クレヒスとはなにか?確認方法や傷付けないための対策方法

日本クレジット協会によると、日本人は1人当たり約2.8枚のクレジットカードを保有しているようです。
クレジットカードはもはや生活に必要不可欠なものになりつつあります。
しかし、クレジットカードを作るにはカード会社の審査に通過しなければなりません。
この審査に通過するために重要なのがクレヒスです。
この記事では、クレヒス(クレジットカードヒストリー)とはなにか?確認方法やクレヒスを傷付けないための対策について解説します。
特にこれまでカード審査に落ちたことがある方は参考にしてみてください。
目次
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クレヒス(クレジットカードヒストリー)とは
クレヒスとは「クレジットヒストリー」の略で、個人のクレジットカードやローンといった金融関連の利用履歴のことです。
クレヒスはクレジットカード審査やローン申し込みの際に重要な項目となっています。
クレヒスが悪いと、クレジットカードやローンの審査に通らない可能性が高いです。
審査を申し込む際は、クレヒスについてしっかり理解しておくことが重要です。
個人の信用情報
クレヒスとは、クレジットカードやローンなどの金融取引履歴のことです。
小さな取引でも記録され、クレジットカードやローン以外にも携帯電話の分割払いの利用履歴なども登録されています。
このように個人の信用を利用して行う支払い関係全ての情報がまとまったものといえます。
カードの申込みやローンの際に利用される
クレヒスは、クレジットカードの申し込みやローン審査の際に利用されます。
クレジットカード会社やローン会社は、クレヒス(信用情報)を確認しながら審査を行います。
過去に料金の滞納や未払いなどがあると審査に通りにくいのは、クレヒスに記録がしっかり残っているためです。
個人の信用情報は最低2年間は消えません。カードを解約した後も、カードを保有していたという情報は5年程度記録が残るようです。
滞納や未払いがあると住宅ローン審査にも大きな影響が出ますので、できる限りしないようにしましょう。
クレヒスの確認方法
クレヒスはWebから誰でも簡単に確認することができます。
ここでは、クレヒスの開示方法や確認できる情報について解説します。
信用情報機関に開示請求をする
クレヒスを確認するには、信用情報機関に開示請求をする必要があります。
主な信用情報機関は以下3つです。
- 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
- 全国銀行個人信用情報センター(KSC)
- 日本情報信用機構(JICC)
それぞれの機関について簡単に解説します。
株式会社シー・アイ・シー(CIC)
CICは、クレジット会社の共同出資によって1982年に設立されました。
割賦販売法と貸金業法に基づく信用情報機関として指定を受けた唯一の指定信用情報機関です。
クレジットカード会社は、そのほとんどがCICに登録しています。
全国銀行個人信用情報センター(KSC)
KSCとは、全国銀行個人信用情報センターのことです。
全国銀行協会が運営する信用情報機関で、消費者金融会社が主な会員となっています。
日本情報信用機構(JICC)
JICCは株式会社日本信用情報機構のことです。
銀行や消費者金融会社、クレジット会社など幅広い事業者が加盟しており、信用情報機関の中でも加盟数が多いのが特徴です。
クレジットや住宅・マイカーローンの審査において、年間1億件を超える信用情報照会が行われています。
また、登録されている信用情報数は約4億件と実績数も非常に多い信用情報機関です。
消費者による情報開示も非常に多く、年間10万件を超える情報開示が行われている信用情報機関になります。
確認できる情報
クレヒスの情報開示を行うと、以下のような情報を確認することができます。
クレジット情報
確認できる情報 | 情報の中身 |
本人識別情報 | 氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、勤務先など契約者本人を識別するための情報 |
契約内容情報 | 契約日、契約の種類、商品名、支払回数、契約額など契約内容に関する情報 |
支払い状況情報 | 残債額、請求額、入金額、入金履歴、異動(延滞・保証履行・破産)の有無、延滞解消日など、支払い状況や異動に関する情報 |
割賦販売法の対象となる 商品の支払い状況情報 |
クレジットカードのリボ払い、分割払いといった割賦販売法の対象となる商品の支払い情報 |
貸金業法の対象となる 商品の支払い状況情報 |
カードローンやクレジットカードのキャッシングといった貸金業法に関わる支払い情報 |
これらの情報は、契約期間中及び契約終了から5年以内で保有されます。
申し込み情報
新規でクレジットカードやローンを申し込んだ方の支払い能力を調査するために、加盟会社が情報を照会した回数の記録です。
保有期間は照会日より6ヶ月間となっています。
利用記録
契約期間中の支払い能力を調査するために、加盟会社が情報照会した回数の記録です。
保有期間は照会日より6ヶ月間となっています。
クレヒスを確認するために必要なもの
