資産運用の手段には、株式や債券、投資信託のほかに「ETF(上場投資信託)」という商品があります。

ETFは株式と投資信託の両方の性質を持っており、手軽に分散投資ができることから投資家にも人気の金融商品です。

この記事では、ETFの基本的な内容や投資信託との違い、種類と特徴について紹介していきます。

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ETFとは

ETFとは

ETFは、「Exchange Traded Fund」の頭文字を取ったもので、「上場投資信託」と呼ばれています。

その名の通り、上場している投資信託であるETFですが、どのような特徴があるのかを確認していきましょう。

株式と投資信託の両方の特徴をもっている

ETFは日経平均株価やTOPIX、アメリカの株価指数S&P500など、特定の指数に連動する運用成果を目指したインデックス運用の投資信託です。

例えば日経平均株価に連動するETFの場合、日経平均株価のインデックスをベンチマークとして、それに連動した値動きを目標に運用されます。

連動する指数は株価指数だけでなく、債券、REIT、通貨、コモディティ(商品)など豊富な種類があります。

2021年10月にはアメリカのニューヨーク証券取引所でビットコイン先物に連動するETFが上場し、話題となりました。

上記のような投資信託の性質を持つ一方で、株式と同じようにリアルタイムで取引ができる点もETFの大きな特徴です。

投資信託のように指数に連動する特徴と、株式のようにリアルタイムでの取引ができる特徴を備えているのがETFです。

手軽に分散投資ができる

ETFが連動を目指す指数は、複数の銘柄で構成されています。

例えばS&P500指数には、米国の大型企業がおよそ500銘柄ほど組み入れられており、連動するETFもそれらの企業すべてに投資することになります。

株式を自身で購入する場合は1銘柄ごとに購入しなければならないため、分散投資をするために必要な資金は多くなります。

対してETFは、ひとつの商品に複数の銘柄が組み入れられているので、少額で手軽に分散投資ができます。

ETFと投資信託との違い

ETFと投資信託との違い

ETFは投資信託に似た特徴を持っていると上述しましたが、ETFと投資信託はどのような点に違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴の違いは、以下の表の通りです。

 ETF投資信託
取引所への上場上場している上場していない
売買方法リアルタイムで値動きに応じた取引が可能
「指値注文」「成行注文」どちらも可能
1日1回発表される基準価額で取引
価格の指定はできない
商品数少ない多い
手数料低い
信託報酬を販売会社に支払う必要がない
低いものから高いものまである
ノーロードの商品がある

違いについてひとつずつ解説していきます。

売買方法が違う

上場しているETFと非上場の投資信託では、売買の方法が異なります。ETFは、株式と同様にリアルタイムで価格が変動するため、値動きに応じた自由度の高い売買ができます。

売買の値段を指定する「指値・逆指値注文」や、市場の価格決定に任せる「成行注文」のどちらでも注文が可能です。

自分の希望する価格で取引したい場合や、市場の価格を見ながらリアルタイムで売買したい場合はETFがおすすめです。

一方の投資信託は、毎日発表される基準価額が購入価格になります。値動きが1日に1回しかないため、購入するタイミングが違っても同日中であれば取引価格は変わりません。

決められた価格での売買を行いたい、という人は投資信託がおすすめです。

投資信託の方が数が多い

商品数で比較すると、ETFよりも投資信託の方が圧倒的に多いです。

ETFは証券会社でのみ取り扱いがされていますが、投資信託は証券会社・銀行・郵便局など、さまざまな金融機関が取り扱っています。

一般社団法人投資信託協会の統計データ「投資信託概況(10月中)」によると、2021年10月時点での公募株式投信のファンド数が5,815本、ETFが208本と非常に大きな差があります。

