株の配当金だけで生活するにはいくら必要?おすすめ銘柄も紹介
昨今、FIREという言葉が一般的にも認知されてきており「働かずに株の配当金だけで生活できないだろうか?」と考えている人も増えてきているようです。
株の短期投資はリスクが高いですが、配当金を目的とする長期投資であれば安定的に利益を得られる可能性は高くなります。
しかし配当金だけで生活するためには、元手となる大きな資金が必要であり、継続的に配当がもらえなければなりません。
この記事では、株の配当金だけで生活するためはいくら必要化?配当金が期待できる銘柄について解説します。配当金についての知識を学び、豊かな暮らしを送りましょう。
この記事の目次
株の配当だけで生活できる?
まずは株の配当金だけで生活するというのは現実的に可能なのか?について考えてみましょう。
準備ができれば実現可能
高配当銘柄の利回りは大体4~6%程度なので、配当金だけで生活するには多額の株が必要になります。
大量の株を購入するには、当然多額の資金を用意しなければなりません。
多額の資金を準備するのは大変ですが、実際に株の配当金だけで生活をしている人もいます。
まずは資産を増やすことから始める
少ない資産では購入できる株数が限られるため、配当金だけで生活することはできません。
いきなり配当金だけでの生活を目指すのではなく、資産運用をしながら徐々に資産を増やしていくのがおすすめです。
しかし、会社からの給料だけで資産を増やすことは難しいのが現実です。
本業だけでなく副業を始めたり、普段の支出を見直すなどして資産を徐々に増やすことから始めましょう。
株の配当金で生活するにはいくら必要?
株の配当金だけで生活を維持していくにはどの程度の資金は必要かについて解説します
資産1億円が目安
株の配当金だけで生活していく生き方として「FIRE」がブームになっています。
このFIREを実現するには、年間支出額の25倍の資産が必要といわれています。
仮に年間の支出額が400万円だとしたら、25倍の1億円が1つの目安になります。
例えば居住地を東京から地方に移した場合は住居費が安くなる可能性が高いですが、そうなった場合は年間支出額が少なくなり、必要な金額も減ることになります。
ご自身がどのような生活を送りたいかによって、必要な金額は変化します。
サイドFIREとは?実現にはいくら必要かシミュレーションとポイントも紹介
年間生活費はいくら必要か算出する
資産運用に必要な資金は、1年間の生活資金に照らし合わせて算出することができます。
令和2年の総務省統計局家計調査年報によりますと、1世帯当たりの1ヶ月の消費支出は
- 単身世帯:150,506円
- 二人以上世帯:277,926円
出典:総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)」
となっています。
そのため、単身世帯が1年間生活するために必要な資金は平均約180万円、二人以上の世帯では平均約330万円となります。
この金額を先程説明した25倍の金額で計算してみると
- 単身者:180万円 × 25 = 4,500万円
- 二人以上の世帯:330万円 × 25 = 8,250万円
が、必要な資金となります。
配当金にかかる税金に注意
配当金には、所得税と住民税合わせて20.315%が課税されます。
また、配当金は常に一定なわけではなく、増配・減配になる可能性も考慮しておく必要があります。
そのため二人以上の世帯で年間330万円の支出を想定する場合は、結果的に1億円程度の資産が必要といえます。
年間支出が減れば必要金額は少なくなる
資産形成をするに当たって、収入と同等以上に大事なのが支出です。支出は個人のライフスタイルによって異なります。
配当金で生活を目指す際、衣食住や娯楽・交際費などにお金をかけたい方は、多額の資産を用意しなければなりません。
一方であまり支出をしない方は少額の資産で済みます。
また、家族構成によっても必要な金額は異なります。
例えば扶養しなければならない子供や親がいるような場合は生活にかかる費用が多くなるため、必要な資金は多くなってしまいます。
しかし、配当金生活をするために必要なものを我慢するのは本末転倒です。
必要な資金を算出する際は、自分がイメージする生活に必要な費用で正直に計算するようにしましょう。
固定費7項目を節約・削減する方法一覧!節約のためのポイントも紹介!
