資産運用を考えている方の中には、高いリターンが期待できる米国への投資を検討している方もいるかもしれません。

米国株投資について調べると、「ナスダック」や「S&P500」、「NYダウ」など複数の株価指数が出てきます。

どの言葉も米国株投資に関連する言葉であるため、投資を始める前に違いを理解しておきましょう。

この記事では、「ナスダック」を中心に、「S&P500」と「NYダウ」との違いについても解説していきます。

\現在開催中の無料セミナーはこちら/

▶︎▶︎【年収上げるよりも手取りが増える?】
オンライン税金セミナーの日程を確認する◀︎◀︎

▶︎▶︎【女性限定】 私にあったお金のふやし方って?
人気FP講師による『無料』オンラインセミナー!日程はこちら◀︎◀︎

ナスダック(NASDAQ)とは

ナスダック(NASDAQ)とは

「ナスダック(NASDAQ)」は、ニューヨーク証券取引所(NYSE)と並ぶ、米国の代表的な株式市場の1つです。

正式名称は「National Association of Securities Deals Automated Quotations」で、頭文字をとって「NASDAQ」と呼ばれています。

ナスダックは全米証券業協会(NASD)が運営する世界最大の新興企業向けの株式市場です。

上場している企業は、ハイテク関連やインターネット関連が中心の約3,000社です。

【ナスダックの代表的な企業】

会社名 時価総額
アップル 約2.5兆円
マイクロソフト 約1.8兆円
アマゾン 約1.2兆円
テスラ 約9,000億円
アルファベット(グーグル) 約6,000億円
メタ(旧フェイスブック) 約3,300億円
エヌビディア 約3,100億円
ペプシコ 約2,300億円
コストコ 約2,200億円
ブロードコム 約1,900億円

上記の他にも、Adobeやスターバックス、Zoomなどの企業も上場しています。

ナスダック市場の時価総額は、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に次いで世界で2番目に大きい株式市場となっています。

