こんにちは。東京都内でワンルームマンション投資をしている、個人投資家兼ファイナンシャルプランナーの川井えりかです。

マネーセミナーでも必ずお伝えしている「年金」について今回はご紹介します。

今の高齢者はいくら年金をもらっているか?私はいくらくらいもらえるのか?そんな疑問にお答えします。

 年金の受給額はいくら?

年金がいくらもらえるかは、その人の【職業】が最も大きな影響を与えます。そして公的年金には【国民年金】と【厚生年金】の2種類があり、職業により、受け取れる年金の数が異なります。

国民年金

職業を問わず、全ての人が受け取る権利があります。

1.自営業・フリーランス・学生

20歳~60歳の40年間年金保険料を納めると、65歳から国民年金が満額支給されます。2021年4月からの国民年金の受給額は月額65,075円です。年金額は物価や賃金に連動して毎年見直しされます。

2.会社員・公務員

お勤め先で社会保険に加入することで、自動的に国民年金の保険料を納付していることになります。満額の受給額は自営業・フリーランス・学生と同じ月額65,075円です。

3.専業主婦(主夫)

会社員・公務員の扶養に入っている配偶者です。年金保険料を納める必要はなく、満額の受給額は自営業・フリーランス・学生と同じ月額65,075円です。

国民年金は20歳になると保険料を納める義務がありますが、「学生納付特例」を利用して就職までの期間の納付を免除している人が多いです。仮に2年間納付を免除していると、国民年金の受給額は約5%減少します。2021年4月からの受給額で例えると、月額65,075円が月額61,821円に減少します。5%の減少が20年、30年と続くと数十万円、数百万円の差がでます。特に、女性は長生きですから「満額受給する」ということが大きなメリットになります。

学生納付特例は、10年以内であれば追納できます。可能であれば追納がお勧めです。

厚生年金

会社員・公務員だった期間がある人のみが受け取れる公的年金です。保険料は、毎月の給与とボーナスから控除されて納付しています。受給額は、厚生年金の加入期間と、収入により異なります。

年収別の年金受給金額の目安

会社員、公務員が受け取れる厚生年金は、加入期間と収入によって受給額が決定します。40年間お勤めされたと仮定して、年収別の年金受給額を見てみましょう。年収は、年齢や勤続年数により変動しますが、生涯の年収の平均値で考えます。おおむね40歳頃の年収がその人の平均年収と言われています。

以下の受給額は、2003年以降に就職した人の目安です。

年収300万円:国民年金65,075円+厚生年金57,002円=月額122,077円

年収400万円:国民年金65,075円+厚生年金74,541円=月額139,616円

年収500万円:国民年金65,075円+厚生年金89,888円=月額154,963円

年収600万円:国民年金65,075円+厚生年金109,620円=月額174,695円

年収700万円:国民年金65,075円+厚生年金129,351円=月額194,426円

年収800万円:国民年金65,075円+厚生年金142,506円=月額207,581円

年収900万円:国民年金65,075円+厚生年金142,506円=月額207,581円

年収1,000万円:国民年金65,075円+厚生年金142,506円=月額207,581円

年収の高い人ほど年金の受給額も右肩上がり…ではありません。厚生年金の受給額には上限があり、一定の収入以上になると同額です。(負担する厚生年金保険料も同様に上限があります)年収の高い人ほど、現役の時の収入と、年金収入とのギャップが大きくなります。お勤めしているうちに計画的に資産形成をしておくことが重要です。

年金はいつからもらえる?