配当金だけの生活に失敗しない方法
配当金「減配」の可能性を把握しておく
近年は配当の継続性に重きを置くよりも、企業業績に連動して配当金を出すように変化してきています。
配当金は常に一定なわけではなく、業績によっては増配・減配の可能性があります。
特定の銘柄に投資したらそのまま放置するのではなく、定期的に企業業績や配当について変更がないか確認するようにしましょう。
複数セクター・銘柄に分配投資する
配当金で生活するためには、復数のセクター(業種)・復数の銘柄に分散投資することでリスクを軽減することができます。
分散投資をすることで、仮に1つの銘柄が減配や無配になったとしても、ほかの銘柄で損失をカバーすることが可能です。
自身でセクターや複数銘柄の投資をするのが億劫だという方は、高配当ETFに投資するのがいいでしょう。
ETFは、日経平均株価やTOPIXなどの指数に連動するように運用されている投資信託の一種です。
複数の銘柄で構成されているので、1つのETFを持てば手軽に分散投資が可能になります。
【2024】米国高配当ETFのおすすめ銘柄6選!メリット・デメリットや特徴を解説
配当金が期待できるおすすめ銘柄
高配当銘柄は収益基盤が安定しており、株主へ利益還元する姿勢があります。
ここでは利回りの良い日本銘柄と米国銘柄について説明しましょう。
利回りが高い日本銘柄
日本での配当利回りが良い銘柄には、海運株が多く含まれています。
日本郵船をはじめ商船三井・乾汽船と三社がベスト10にランクインしています。
しかし、一つのセクターに集中するのはリスクが高いです。
業績の良い他の銘柄にも分散投資するのがおすすめです。
主な日本高配当株銘柄
銘柄名 | 株価(円) (2022年3月31日時点) | 配当利回り |
日本郵船(9101) | 10,760 | 11.93% |
商船三井(9104) | 3,420 | 10.90% |
ベリテ(9904) | 481 | 8.32% |
JT(2914) | 2,087 | 7.11% |
ソフトバンク(9434) | 1,428 | 5.97% |
コナカ(7494) | 337 | 5.88% |
あおぞら銀行(8304) | 2,589 | 5.57% |
日本郵政(6178) | 898 | 5.50% |
三井住友FG(8316) | 3,907 | 5.09% |
ミクシィ(2121) | 2,203 | 4.93% |
ENEOS(5020) | 458 | 4.88% |
ゆうちょ銀行(7182) | 985 | 4.73% |
高配当株に投資するメリット・デメリット!銘柄選びのポイントも紹介
利回りが高い米国銘柄
アメリカでは株主還元を重視している会社が多く、配当金で利益を還元する傾向があります。
米国企業の配当金は、1年に4回支払われる事が多く、日本以上に定期的な配当をもらえます。
受取時期をうまく調整できれば、毎月配当金を受け取ることも可能です。
主な米国高配当株銘柄
銘柄名 | 株価($) (2022年3月30日時点) | 配当利回り |
ブリティッシュアメリカンタバコ(BTI) | 42.65 | 8.32% |
IBM(IBM) | 132.13 | 4.97% |
アルトリアグループ(MO) | 52.05 | 6.97% |
フィリップモリス(PM) | 93.94 | 5.34% |
エクソンモービル(XOM) | 83.78 | 4.27% |
ベライゾン(VZ) | 51.61 | 5.00% |
スリーエム(MMM) | 151.43 | 3.92% |
メルク(MRK) | 82.40 | 3.38% |
コカコーラ(KO) | 62.21 | 2.83% |
ファイザー(PFE) | 52.44 | 3.03% |
【2024】米国高配当株のおすすめ15選!特徴を理解して楽しもう
まとめ:配当金生活や資金を貯めるところから始めよう
配当金だけで生活するには、多額の資金を用意する必要があります。
しかし1億円の資金を作るのは、そう簡単にできることではありません。
配当だけで生活するためには、ライフプランをきちんと立て、それに対応する資金計画を綿密に立てるようにしましょう。
資金が貯まったら、業績の良い高配当銘柄を選定し分散投資してリスクを軽減しましょう。
安全性を第一に考えることにより、配当金だけの生活に一歩近づくことができます。
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