クレジットカード利用料金の引き落とし日はクレジットカードごとに決まっていますが、当日の何時に引き落とされるかは金融機関により異なります。

引き落とし当日に残高不足に気がついた場合、すぐに入金すれば間に合うケースもあります。

この記事では、金融機関ごとのクレジットカード引き落とし時間や支払いが遅れた際のリスクと対応方法、遅らせないためのコツなどについて解説します。

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クレジットカードの引き落とし時間はいつ?

クレジットカードの引き落とし時間はいつ?

クレジットカードの引き落とし日時は、状況によって様々です。

引き落としの仕組みや日時の決まり方などを解説します。

クレジットカードの引き落としの仕組み

クレジットカードの支払いには「締め日」と「引き落とし日」があります。

請求されるクレジットカード利用料金は「前回の締め日の翌日~今回の締め日」の期間中に使った分の合計金額となり、それが「引き落とし日」に引き落とされます。

締め日と引き落とし日はクレジットカードによって異なり、締め日の20日~1ヶ月後が引き落とし日になるケースが多いです。

前1ヶ月分の料金を翌月に支払うイメージで、例えば以下のようなパターンがあります。

  • 毎月15日締め/翌月10日払い
  • 毎月末日締め/翌月26日払い

引き落とし日が土日祝の場合は金融機関が休業のため、翌営業日の引き落としになります。

例)毎月15日締め/翌月10日払いの場合の2022年8月と9月の支払いスケジュール

利用期間 締め日 引き落とし日
6月16日~7月15日 7月15日 8月10日
7月16日~8月15日 8月15日 9月12日

※2022年は9月10日が土曜日のため、引き落とし日は翌営業日の9月12日(月)となります。

引き落とし時間は金融機関によって異なる

引き落とし日はクレジットカードごとに決まっていますが、当日の何時に引き落とされるかは銀行によって異なります。

引き落としを実行する時間や回数は各金融機関に委ねられており、以下のように色々なパターンがあります。

  • 1日に1度しか引き落とさない
  • 1日に何度か引き落としを試みる
  • 残高不足の際、入金され次第引き落としを実行する

クレジットカード会社に確認しても「銀行によって異なる」と回答されることが多いでしょう。

一部の銀行では「◯時ごろから順次引き落とし」「◯時までに引き落としを行う」ということを明記している場合もあるので、気になる方は引き落としに設定している銀行のサイトを確認してみてください。

引き落とされたかは残高照会で確認できる

クレジットカード料金が引き落とされたかは、クレジットカードの利用明細ではなく銀行口座の残高で確認するのが確実です。

各銀行からクレジットカード会社に引き落とし結果が連絡されるのは、引き落とし日からおよそ2~5営業日後になることが多いため、引き落とし日にクレジットカード会社に確認しても答えてもらえない可能性があります。

引き落としが成功していれば、口座の通帳記録やインターネットバンキングの残高照会などで引き落とし履歴が確認できます。

引き落としができていない場合、支払い方法や引き落とし口座が合っているかをクレジットカード会社に確認しましょう。

主要金融機関の入金期限

主要金融機関の入金期限

クレジットカード料金の引き落とし時間は銀行により異なりますが、入金期限を明記している銀行もあります。

以下の表は、代表的な銀行とそれぞれの入金期限をまとめたものです(2022年9月時点)。

金融機関名 入金期限 その他・注意点
三井住友銀行 引き落とし日の18時 三井住友カードの引き落とし口座に設定している場合
ゆうちょ銀行 引き落とし日の前日 引き落とし日に順次処理を行うため時間は決まっていない
三菱UFJ銀行 引き落とし日の前営業日 当日の19時までに引き落としを行う
みずほ銀行 引き落とし日の前日 当日の入金は引き落としにならない場合がある
りそな銀行 引き落とし日の19時 できるだけ前日までの入金が推奨されている
新生銀行 引き落とし日の前日 当日の早朝と夕方の2回引き落としを行う
楽天銀行 引き落とし日の5時 引き落としができていない場合は19時頃から順次再引き落としを行う
PayPay銀行 引き落とし日の前日 当日の2時から順次引き落としを行う
イオン銀行 引き落とし日の23時59分 イオンカードの引き落とし口座に設定している場合
ソニー銀行 引き落とし日の前営業日 残高不足で引き落としができていない場合は当日中に入金されれば再引き落としを行う
住信SBI銀行 引き落とし日の前日 残高不足で引き落としができていない場合は当日中に入金されれば再引き落としを行う
auじぶん銀行 引き落とし日の前日 残高不足で引き落としができていない場合は当日の19時までに入金されれば再引き落としを行う