年金の受給開始年齢は原則65歳

「年金は65歳からもらえる」 多くの方がこのように思っています。ですが、希望すれば繰上げして早くに受け取ることも、繰下げして遅く受け取ることも可能です。

繰上げも繰下げも最大で5年間、1カ月単位で申請が可能

「60歳で完全リタイアして収入がないので早く年金を受け取りたい。」「大きな病気になり余命が長くないので早く年金を受け取りたい」このような理由で繰上げて60歳から受給することは可能です。

「65歳以降も収入がある」「現役の時にためたお金と退職金があるのでまだ年金は必要ない」このような理由で繰り下げて70歳から受給することも可能です。

そして2022年から繰上げ受給、繰下げ受給に関する法律が変わり、繰上げは最大5年間(現在と同じ)、繰下げは最大10年間可能になります。

仮に65歳から受給する年金を100とすると、

60歳から受給(5年繰上げ):76

70歳から受給(5年繰下げ):142

75歳から受給(10年繰下げ):184

繰上げ、繰下げで決定した受給額の割合が一生涯続きます。繰上げ受給は年金を受け取る期間を長くすることができる反面、毎年の受給額は減少します。繰下げ受給はその逆です。

個人的には年金には2つの魅力があると思っています。一つ目は、生きている限り永遠にもらえる収入であること。一生涯もらえる収入が多ければ長生きしても資金不足の心配はなくなります。「75歳まで、年金に頼らずに生活するためのお金の準備をしよう!」と目標をたてて貯蓄や資産運用に取り組むのは非常に良いことです。

そしてもう一つの魅力は、男女不平等であることです。年金は男女問わず一生涯もらえます。これが平等のように見えて非常に不平等です。なぜなら、男性と女性では一生の長さ(平均寿命)が大きく異なるからです。セカンドライフの期間がより長いであろう女性は、「年金を何歳から、いくらで受け取るか」は非常に重要な選択になります。

夫婦2人で生活するのであれば、少なくとも女性は繰下げ受給を選択すると、トータルの受給額が多くなる可能性が高くなります。繰下げ受給は女性の方がメリットは大きいです。

年金平均受給額の世帯別シミュレーション

実際の年金の平均受給額を、世帯ごとに見てみましょう。

1.専業主婦世帯

夫:定年まで会社員(平均の年収550万円)
妻:23歳~30歳まで会社員(平均の年収350万円)その後は夫の扶養

夫の年金168,117円+妻の年金78,229円=月額246,346円

2.共働き世帯

夫:定年まで会社員(平均の年収600万円)
妻:定年まで会社員(平均の年収400万円)

夫の年金174,695円+妻の年金139,616円=月額314,311円

3.独身の個人事業主

本人:60歳まで個人事業主(平均の年収800万円)

年金収入=月額65,075円

実際に相談業務をしていると、「出産後は扶養の範囲内で働く」という女性の考えに明らかに変化が出ていることを感じます。

50代以上の女性が専業主婦、または扶養の範囲内でパート勤務をしている方が多いのに対し、40代以下の女性はお子さんがいても正社員、契約社員等で扶養に入らずにフルタイムで働いている方が多いです。その方が、専業主婦世帯に比べて今の生活水準も、老後の生活水準(年金受給額)も高くなることはケース1.と2.を比較すると良く分かります。

そして、自助努力の必要性が最も高いのは個人事業主です。自営業者・フリーランスの方はいくら収入が高くても、国民年金の受給額は変わりません。反面、収入が高いと所得税や住民税などの税負担は大きいです。

節税をしながら年金の不足を補える【個人型確定拠出年金(iDeCo)】や、【国民年金基金】、【小規模企業共済】、【セーフティー共済】などの積立制度を積極的に活用したいですね。

まとめ:年金をイメージして、貯蓄や投資目標を立てましょう

年金はいくらくらいもらえるのか?平均の受給額でそれがイメージできたら、自分の理想とするセカンドライフを実現するために不足がないよう、準備に取り掛かりましょう。

何歳まで働きたいか?退職までにいくらためておくべきか?住宅ローンはいつまでに完済したらよいか?年金は何歳から受け取るのがよいか?具体的な年齢や金額を決めていくのがライフプランニングです。

今の生活も楽しみながら、セカンドライフも充実して送れるようにかしこく計画的に資金準備をしましょう。

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