクのクレジットカードは保険やコンシェルジュ、利用限度額などの機能・サービス面が充実しており、持っていると便利な場合があります。
クレジットカードのランクの種類と特徴
クレジットカードのランクには、主に以下の4種類があります。
- 一般カード(スタンダード)
- ゴールドカード
- プラチナカード
- ブラックカード
それぞれの年会費やサービスの特徴について、詳しく解説します。
一般カード(スタンダード)
「一般カード」は最もランクが低く、基本的なクレジットカードです。
初めてクレジットカードを作る場合や特別なサービスを必要としない場合は、一般カードを作るケースが多いでしょう。
年会費は無料のカードが多く、高くても数千円程度です。
審査は最も甘く、主婦や学生、アルバイトなど、自身の収入が少ない方でも発行できる可能性が十分あります。
一般カードは、以下のようなクレジットカードの基本機能を持っており、日常的に利用する分には全く問題ないでしょう。
- ショッピング
- キャッシング
- ポイント還元
- 旅行傷害保険
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旅行傷害保険とは
旅行傷害保険とは、旅行中の病気やケガ、また持ち物の破損や盗難にかかる費用を補償してくれる保険です。
クレジットカードで支払った場合に適用される「利用付帯」と、持っているだけで効力を発揮する「自動付帯」があります。
海外旅行用と国内旅行用に分かれており、一般カードでは海外旅行用のみ付いているケースが多いです。
クレジットカードによっては付いていない場合もあるため、旅行の機会が多く保険の付帯を重視する方は申し込み前に確認しておきましょう。
代表的な一般カード
- JCB CARD W
- リクルートカード
- 楽天カード
- dカード
- 三井住友カード(NL) など
ゴールドカード
「ゴールドカード」は、一般カードよりもワンランク上のクレジットカードです。
年会費は10,000円台が多く、安いもので数千円台、高いものだと30,000円以上の場合もあります。
一般カードよりも審査難易度が高く、学生やアルバイト、クレジットカードを始めて作る方は通りづらい傾向があるでしょう。
申し込み条件の段階で、一般カードより年齢制限を高く設定している場合もあります。
ゴールドカードの多くは、一般カードに比べて以下のような点で優れている場合が多いです。
- 旅行保険の内容や補償額が手厚い
- 利用可能枠が大きい
- ショッピング保険が付いている
- 空港ラウンジを無料で利用できる
ショッピング保険とは
ショッピング保険とは、クレジットカードを使って購入した商品の破損や盗難による損害を補償してくれる保険です。
一般カードに付いていることは少なく、ゴールドカードには付いているケースが多いです。
ゴールドカードの機能を比較する際の一つの項目として、申し込み前に確認してみましょう。
代表的なゴールドカード
- 三井住友カードゴールド
- 楽天ゴールドカード
- Amazon マスターカードゴールド
- オリコカード THE POINT PREMIUM GOLD
- アメリカンエクスプレス ゴールドカード
- dカード ゴールド など
プラチナカード
「プラチナカード」は、ゴールドカードよりさらにランクが上のクレジットカードです。
クレジットカード発行会社の多くは、プラチナカードを最高ランクのカードに位置付けています。
年会費はクレジットカードによってバラつきが大きいですが、20,000円台~30,000円台が多く、高いカードになると10万円以上する場合もあります。
以前は発行会社から招待を受けて発行する場合が多かったですが、最近では自分から申し込みできるカードも増えてきました。
プラチナカードによくあるサービスとしては、以下のようなものが挙げられます。
- コンシェルジュサービス
- プライオリティパス
コンシェルジュサービスとは
コンシェルジュサービスとは、クレジットカード発行会社に様々な相談や手続き代行を依頼できるサービスで、簡単にいうと「自分専用の秘書」のようなものです。
相談できる内容としては、以下のようなものが挙げられます。
- ホテルやレストランの予約(海外も含む)
- イベントのチケット手配
- 旅行プランの相談
基本的には24時間対応かつ無料で依頼でき、プラチナカードのステータス性を象徴するサービスといえるでしょう。
プライオリティパスとは
プライオリティパスとは、国内外1,300ヶ所以上の空港で専用ラウンジを利用できる会員サービスです。
一般の申し込みでも入会できますが、プラチナカードの付帯サービスとして入会するケースも多いです。
ゴールドカードで利用できる通常のラウンジとは違い、以下のように特別なサービスを受けられます。
- アルコール類を含む飲食物の無料提供
- シャワールームやマッサージルームの利用
- Wi-Fiや充電スポットの利用
※サービス内容は、各ラウンジや会員のグレードにより異なります。
海外旅行や出張が多い方には、搭乗前に贅沢な時間を過ごせる嬉しいサービスです。