引き落とし日当日の入金でも時間によって間に合う銀行や、残高不足の際に当日中であれば再引き落としを行う銀行もあります。

クレジットカードの引き落としに使っている銀行の入金期限を把握しておきましょう。

前営業日までの入金が確実

クレジットカード利用料金の口座への入金期限は、引き落とし日の前日や前営業日に設定されているケースが多いです。

確実に引き落とされるよう、前営業日までに入金しておきましょう。

引き落とし時間ギリギリになると、入金方法やタイミングによっては引き落としに間に合わない場合があります。

例えば別の口座から引き落とし口座への振り込みによって入金する場合、残高に反映される時間は振り込み手続きをしたタイミングによって異なります。

振り込み手続きを入金期限前に行っても、残高に反映されるのは翌日(入金期限後)になるかもしれません。

この場合は引き落とし時間に間に合わないため、口座への入金は余裕をもって行いましょう。

当日深夜では間に合わないことがある

引き落とし日の日中に引き落としを実行する銀行が多いですが、「PayPay銀行」のように当日の深夜から引き落としが始まる銀行もあります。

引き落としのタイミングによっては、当日深夜に入金しても間に合わないケースがあるかもしれません。

「振り込み」で入金する場合、深夜や土日祝などに手続きをすると実際の入金は翌営業日になることが多いです。

例えば以下のようなケースでは、引き落としに間に合いません。

引き落とし日時 振り込み手続き日時 実際の入金日時
月曜日/午前2時 月曜日/午前1時 月曜日/午前9時

振り込み手続きは引き落とし前に済んでいますが、実際の入金は引き落とし後に行われるためです。

引き落とし日当日の深夜に入金した場合、翌日に口座の明細を見て引き落としが完了しているか確認しましょう。

クレジットカードの引き落とし時間に遅れた場合

クレジットカードの引き落とし時間に遅れた場合

クレジットカードの引き落とし時間に遅れたときは、以下のように早めの対応をすることが大切です。

  • 当日ならすぐに入金する
  • クレジットカード会社に連絡をする

当日ならすぐに入金する

クレジットカードの引き落とし当日に残高不足に気がついた場合、すぐに支払い口座に入金してみましょう。

クレジットカード会社や銀行によっては、当日中に再引き落としを行う場合があります。

再引き落としは夜に行われる場合もあるため、日中に入金すれば間に合う可能性があります。

ただし、全てのクレジットカード会社や銀行が再引き落としを行うわけではないため、当日中の入金が確実な方法ではありません。

必ず翌日に支払い口座の明細を見て、引き落としが行われたか確認しましょう。

無事に引き落としが完了していれば、その後の対応は必要ありません。

引き落とされていなければ、クレジットカード会社に連絡する必要があります。

クレジットカード会社に連絡をする

「再引き落としに間に合わなかった」、「遅れに気がついたのが引き落とし日の翌日以降だった」というような場合、すみやかにクレジットカード会社に連絡しましょう。

クレジットカード会社の電話番号はクレジットカードの裏面に書いてあることが多いですが、書いていなければ公式ホームページから調べられます。

クレジットカード会社に電話がつながったら状況を説明し、振り込みについて指示を仰ぎます。

「新しい期限までに口座へ入金する」、「振込用紙を使って指定口座へ振り込む」といった具体的な支払い方法を案内されるため、すみやかに支払いを済ませましょう。

最もよくないのは「クレジットカード会社へ連絡もせず何もしない」ことです。

支払いの意思が無いとみなされ、クレジットカードを止められる可能性があります。

クレジットカードの引き落としができなかった場合のリスク

クレジットカードの引き落としができなかった場合のリスク

クレジットカードの引き落としができないと、以下のように様々なリスクを負う可能性があります。

  • クレジットカードが使えなくなる
  • 遅延損害金が発生する
  • 振り込み手数料が発生する
  • 最悪の場合は信用情報に傷がつく可能性がある

クレジットカードが使えなくなる

引き落としができない場合、クレジットカード会社はそのクレジットカードの利用を停止します。

クレジットカードの利用は、信用情報に基づいてクレジットカード会社から一時的にお金を借りているのと同じです。

そのため、引き落としができなかった時点で「利用停止」の対応がなされます。

利用停止は原則引き落とし日の翌日からですが、タイミングは再引き落としの有無やクレジットカード会社の判断により異なります。

クレジットカード利用料金の引き落としができていないことに気がついていないと、突然クレジットカードが使えなくなるため注意が必要です。

遅延損害金が発生する

クレジットカードの引き落としが遅れると、ペナルティとして引き落とし日の翌日から1日ごとに「遅延損害金」が発生します。

遅延損害金は以下のように、遅れた月の支払い金額に対して各クレジットカード会社所定の利率を使って計算されます。

  • 支払い金額 × 利率 ÷ 365日 × 遅れた日数
    ※うるう年は366日

クレジットカードのショッピング利用に対する利率の上限は「14.6%」と法律で定められており、これを採用しているクレジットカード会社が多いです。

