年金はまだまだ先という方であっても、老後になったら自分自身の年金がどのくらいもらえるのかは気になるところではないでしょうか。そこで今回は、2018年最新版として、公的年金制度の3つの種類である「国民年金、厚生年金、共済年金」それぞれについてご紹介をしていきます。

老後に貰える年金の平均受給月額とは?

それでは、公的年金を構成する「国民年金(一階部分)と厚生年金(二階部分)」、それぞれの平均的な年金の受取額を見ていきましょう。また、厚生年金に関しては、男女でもらえる年金額も異なってきますので、あわせてご紹介していきます。

国民年金(老齢基礎年金)一人当たりの平均額は約55,000円

国民年金で、1人当たりのもらえる年金の平均受給月額は、約55,000円となっています。2018年4月分からは、受け取れる老齢基礎年金の満額(上限)が年間779,300円、月額に直すと約64,941円です。そうすると、満額に対して平均では、約10,000円ばかり少ないことが分かります。

なお、満額支給については、「20歳から60歳」になるまでの40年間にわたり、保険料をずっと納め続けた方が対象で、65歳から満額の年金をもらえます。

これに比べ厚生年金一人当たりの平均額は何と約148,000円多いの!?

厚生年金1人当たりのもらえる年金の平均受給月額は「いわゆるサラリーマンが対象となる第1号厚生年金被保険者の場合」、約148,000円となっています(公務員は第2号~4号)。

どちらも生涯に渡り受け取ることが可能です。ただし、国民年金が加入期間によって、毎年もらえる年金額が変わってくるのに対して、厚生年金は企業に勤める期間や給与の金額により、年金の受け取り額が大きく異なってくるため、実際の年金の受け取り金額もその分差が生じてきます

夫婦で貰える年金の平均受給額は約22万1,200円

厚生年金の場合には、厚生労働省が夫婦2人でもらえる年金額見込みを公表しています。これは夫が40年間サラリーマンとして勤務(加入&納付)し、妻が専業主婦という想定です。このモデルケースで、厚生年金をもらう夫と、国民年金をもらう妻の年金の平均受給額は約22万1,200円となっています。

「男女」別!厚生年金の平均受給額とは

また、厚生年金の場合には、男女でももらえる金額に差が出ています。これは、女性が結婚後に退職して、専業主婦となるライフスタイルが大きく影響している模様です

男性で:16万6,863円

男性1人当たりのもらえる年金額の平均受給額は、16万6,863円となっています。

女性で:10万2,708円

一方で、女性1人当たりのもらえる年金額の平均受給額は、10万2,708円です

以上のように、老後に国民年金だけもらう場合や、厚生年金、夫婦合算の場合などさまざまなモデルケースをご紹介してきました。これらを参考に、ご自身の将来の老後の生活ケースを想定して、日頃から計画的に老後の資産作りをしていきましょう

出典:

老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法|日本年金機構

平成28年度厚生年金保険・国民年金事業の概況|厚生労働省年金局

年金だけでは不安…老後のためにするべきこと

「年金だけでは将来が不安」という方は多くいます。また、現在はもらえている年金も将来的には減額になることも考えられます。

老後安心に暮らすためにも今からやるべきことはズバリ貯金です。しかし、貯金をしたくても中々できないのが現実…。そんな方に向けて、マネカツではCFPの方に執筆していただいた記事も公開しております。

※無理なく確実にお金を貯めている人の共通点とは?

人気記事をチェックしよう♪

年金受給額は増えてるの?減ってるの?実態調査の結果

「国民年金、厚生年金」ともにもらえる年金額が減少している要因として、少子高齢化が背景として挙げられます資格期間の短縮などの改正もあり年金受給者は増え続けている一方で、それを支えている現役世代が減少し続けています

リーマンショック(世界的な経済危機)以後の過去「10年間・5年間」で考えると減少傾向?