代表的な信用情報機関であるCICで情報開示を受けるためには、以下の書類・証明書が必要になります。
本人確認書類(いずれか1点)
- 運転免許証または運転経歴証明書
- マイナンバーカード
- パスポート
- 住民基本台帳カード
- 身体障がい者手帳
- 在留カード
- 特別永住者証明書
本人確認書類(いずれか2点)
- 健康保険証
- 年金手帳
- 戸籍謄本または抄本(発行後3か月以内)
- 印鑑登録証明書(発行後3か月以内)
事務手数料
窓口で開示請求する場合 | 500円 |
郵送やweb上で開示請求する場合 | 1,000円 |
情報開示自体は住民票を取得するのと同じくらいのイメージで簡単に請求・取得できます。
Webから申し込んだ場合は、申し込み後に即時開示されるため便利です。
クレヒスが傷ついた場合のデメリット
クレヒスが傷ついた場合の主なデメリットは3つです。
- キャッシング枠を増やせない
- 新しいカードの審査に通りづらくなる
- ローンの審査が通らなくなる
キャッシング枠を増えせない
延滞や滞納などでクレヒスを傷つけると、クレジットカードのキャッシング枠を増やすのが難しくなります。
キャッシング枠を増やせないどころか、最悪の場合は枠が縮小されることもあります。
多くのクレジットカード会社では、事前連絡なくキャッシング枠を縮小させるのが一般的です。いざ使おうと思った時に、キャッシング枠が減らされていることも十分あり得ます。
キャッシングは使おうと思った時に使えないと非常に困りますので、クレヒスを傷つけないように注意しましょう。
新しいカードの審査に通りづらくなる
1,2回の延滞なら大丈夫なこともありますが、複数回支払い遅れを繰り返してしまうと新たなカードが作れなくなってしまう可能性が高くなります。
特にゴールドカードやプラチナカードなど、ステータス性が高いカードは審査が厳しくなります。
上位カードほどクレヒスが傷つくと審査が通りづらくなりますので、ステータスカードを発行したい方は特に注意しましょう。
ローンの審査が通りづらくなる
ローンは信用情報が重視される度合いが大きく、借りられる金額に影響が出る可能性が高いです。
仮に現在の年収が高くても、過去のクレヒスに傷がある場合はローンそのものを利用できないケースもあり得ます。
特にマイカーローンや住宅ローンは、お金を借りることができないと人生を大きく左右してしまう大きな事態になりかねません。
クレヒスは常にきれいにしておくことが重要になります。
クレヒスを傷つけないための対策
クレヒスを傷つけないための対策は主に3つに集約されます。
- 支払いの延滞をしない
- 短期間解約を繰り返さない
- カードの多重申込をしない
支払いの延滞をしない
クレヒスを傷つけないための対策の基本中の基本は、支払いの延滞をしないことです。
支払いの延滞をしないことは、クレジットカードやローンを利用する上で最も基本的なことです。
引き落とし日までに決済口座にお金を入れ忘れた場合も、立派な延滞になってしまいます。
ちょっとした不注意でクレヒスを傷付けてしまうのはもったいないため、しっかり管理することをおすすめします。
短期間解約を繰り返さない
短期解約を繰り返さないこともクレヒスを傷つけない上で重要です。
クレジットカードやローンカードには、申し込むことでキャッシュバックや特典が受けられるキャンペーンがたくさんあります。
このようなキャンペーンは非常に魅力的ではありますが、キャンペーン目当てに短期間にクレジットカードやローンカードを作成し解約してしまうと、クレヒスにしっかり記録が残ってしまいます。
短期間に契約・解約を繰り返して行うと、信用情報の信頼性が落ちてしまいます。
キャッシュバック目当てでのカード作成、ローン審査はやめましょう。
カードの多重申込をしない
クレジットカードやローンカードの申し込み記録は、信用情報機関に半年は記録されます。
一定期間に多重の申し込みをすると記録はしっかりと残り、クレジットカード会社やローン会社からの印象は悪くなります。
キャッシュバック目的だと判断された場合は、本来は受かる審査も審査に落ちてしまう可能性があります。
カードの多重申込はせず、仮に否決担ってしまったカードは半年〜1年以上の間を空けてから申し込むようにしましょう。
まとめ:クレヒスを傷付けないよう支払い忘れに注意しよう
今回はクレジットカードやローンカードを作る際に非常に重要なクレヒス(クレジットヒストリー)通称クレヒスについて解説しました。
クレヒスはあらゆるクレジットカード・ローンの利用・審査に影響があります。
クレヒスをきれいにしておくことで、ローンの審査などに通りやすくなりますので、日ごろから未払いや延滞などには気をつけましょう。
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記事筆者
マネカツ編集部 Manekatsu Henshubu
"将来への漠然としたお⾦への不安はあるけど、何から始めていいのかわからない…"
そんな方に向けて「資産運用」や「節税」など、お金に関する情報を発信しています。

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