出典:e-Gov法令検索「消費者契約法」

遅延損害金の計算例

  • 支払い金額:50,000円
  • 利率:14.6%
  • 遅れた日数:30日

損害遅延金:50,000 × 0.146 ÷ 365 × 30 = 600円

損害遅延金額は日が経つごとに膨らんでいくため、支払いはすみやかに行うことが重要です。

振り込み手数料が発生する

クレジットカード会社指定の方法で支払う場合、一般的には以下のような方法で支払います。

  • 指定された口座へ振り込む
  • コンビニや金融機関で支払うための振込用紙が送られてくる

いずれの方法でも、クレジットカードの利用料金とは別に「振り込み手数料」がかかります。

振り込み手数料は本来は支払う必要の無いお金です。

振り込む手間もかかり、時間とお金の浪費となるでしょう。

最悪の場合は信用情報に傷がつく可能性がある

クレジットカード利用料金の滞納が長引くと、最悪の場合は信用情報に傷がつく可能性があります。

信用情報とは、各個人のクレジットカードやローンなどの取引履歴を記録したもので「信用情報機関」という組織によって管理されています。

信用情報に傷がつくということは、「利用料金を滞納した」履歴が信用情報機関に登録されるということです。

信用情報に傷がつくと、クレジットカードを含め、下記のようなお金に関する様々な審査に悪影響が出るというデメリットがあります。

  • クレジットカードの入会・更新
  • 車や住宅などのローン
  • 賃貸物件の借り入れ

1度の遅延がその後の生活に長く影響を及ぼしかねないため、遅延に気がついた際はすぐにクレジットカード会社に連絡して支払いを済ませましょう。

クレジットカードの引き落としを遅らせないコツ

クレジットカードの引き落としを遅らせないコツ

悪気がなくても、クレジットカードの引き落とし日までに入金することを忘れてしまうこともあるかもしれません。

引き落としを遅らせないようにするための3つのコツを紹介します。

  • 引き落とし日をカレンダーにメモする
  • 支払い金額が確定次第、お金を準備しておく
  • 支払いが難しい場合は決済方法の変更を検討する

引き落とし日をカレンダーにメモする

毎月のクレジットカード引き落とし日をカレンダーにメモしておきましょう。

手帳や携帯のカレンダーなど、いつも見るカレンダーを使うと有効です。

引き落とし日は基本的に毎月同じですが、土日祝と重なった場合は翌営業日になるなど前後する場合もあるため注意しましょう。

カレンダーに記入する際は引き落とし日だけでなく、自分の予定を考慮したうえで逆算して「実際に入金する日」をメモしておくと効果的です。

入金予定日になったら口座残高と支払い金額を確認し、足りなければ入金しましょう。

支払い金額が確定次第、お金を準備しておく

支払い金額が確定次第、その分のお金を事前に準備しておきましょう。

クレジットカードの支払い金額や利用明細は、会員サイトやアプリ上で確認できます。

利用明細をこまめに確認しつつ、支払い金額の確定日から引き落とし日の間にお金を確保しましょう。

口座にお金があるとついつい使ってしまう方は、引き落とし用の口座とメインの口座を分けるのがおすすめです。

引き落とし用の口座にはクレジットカードの利用料金だけを入れるようにし、他の出費には使わないようにします。

この方法はクレジットカードの利用料金が自分の貯金残高を上回ってしまうと、当然支払いができなくなります。

手元にお金がないからといって、無計画にクレジットカードを使いすぎないようにしましょう。

支払いが難しい場合は決済方法の変更を検討する

お金が足りずクレジットカード利用料金の支払いが難しい場合、支払い方法の変更を検討しましょう。

クレジットカードには、決済後に支払い方法を変更できる「あとから分割」や「リボ変更」といった仕組みがあります。

これらの仕組みを使えば、決済時に一括で払っていても後から分割払いやリボ払いに変更可能です。

便利な仕組みですが、ほとんどの場合は支払い方法や分割回数に応じた手数料が発生します。

特に「リボ払い」は手数料が高いうえ、毎月の支払い料金が一定になることで支払い総額が膨らみやすくなります。

支払い方法の変更は便利な反面、手数料や利息が発生して結果的に利用金額以上のお金を払うことになるため、どうしてもお金が足りない場合の最終手段にしましょう。

まとめ:クレジットカードの引き落とし時間に間に合うように入金しましょう

クレジットカードの引き落とし時間に間に合うように入金しましょう

クレジットカードの引き落とし日に引き落としができないと、様々なリスクを負ってしまいます。

引き落とし時間に間に合わなくても、再引き落としや後日の支払いで対応できる場合もありますが、少なからずクレジットカード会社からの信用を損ねてしまう行為です。

確実に引き落とし時間に間に合うよう、基本的には引き落とし日の前日、もしくは前営業日までに入金を済ませましょう。

毎月の引き落とし日をカレンダーにメモし、事前に支払い金額を準備しておくと入金忘れを防ぐことができます。

万が一引き落としに間に合わなかった場合は、迅速な対応が重要です。

クレジットカードは「信用」が重視されるため、引き落とし日に間に合うような使い方を心がけましょう。

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