まず、過去10年間(2008年から2018年)をみるとそれ以前と比較して、「国民年金と厚生年金」ともに、もらえる年金額(国民年金の場合:満額支給額)は減少傾向にあります(ただし、平均受給額ではここ5年間では国民年金は増加傾向・厚生年金はほぼ横ばいです)

国民年金(老齢基礎年金の上限=満額支給分)は0.1%の減少

そして、国民年金の場合、(2013年から2018年)にかけて、もらえる年金額は0.1%ほどですが減少しています(減少分を金額にすると年額で800円ほどです)。ただし、国民年金(老齢基礎年金)の平均受給額では2016年度は月額55,464円(平成24年54,856円)と600円ほど増加しています。

 

老齢厚生年金は2.25%の減少に

また、厚生年金の場合は2012年度「年金の平均受給額は年額約182万円」と比べて、(2013年から2018年)の5年間にかけて、もらえる年金額は2.2%ほど減少しています。ただし、国民年金に比べて、もらえる金額も多い傾向には変わりはないようです(減少額は年額「現在、年額約178万円(月額約148,000円)」で約40,000円になります)。

出典:

平成 30 年度の年金額改定についてお知らせします|厚生労働省

平成 29 年度の年金額改定についてお知らせします|厚生労働省

なお、厚生年金については、法律が改正されて、将来永続的に年金支給を続けていくための財源確保などを目的に、適用加入者の範囲を拡大しています。つまり、従来の正社員だけでなく、パートタイマーやアルバイトでも、1週間・1カ月の継続的な雇用期間があり労働時間が一般社員の4分の3以上である人は、加入者として認められるようになりました。その分、今現在の年金受給者の財源を支える方が増えると共に将来の年金受給者の増加が見込まれると言えます。

出典:適用事業所|日本年金機構

年金受給者は増え、平均受給額は減る!?

「国民年金(満額=上限額)、厚生年金(受給額)」ともにもらえる年金額が減少している要因として、少子高齢化が背景に挙げられます。年金受給者が増え続けている一方で、それを支える現役世代が減少している実情があります

これらのことを踏まえた傾向として、年金受給者が増え続けて、逆に厚生年金の平均受給額は減少しているのが今の実情といえるでしょう(また、平均寿命・健康寿命の伸びなどで雇用延長もあり繰り上げ受給者はここ10年で10%程度減少しています)。現在、年金資産の運用方法が見直されつつありますが、少子高齢化からの脱却、現役世代の拡充などの早期対策が急務となっています

投資やお金の殖やし方を学べる無料『マネカツセミナー』
↓ 詳しくは画像をクリック ↓

年金の平均受給額が今後も減少する可能性はあるの?

前項で、過去のもらえる年金額の推移(10年間・5年間)を確認し、「国民年金(満額受給額)と厚生年金(平均受給額)」ともに減少傾向であることが分かりました。それでは、将来の年金額はどのように推移する見込みなのでしょうか。ここからは、政府が打ち出している施策や、もらえる年金額の将来の見込み額についても見ていきましょう。

年金制度改革関連法(平成28年法律第114号)の実施!

まず、2016年12月14日に「年金改革法」が成立しました。この法律は、少子高齢化が進むなか、公的年金制度を永続的に運営しながら、かつ、将来世代にしっかりとした水準で年金を支給できるように、将来的にも安心な年金制度を構築するための法律です

この、いわゆる「年金改革法」の成立により、年金額の改定ルールも見直されました。具体的には、国として持続可能な公的年金制度の確立のため、①経済の変化を反映させるため年金額の改定を、賃金と物価上昇の変動の範囲内で調整を行うことや、②現役世代の賃金の変動が物価変動を下回る場合には、賃金の変動に合わせて年金額を改定するとういう考え方を徹底する流れとなりました。

出典:年金改革法(平成28年法律第114号)が成立しました|厚生労働省

2017年に厚生労働省が年金支給額を0.1%引き下げると発表!

また2017年1月27日には、厚生労働省が年金支給額を0.1%引き下げると発表しました。これは、先ほどお伝えしましたように、年金額を決めるうえで極めて重要なデータである物価が、0.1%下落したことが要因です。これにより、「国民年金(上限額)と厚生年金(受給額)」ともに受け取れる年金額が減少しています。

出典:平成 29 年度の年金額改定についてお知らせします|厚生労働省

給付額は賃金と物価変動の幅によって調整される

なお、日本政府は、少子高齢化を背景として、現役世代の負担がより大きなものとならないように、限られた財源の範囲内で年金の給付水準を調整する仕組みを導入しています。これがいわゆる「マクロ経済スライド」と呼ばれるものです。

そして、この「マクロ経済スライド」の仕組みは、平均余命の伸びや現役世代の減少といった少子高齢化を勘案の上、現役世代の保険料の上限を固定し、これに加え平均寿命の伸び・現役世代の減少・物価や賃金の伸びなどの変化を踏まえて、年金の支給額が決められていきます。

現役世代の賃金水準等にも悪影響?