商品数、種類ではETFよりも投資信託の方が圧倒的に本数が多いことが特徴です。

ETFの方が手数料が安い

ETFと投資信託にかかる手数料は主に「購入時手数料」と「信託報酬」の2種類です。

投資信託と比べるとETFは手数料が安いケースが多く、相対的に低コストで運用することができます。

ETFの方が手数料が安くなる理由は、主に以下の2つがあげられます。

  • ETFは販売会社(証券会社)に信託報酬を支払う必要がない
  • インデックス運用なので、企業の調査やポートフォリオ構築などのコストが低い

近年では投資信託に「ノーロード」と呼ばれる購入時の手数料がかからない商品が登場していますが、それらも保有期間中の信託報酬はかかります。

信託報酬について

信託報酬とは、投資信託やETFを管理・運用してもらうための手数料のことです。

投資信託もETFも、資金をプロに預けて運用を代理してもらうサービスであるため、その分の手数料を支払う必要があります。

手数料は別途支払うのではなく、信託報酬として日々基準価額から差し引かれています。

インデックス運用の場合は指数に連動するように運用することから必要な調査や企業分析にかかる費用が少なく、信託報酬も低くなります。

一方で、市場平均を上回るような運用成果を目指すアクティブ運用の場合、情報収集や分析などに必要となるコストが加算されるため、信託報酬が高くなります。

主なETFの種類と特徴

主なETFの種類と特徴

ETFには、株価指数に連動する商品以外にも債券や商品(コモディティ)、不動産など豊富な種類の商品があります。それぞれの種類ごとの特徴を解説していきます。

国内株式ETF

国内株式ETFは、日経平均株価やTOPIXなど国内株式の株価指数に連動するように運用されるETFです。

例えば、日経平均株価に連動するETFを購入すると、日経平均に採用されている225社の銘柄に分散投資をすることができます。

また、日経平均株価やTOPIXのような大企業を対象とした指数だけでなく、時価総額の小さい小型銘柄の値動きに連動するように運用されているETFもあります。

一般的に小型株は、景気の先行指数として好景気の局面では株価が上昇しやすい傾向にあります。

国内債券ETF

国内債券ETFは、日本の国債や社債などを組み入れたETFです。国内で発行される債券の市場全体の値動きに連動して運用されることが特徴となっています。

債券は償還日に償還金が返済されるため、株式と比べて安定性のある運用ができます。また、株式と債券の値動きは相関関係が低いともいわれています。

株価の上昇局面では債券価格が下落しやすく、逆もまた然りであることから株式と債券を組み合わせることでリスクを抑えることが可能です。

同じ国内資産ですが、株式と債券をバランスよくポートフォリオに組み込むとよいでしょう。

外国株式ETF

外国株式ETFは、先進国や新興国に連動するものや全世界に連動するETFなどがあり、国際分散投資に適した商品です。

また、米国株式や中国株式のように特定の国や地域に投資する商品もあります。

一般的に、外国の株式は株価変動だけでなく為替変動によってもリターンが変化します。

国内株式と比べるとリスクが高くなるため、他の資産と組み合わせてリスクを抑える工夫が必要となります。

外国債券ETF

外国債券ETFでは、海外の国債や社債に投資することができます。

国内債券の場合と同じく、株式と逆の値動きをするケースが多いため、バランスよく組み合わせるとリスクの低減効果があります。

また、先進国の債券と比べると新興国の方が金利が高く、リターンも期待できますが、その分債務不履行(デフォルト)のリスクも高くなります。

外国株式ETFと同様に為替変動のリスクもあります。「為替ヘッジ型」のETF以外は、為替の影響を受けてしまいます。

外国債券ETFを選ぶ際は、投資対象の利回りだけでなくリスクについても把握しておくようにしましょう。

商品ETF(コモディティ)

商品ETFは、コモディティ資産の価格に連動するように運用されるETFです。

コモディティとは、金やプラチナなどの貴金属、原油やガソリンなどのエネルギー、大豆やトウモロコシのような穀物などが該当します。

一般的に、コモディティは株式や債券などとは違う値動きをするケースが多いです。

そのため、他の資産の価格が下落局面にあるときに商品ETFを保有していると、損失をカバーしてくれる可能性があります。

不動産ETF(REIT)

不動産ETFは「REIT」と呼ばれ、投資家から集めた資金を不動産で運用します。

対象の不動産から得られる家賃収入や売買益などが、投資家に還元されます。

個人が不動産を購入するのはハードルが高いですが、REITでは気軽に不動産投資を始められます。配当利回りも高いケースが多く、安定した配当収入を得ることができます。

ただし、自然災害によって対象の不動産が滅失したり収益性が低下したりする可能性があります。不動産投資固有のリスクについては、事前に把握しておきましょう。

まとめ:ETFの特徴を活かして資産運用をしよう

まとめ:ETFの特徴を活かして資産運用をしよう

ETFは、株式と投資信託の両方の特徴を持っており、株式投資と比べて楽に分散投資ができる商品です。

投資信託とは売買方法や商品数、手数料などの面で違いがあるので、自身に適した運用方法を選びましょう。

ETFには株式や債券、不動産など、さまざまな種類があります。それぞれの特徴を理解して、ポートフォリオに組み込んでいきましょう。

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