代表的なプラチナカード
- 三井住友カード プラチナプリファード
- アメリカンエキスプレスプラチナカード
- JCBプラチナ
- 三菱UFJ カード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード など
ブラックカード
「ブラックカード」は、クレジットカードの中で最もランクの高いカードです。
年会費は10万円台~数十万円ほどで、一番安くても50,000円台になります。
ブラックカードのほとんどが招待制で、その存在やサービス自体が公に明かされていないカードも多いです。
ブラックカードには、一般カードからプラチナカードまでの機能やサービスに加え、以下のような特徴があります。
- ホテルやレストランなどの優待や無料サービスが受けられる
- 利用可能枠が一律に決まっておらず、会員ごとに決められる
ブラックカードを持っている方に会うことすら珍しいほどで、選ばれた方しか持てない富裕層向けのクレジットカードと言えるでしょう。
代表的なブラックカード
- アメリカンエキスプレス センチュリオンカード
- ラグジュアリーカード ブラックカード
- JCB ザ・クラス
- 楽天ブラックカード
- ダイナースカードプレミアム など
クレジットカードのランクと年収の関係性
クレジットカードを作成するには、まず審査に通る必要があります。
審査で重視される項目には、 勤務先や勤続年数、年収など様々なものがあります。
年収は目安の一つ
上位ランクのクレジットカードを作成するには、高年収であることが条件だと思われがちですが、実際はそうとも限らないようです。
例えばゴールドカードの場合、年収200〜300万円程度でも作成できるクレジットカードは多いです。
プラチナカードの場合は、年収1,000万円が一つの目安にはなりますが、下位カードからの利用状況が良ければ年収500万円以下でも招待状が届くことがあるようです。
クレジットカードの審査においては、年収は一つの目安にはなりますが、絶対的な基準ではありません。
年収よりも「年間使用決済額」が影響するともいわれていますので、年収が低いからといって上位ランクのクレジットカード作成をあきらめる必要はありません。
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会社員は審査に通りやすく個人事業主は通りにくい
一般的に会社員はクレジットカードの審査に通りやすく、個人事業主は年収が高くても審査に通りづらい傾向があります。
これは会社員が給料を安定的・継続的にもらうことが多いためです。
一方で個人事業主の場合は、年収が高くてもその収入を継続できるか不透明と判断されやすく、会社員と同程度の年収では個人事業主だから審査に落ちるということもよくあるようです。
このように会社員は個人事業主かによって、同じ年収でも審査基準は異なります。審査に通らなかった場合でも、一般的にはその理由が通知されることはありません。
フリーターや学生、主婦(主夫)でもカードは作れる
クレジットカードは、会社員や個人事業主でないと作れないわけではありません。
フリーターや学生、主婦(主夫)でも、一般カードであればクレジットカードの作成は可能です。
ただし主婦(主夫) の場合、配偶者に一定の収入がないと作成は難しい事が多いようです。
クレジットカードのランク(ステータス)によって変わること
クレジットカードは、ランクによって機能やサービス内容が異なります。
以下の6項目について、ランクによってどのように変わるかを解説します。
- 年会費
- 利用限度額
- 申し込み条件
- 付帯サービス
- 付帯保険
- ステータス性
年会費
基本的にクレジットカードは、ランクが上がるほど年会費も高くなります。
ランクが上がるほど、機能やサービスが向上するためです。
クレジットカードによって年会費は様々ですが、ランクごとの大まかな年会費の目安は以下のようになります。
ランク | 年会費の目安 |
一般(スタンダード) | 無料~2,000円台 |
ゴールド | 5,000円台~10,000円台 30,000円以上の場合もあり |
プラチナ | 20,000円台~30,000円台 10万円以上の場合もあり |
ブラック | 10万円台~数十万円 |
中には「年に1回以上の利用で無料」「年に100万円以上の利用で翌年の年会費が無料(割引)」など、条件付きでお得になるケースもあるので、申し込み前に確認しましょう。
利用限度額
クレジットカードの利用限度額は、ランクが上がるほど高くなる傾向にあります。
ランクが上がるほど審査も厳しくなり、厳しい審査に通った方は返済能力が高いと判断されているためです。
基本的にはクレジットカードごとに一律の上限額が定められており、それを元に会員ごとの年収や信用情報に応じて個別に決められます。
最高ランクのブラックカードでは、一律の限度額が定められていないカードも多いです。
クレジットカードの限度額は年収やカードのランクで違う?限度額の平均や上げ方を解説!
