ねんきんネットは登録するべき?デメリットや将来の年金受給額を把握しよう
「ねんきんネット」は日本年金機構が行っているサービスで、年金に加入している方なら誰でも利用できます。
毎年送付される「ねんきん定期便」の電子版というだけでなく、ねんきんネットならではのメリットもあります。
この記事では「ねんきんネット」のサービス概要や登録するメリットについて解説します。
年金に関する情報をいつでも取得するためにも、ねんきんネットは登録するようにしましょう。
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この記事の目次
ねんきんネットとは
「ねんきんネット」は、インターネットを通じて自分の年金情報を確認できるサービスです。
ねんきんネットを利用すると何ができるのか紹介します。
最新の年金記録をいつでも確認できる
ねんきんネットを活用すると、自分の年金記録を24時間いつでも確認できます。
基礎年金番号を持っている方で、昭和61年4月1日より前に年金受給権が発生した老齢年金受給者以外は誰でも対象となります。
これまでの年金に支払い忘れがないか、しっかり支払いが記録されているかなどを確認する際に便利です。
年金受給見込額を試算できる
自身の年金記録に基づいて、将来もらえる年金の見込み額を試算できます。
国民年金または厚生年金保険、船員保険のいずれかに加入実績のある70歳未満の方が対象で、試算方法は以下の2種類です。
- かんたん試算
- 詳細な条件で試算
かんたん試算
「かんたん試算」では、現在の加入条件が60歳まで継続すると仮定した時の年金見込み額を試算します。
ねんきんネットにログインし、「かんたん試算」ボタンをクリックすると自動で現在の加入情報が表示されます。
月収・賞与やこれまでの納付状況に問題がなければ、「試算する」ボタンをクリックするだけで年金見込み額を確認できます。
試算結果ページからは年金見込み額の金額の内訳も確認できるため、老後のライフプランを立てる際の参考にしましょう。
詳細な条件で試算
「詳細な条件で試算」では、今後の職業や受給開始年齢の設定、追納・後納情報の登録を行ったうえで、年金見込み額を試算できます。
現在の職業から転職する可能性がある場合や、老齢基礎年金の受給開始年齢を変更したいと考えている場合は、詳細な条件で試算を選択するのが良いでしょう。
いくつかのパターンでシミュレーションを行った上で、それぞれの試算パターンを表やグラフで比較することも可能です。
スマホやパソコンから確認できる
年金の情報については、こちらから取得しない限り毎年誕生月に送付される「ねんきん定期便」くらいでしか知る方法がありません。
ねんきんネットはスマホやパソコンからも手軽に利用できるため、場所や時間を問わずに自分の年金情報を確認できます。
退職や転勤でバタバタした時に年金支払いが滞ってしまった期間がある方は、ねんきんネットを活用して滞納分を収めておきましょう。
ねんきんネットで確認できる項目
ねんきんネットで確認できる項目は以下の通りです。
- 年金記録の確認
- 将来受け取る年金見込み額の確認
- 追納可能月数と金額の確認
- 電子版ねんきん定期便の利用
- 年金支払通知書の閲覧
- 年金関連通知書の再交付サービスが利用可能
年金記録の確認
これまで支払った年金記録の確認をパソコンやスマートフォンからいつでも行えます。
「年金記録の一覧表示」から自分の年金記録を一覧で確認できるため便利な機能です。
国民年金保険料を納付していない期間や厚生年金保険の標準月額に大幅な変更があるなど、特に確認すべき年金記録の箇所がポップアップで分かりやすく表示されます。
将来受け取る年金見込み額の確認
自身の情報を入力すると、将来受け取る老齢年金の見込み額を試算できます。
現在の加入条件のまま60歳まで年金制度に加入し続けると仮定して計算する「かんたん試算」と、職業や受給開始年齢の変更などを反映させられる「詳細な条件で試算」の2種類から選んでシミュレーション可能です。
大まかな年金額を把握しておきたいという場合は、まずは「かんたん試算」から試してみると良いでしょう。
追納可能月数と金額の確認
過去に国民年金保険料の未納期間や免除・納付猶予期間がある場合は、追納可能月数と金額を確認できます。
支払いを行いたい期間がある場合は、納付方法ごとに納付月数を入力すると、納めるべき保険料額が表示されます。
追納した場合の年金見込み額試算も可能です。
電子版ねんきん定期便の利用
毎年誕生月に日本年金機構から郵送で送られてくる「ねんきん定期便」をPDFファイルで確認できます。
ねんきんネットのトップページから「通知書を確認する」ボタンをクリックすると、ダウンロードボタンが表示されます。
ダウンロードしたPDFファイルは、パソコンで保存・印刷が可能です。
年金支払通知書の閲覧
「年金振込通知書」や「年金支払通知書」などの年金支払いに関する通知書の内容を確認できます。
PDF形式での保存や印刷も可能であるため、パソコン上で管理を行うのにも便利です。
年金関連通知書の再交付サービスが利用可能
ねんきんネットを利用すると、24時間いつでも年金関連通知書の再交付申請を行えるため、窓口を訪れたり電話で問い合わせをしたりする手間が省けます。
ねんきんネットから再交付申請できる通知書には、以下のような書類があります。
- 社会保険料(国民年金保険料)控除証明書
- 公的年金等の源泉徴収票
- 年金振込通知書
- 年金額改訂通知書
- 支払額変更通知書
ねんきんネットのトップページにある「その他の便利機能を利用する」内の「通知書の再交付申請」ボタンをクリックし、再交付申請を行う通知書を選択します。
必要事項を入力し、再交付申請が受け入れられると、日本年金機構より再作成された通知書が郵送で届きます。
ねんきんネットは登録した方がいい?