また、現在の公的年金制度では高齢者が受取る年金を、現役の働き手が支える(支払う)仕組みをとっています。これを賦課(ふか)方式と呼びます。そして、現在は少子高齢化がまっしぐらに進んでおり、世代間の負担(現役)と給付(高齢)のバランスが不安視されているのも事実です。

そして、先ほどお伝えしましたように、今後も物価がなかなか十分に上昇しない場合には、さらなる年金支給額の引き下げが起こるかもしれません。そのため、現在働いている方の保険料の負担が増えてくるとともに、今の若者世代が受取れる年金額が逆に減ってしまう可能性もあります

ただし、2017年8月1日より年金受給に必要な資格期間が25年から10年に短縮されました。終身に渡りもらえる年金ですので、若くして創業しなかなか事業が上手く行かない自営業の方(中高年で独立の方も含む)や、ニート、フリーターの方も国民年金保険料納付免除制度を利用するなど当該資格期間を確保して老後の生活をより良いものにして行きましょう。

【番外編】共済年金とはどんなものなの?

ここからは、公的年金のもう1種類である共済年金についても、その仕組みをご紹介していきます。

共済年金って何だろう?

そもそも、公的年金制度は「国民年金と厚生年金、共済年金」の3種類があります。国民年金とは、(日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての方)が加入する老齢基礎年金を差します。厚生労働大臣から委任・委任を受けた日本年金機構が運営しています。

また、厚生年金保険(第1号厚生年金被保険者)は、厚生年金保険適用事業所に勤務する会社員が対象です。こちらも厚生労働大臣から委任・委任を受けた日本年金機構が実際の運営をしています。

そして共済年金は、公務員や私立学校教職員などが加入する年金を指します。その共済年金は3つあり、国や地方など勤務するところに応じて加入する共済組合が決められています。

国家公務員共済(第2号厚生年金被保険者)

国家公務員の場合は、国家公務員共済組合並びに国家公務員共済組合連合会です。

地方公務員共済(第3号厚生年金被保険者)

地方公務員の場合には、地方公務員共済組合、全国市町村共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会となります。

 

私立学校教員共済(第4号厚生年金被保険者)

私立学校に勤務する教職員の場合は、日本私立学校振興・共済事業団です。そして共済組合では、もらえる年金には「短期給付と長期給付」の2種類があります。そして短期給付では、健康保険と同様の給付を行い、長期給付は年金給付と同様の給付を行っています

2015年10月1日に「被用者年金一元化法」が施行され、これまで「厚生年金と共済年金」に分かれていた年金制度が厚生年金に統一(一元化)されました。これを受けて、2015年10月1日以降に共済年金の受給権が発生する場合は、共済組合等の長期給付については厚生年金(老齢厚生年金・障害厚生年金・遺族厚生年金)を受け取ることになります。

一方で、制度の施行前の2015年9月30日以前に既存の受給権が発生していた場合には、従前同様に共済組合等の長期給付は共済年金もそれぞれ(退職共済年金・障害共済年金・遺族共済年金)となります。

確かに、もらえる年金額が厚生年金に比べると共済年金の方が多くなっているのは、年金一元化以前より、公務員の場合には「職域加算」と呼ばれるすぐれものがあったからです。これは、公的年金制度を構造物に見立てた際に、1階部分が老齢基礎年金の国民年金2階部分が「厚生年金や共済年金」となります。そして公務員にいたっては、3階部分に職域加算があったため、厚生年金よりも多くの年金額を受け取ることができるような仕組みになっていました

ただし、官民の年金受取額の格差是正を図るため、2015年10月にはこの職域加算が廃止されました。また、保険料率(上限18.3%)を厚生年金に統一(一元化)し、「共済年金と厚生年金」の制度的な差異の解消を図っています。そのため、今後は共済年金も厚生年金並みの受取額になる可能性があると言えます

出典:公的年金の種類と加入する制度|日本年金機構

出典:被用者の年金制度の一元化|日本年金機構

職域部分(3階部分)の廃止と経過措置|国家公務員共済組合

被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案|厚生労働省

日本私立学校振興・共済事業団

まとめ

これまで「国民年金、厚生年金、共済年金」それぞれのしくみや違いをご紹介してきました。これらの各種終身年金の年金額を目安として、ご自分の年金額を見据え、安心・安定した老後生活を続けられるように、足りない部分の補強なども勘案し計画的に老後資産を形成してまいりましょう

監修:木村 正人(ファイナンシャルプランナー)

投資やお金の殖やし方を学べる無料『マネカツセミナー』
↓ 詳しくは画像をクリック ↓