申し込み条件
クレジットカードの申し込み条件は、ランクが上がると厳しくなる場合があります。
クレジットカードの最低申し込み条件は「満18歳以上(高校生を除く)」であり、一般カードは大体この条件を採用しています。
ゴールド以上のランクでは、年齢制限が設けられている場合が多いです。
ランクごとの年齢制限の例
ランク | クレジットカード名 | 申し込み最低年齢 |
ゴールド | 三井住友カードゴールド(NL) | 20歳 |
ゴールド | 三井住友カードゴールド | 30歳 |
プラチナ | JCBプラチナ | 25歳(学生不可) |
プラチナ | ジャックスカードプラチナ | 23歳(学生不可) |
ブラック | ラグジュアリーカードブラック | 20歳(学生不可) |
一概にランクが上がるほど年齢制限が高くなるわけではありませんが、ブラックやプラチナは20代前半では発行できないカードが多いため、申し込み前に確認しましょう。
付帯サービス
高ランクのクレジットカードでは、低ランクのカードにはない特別なサービスが受けられます。
例えばゴールド以上のクレジットカードによく見られる、空港ラウンジの利用サービスです。
空港で搭乗前にラウンジを利用でき、マッサージチェアやドリンクバーなどを楽しめます。
さらにプラチナやブラック以上のクレジットカードでは、コンシェルジュサービスを使ってホテルの予約や旅行の相談などができます。
ホテルやレストランの優待を受けられる場合もあり、ビジネスや旅行など様々なシーンで恩恵を受けられるでしょう。
付帯保険
クレジットカードの付帯保険は、カードのランクが上がると使える種類や補償金額が多くなる傾向があります。
クレジットカードの付帯保険は、主に以下の二つです。
旅行傷害保険 | 旅行中の病気やケガ、また持ち物の破損や盗難に対する保険。 海外と国内に分かれる。 |
ショッピング保険 | クレジットカードを使って購入した商品の破損や盗難に対する保険。 |
一般カードは、国内の旅行傷害保険やショッピング保険が付いていないケースが多いです。
ゴールドからは全ての保険が付帯するケースが多く、プラチナやブラックになると補償金額が高額になります。
ステータス性
クレジットカードは、ランクが上がるほどステータス性が高くなります。
高ランクカードを持っている方は厳しい審査を通過しているので、それだけ年収や社会的地位が高いという証明になるためです。
ステータス性を重視するかは人によりますが、持ち主の社会的・経済的な信用性を判断する上で一つの指標になるのは間違いありません。
高ランクカードは年会費も高い傾向にあるので、ステータス性のみに捉われず、利用するシーンや頻度に合わせてバランスの良いクレジットカードを選びましょう。
ランクの高いクレジットカードを持つには
ランクの高いクレジットカードを持ちたいと思っても、最初から持つのは難しい場合が多いです。
ここでは、高ランクのクレジットカードを持つために必要な行動について解説します。
クレジットカードの利用実績を積み上げる
ランクの高いクレジットカードを持ちたい場合、まずは今持っているクレジットカードでコツコツと利用実績を積み上げることが大切です。
クレジットカードの仕組み上、利用者がカードを使う回数や金額が多いほど、カード発行会社の利益が大きくなります。
発行会社からすると、自社のクレジットカードをよく使ってくれる方は優良顧客といえるでしょう。
発行会社に優良顧客だと判断されれば、高ランクのクレジットカード申込時に審査の通過率が上がったり、発行会社からランクアップの招待(インビテーション)が届くことがあります。
高ランクのクレジットカードを持つためには「毎月きちんとカードを使い、遅延なく支払う」という信用を得るのが重要です。
クレジットヒストリーを良好にする