ねんきんネットに登録すると、自分の年金記録をいつでもスマホで確認できるだけでなく、将来の年金受給額の試算ができるという大きなメリットがあります。
特に、40代以下の場合は年金額のシミュレーションを積極的に活用すると良いでしょう。
40代以下の方に送付される「ねんきん定期便」では、過去に支払った保険料だけで試算された年金支給予定額しか確認できず、将来受け取れるはずの年金額はわからないためです。
年齢とともに働き方や収入、理想とするライフプランは変化するものです。
ねんきんネットでは、自分の人生設計に合わせて将来受け取れる年金額のシミュレーションを行えます。豊かな老後生活を送るためにも、今のうちから「ねんきんネット」に登録しておきましょう。
ねんきんネットを登録するデメリット
ねんきんネットを登録するデメリットは特にありません。
登録費用はかからず、さまざまなサービスを無料で利用できます。
登録しておいて損はないため、自分の受け取る年金に興味があるという方は登録しておきましょう。
ねんきんネットの登録・利用方法
ねんきんネットを利用するためには、事前に登録を行う必要があります。
ねんきんネットの登録には「マイナポータルとの連携」と「ユーザIDの取得」の2つの方法があります。
マイナポータルと連携する方法
マイナポータルからねんきんネットへの連携作業を行うことで、ねんきんネットを利用できるようになります。
連携方法は次の通りです。
- マイナンバーカードを利用して、マイナポータルにログインする
- トップページの「年金記録・見込額を見る(ねんきんネット)」ボタンをクリックする
- 利用規約等に同意すると、ねんきんネットとの連携手続きが完了
- メールアドレスを登録し、利用開始
初回利用の登録は、平日8時から23時までとなっています。
一度連携手続きをしておけば、マイナポータルの「年金記録・見込額を見る(ねんきんネット)」ボタンをクリックするだけで、ねんきんネットを利用できるようになります。
ユーザーIDを取得する方法
マイナンバーカードを保有していない場合は、ねんきんネットのユーザIDを取得すれば利用を開始できます。
ユーザIDの取得には、基礎年金番号とメールアドレスが必要となります。基礎年金番号は年金手帳や年金証書などの書類で確認できます。
ユーザIDの登録方法は、「アクセスキー」がある場合とない場合で異なります。
アクセスキーは、ねんきん定期便などに記載されている17桁の番号で、この番号を使用して申し込むと即時にユーザIDを取得できます。
ねんきん定期便のアクセスキーの記載箇所は以下の画像の通りです。アクセスキーの有効期限は、ねんきん定期便の到着後3ヶ月となっている点に注意しましょう。
アクセスキーがある場合
アクセスキーがある場合は、ユーザIDを即時発行してねんきんネットの利用を開始できます。
「アクセスキーあり/新規利用登録」から利用規約の確認及びアクセスキー、基礎年金番号、氏名、生年月日などを入力します。
表示内容に誤りがないかを確認し、「ユーザIDの発行を申し込む」ボタンをクリックすると申し込み完了となります。
登録したメールアドレスにユーザIDと確認用のURLが送付されるので、指示に従って登録手続きを進めましょう。
登録が完了するとユーザID確認画面が表示されるため、なくさないように大切に保管しましょう。
アクセスキーがない場合
アクセスキーがない場合は、日本年金機構にユーザIDを申し込みます。
ねんきんネットのトップページの「新規登録」ボタンより「アクセスキーなし/新規利用登録」へと進みます。
利用規約の確認、基礎年金番号や本人情報などの入力を行った後、「ユーザIDの発行を申し込む」ボタンをクリックします。
申し込みが完了すると、画面上に申請受付番号が表示されます。
日本年金機構からユーザIDを知らせるハガキが届くまでは大事に保管しておきましょう。
パスワードを忘れた場合
ユーザIDやパスワードがわからなくなってしまった場合は、再度ねんきんネットの利用登録が必要となります。
パスワードの再発行や同じユーザIDでの登録はできないため、改めてユーザーIDを取得しましょう。
まとめ:ねんきんネットで年金情報を確認しよう
ねんきんネットは場所や時間を問わず、自分の年金情報をいつでも確認できる便利なサービスです。
年金受給額を試算できるツールを活用すると、将来の年金受け取りに対して理解する事ができ、老後に向けた準備にも活用することができます。
安心して老後を迎えるためにも、早いうちからねんきんネットに登録して自分の年金情報を把握しておきましょう。
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記事監修者
マネカツ編集部
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