ランクの高いクレジットカードの審査に通るには、クレジットヒストリー(クレヒス)を良好にしておくことが大事です。
クレジットヒストリーとは、各個人のクレジットカードやローンなどの利用履歴を記録したもので、カードの審査では重要視される項目です。
クレジットヒストリーを良好に保つため、以下のような行動は避けましょう。
- 料金の支払いを滞納する
- 一度に何枚ものクレジットカードに申し込む
- 短期間で何度もクレジットカードを解約する
このように信用を損ねる行為を繰り返すと、審査の通過が難しくなります。
また各個人のクレジットヒストリーは様々な企業に共有されているため、一つのクレジットカードの利用履歴は、別会社のカードの審査にも影響することを頭に入れておきましょう。
クレヒスとは?確認方法や育て方、傷がつく原因と対策を紹介
おすすめの高ランククレジットカード3選
楽天プレミアムカード
楽天プレミアムカードは、楽天市場でのポイント還元率が最大5倍になるカードです。
主要国内空港ラウンジが無料になったり、海外旅行傷害保険が最高5,000万円付いているゴールドカードです。
また、世界1,300か所以上の空港ラウンジが利用できるプライオリティ・パスを無料で申し込むことができる点も特徴です。
年会費は11,000円(税込み)ですが、楽天市場で頻繁に買い物する方であればあっという間に元は取れます。審査基準もあまり厳しくないとの口コミも多く、初めて持つ上位カードとしておすすめです。
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エポスゴールドカード
エポスゴールドカードは、デパートのマルイが発行しているクレジットカードです。
通常年会費が5,000円(税込み)かかりますが、エポスカード保有者でゴールドカードの招待状が届いた人や、年間50万円以上カード決済することで翌年以降、年間費が永年無料になる点が人気の理由です。
海外旅行傷害保険は1,000万円分ついていたり、日本国内の主要空港や海外の空港ラウンジの一部を無料で利用できる特典があります。
マルイはもちろん、よく利用するお店を登録することでポイント3倍になるサービスもあります。
エポスゴールドカードも、初めてのゴールドカードにおすすめです。
三井住友カードゴールド
三井住友カードは、審査基準が高いカードで有名です。その分、所有した際のステータス性は抜群になります。
年会費は11,000円(税込み)かかりますが、インターネットから申し込みをすれば初年度は無料です。
Web明細サービスやマイ・ペイすリボを利用することで、翌年の年会費を半額まで安くすることも可能です。
最高5,000万円の海外・国内旅行傷害保険や年間300万円までのお買物安心保険なども付いているので、どこでも安心して利用できます。
まとめ:クレジットカードのランクを理解して用途に合った1枚を選ぼう
クレジットカード選びで最も重要なのは、自分の生活スタイルや用途に合ったクレジットカードを選ぶことです。
例えば旅行や出張が多いビジネスマンは、空港ラウンジやコンシェルジュなどのサービスが使えるゴールドやプラチナが適しているでしょう。
一方、飛行機やホテルを使うことがあまりない方は、年会費が安い一般カードで充分かもしれません。
「ランクが高いほど良い」と思わず、クレジットカードを申し込む前に自分が必要な機能やサービス・特典をよく確認しましょう。
その上で「年会費は利用頻度に見合っているか」「自分がよく行くお店でお得に使えるか」などを判断し、最適な1枚を見つけましょう。
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記事監修者
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