出典:​Strainer「NASDAQ – 時価総額 ランキング」

ナスダックに関連する指数

ナスダックに関連する指数

ナスダックに関連する指数を紹介します。

「指数(インデックス)」とは、取引所全体や特定の銘柄群の値動きを表す指標です。

指数を構成する銘柄を一定の計算方法で算出し、数値化して株式市場の値動きを示しています。

ナスダックに関連する指数には「ナスダック総合指数」と「ナスダック100指数」があります。

ナスダック総合指数

「ナスダック総合指数」とは、ナスダックに上場している約3,000銘柄の全てを対象に「時価総額加重平均」で算出し数値化した指数です。

時価総額は株価に上場株式数を掛けて算出する数値のことで、その銘柄の資産価値を表します。

時価総額加重平均は、「構成銘柄の時価総額の合計額」を「基準日の時価総額の合計額」で割り、算出されます。

ナスダック総合指数は、1971年2月5日が基準日です。

この日の終了時点を100として算出し、指数の値動きを評価します。

2022年11月22日のナスダック総合指数の終値は11,174.41となっており、ナスダック市場の成長性が見て取れます。

参考:Bloomberg Markets「CCMP 銘柄 – ナスダック 総合指数 」

ナスダック100指数

「ナスダック100指数」とは、ナスダック市場に上場している企業のうち、代表的な100銘柄で構成されている指数です。

金融セクターを除いた流動性と時価総額の高い100社で構成されています。

ナスダック100指数の構成銘柄は、毎年12月に定期的な入れ替えが行われます。

GAFAMやテスラといった米国を代表する企業に加えて、ASMLホールディング(オランダの半導体製造装置メーカー)のような米国以外の企業も構成銘柄の1つです。

指数の算出方法はナスダック総合指数と同じく、「時価総額加重平均」です。

1985年2月1日が基準日となっており、その日の時価総額は125と算出されています。

単位は「ドル」ではなく「ポイント(pt)」

ナスダック(NASDAQ)指数とは単位は「ドル」ではなく「ポイント(pt)」

ナスダック総合指数の単位は「ドル」ではなく、「ポイント」で表されます。

ナスダックに上場している3,000以上の銘柄を対象として、「時価総額加重平均」という手法で算出する指数であるためです。

具体的には、1971年2月5日時点の株価を100(基準値)としたときの現在の数値で表されます。

2021年11月12日時点の指数は「15,850.96」となっているため、指数の算出開始当初と比較すると150倍以上も株価が上昇していることになります

ナスダックとNYダウ、S&P500との違い

ナスダックとNYダウ、S&P500との違い

出典:TradingView

米国の株式市場に関連する指数には、ナスダックの他にもNYダウやS&P500があります。

投資対象が米国であることは変わりませんが、銘柄数や選定基準などが異なるため、投資した際のリスク・リターンも異なります。

上の画像はナスダック100(青)とNYダウ(橙)、S&P500(緑)を比較したものです。

比較してみると、ナスダック100の成長率の高さが目立ちます。

成長率が高い一方で、下げ幅も大きくなっている点に注意が必要です。

NYダウとは

NYダウの正式名称は「ダウ工業株30種平均」です。

ナスダック市場やニューヨーク証券取引所に上場している米国の各業種を代表する30銘柄で構成されています。

名称に工業株と入っていますが、時代の流れに合わせて銘柄を入れ替えるうちに、工業株以外の銘柄も含まれるようになりました。

NYダウの計算方法

NYダウの数値は「株価平均」で算出されます。

株価平均はNYダウに組み込まれている銘柄の株価を合計し、構成銘柄数で割る計算方法です。

NYダウの場合、30銘柄の株価を合計し30で割った数値に、銘柄の入れ替えや株式分割、新株発行などをもとに修正して算出されます。

修正には株価指数の連続性を保つ役割があります。

株価平均は株価の高い銘柄に左右されやすい計算方法となっているため、NYダウは米国市場全体を的確に反映しきれない点に注意が必要です。

NYダウの主な選定基準と構成銘柄

NYダウは、ウォール・ストリート・ジャーナルを発行するダウ・ジョーンズ社が公表している株価指数です。

株価評価委員会が必要に応じて構成銘柄を見直します。

【主な選定基準】

  • 輸送と公共事業以外の米国企業
  • 企業の評判の高さ
  • 持続的な成長実績
  • 投資家からの関心の高さ

【主な構成銘柄】

銘柄名 概要
インテル(INTC) コンピューターの部品や関連製品の設計・製造・販売を主な事業とする会社
ウォルト・ディズニー・カンパニー(DIS) 映画の制作・配給や遊園地・リゾート施設の運営など世界各地で事業を展開しているエンターテインメント会社
コカ・コーラ(KO) コカ・コーラやファンタ、スプライトなど清涼飲料水の販売に加えて、お茶や栄養ドリンクなどを世界各地で販売している会社
ゴールドマン・サックス・グループ(GS) 幅広い金融サービスを個人や企業、政府などに提供するグローバルな金融機関
ビザ(V) クレジットカードの代表的な国際ブランドの1つ。200以上の国と地域でデジタル決済を提供している会社

S&P500とは

S&P500とは、NYダウと同じくダウ・ジョーンズ社が公表している米国の代表的な株価指数の1つです。

ナスダックやニューヨーク証券取引所などに上場している企業のうち、一定の基準を満たした500銘柄で構成された指数です。

S&P500は米国株式市場の時価総額の約80%を占めています。

S&P500の主な選定基準と構成銘柄

【主な選定基準】

  • 米国企業
  • 時価総額が一定以上
  • 四半期連続で黒字
  • 流動性の高さ

S&P500はナスダック100指数と同じく、時価総額加重平均で算出されています。

【主な構成銘柄】

銘柄名 概要
アップル(AAPL) iPhoneやiPad、Macといった製品の販売や製品に関連するソフトウェアの開発・販売を行う会社
マイクロソフト(MSFT) OSのWindowsやソフトウェアのOffice、クラウドサービスのAzure、ビデオゲームのXboxなど、さまざまな製品を提供する会社
アマゾン(AMZN) さまざまな製品を販売するオンライン小売会社。クラウドサービスのAWSやKindle・Fireタブレットといった電子機器の製造・販売なども行っている
テスラ(TSLA) 電気自動車の設計・開発・製造・販売・リースに加えて、太陽エネルギーシステムやエネルギー貯蔵製品の設計や販売・リースを行っている会社
アルファベット(GOOGL) Googleを子会社に持つ持ち株会社です。YouTubeやChrome、Androidなど、さまざまな商品やサービスを提供している

ナスダック指数に投資する方法

ナスダック指数に投資する方法

最後に、ナスダック指数に投資する方法について解説します。

2種類の方法を解説しますが、投資初心者の方には「投資信託」を通じての投資をおすすめします。

投資信託

投資信託は複数の投資家から集めたお金を1つの資金として扱い、投資家に代わって運用のプロが株式や債券などに投資する金融商品です。

投資額に応じて運用益が分配される仕組みになっています。

投資信託は100円からと、少額で投資を始められる点で投資初心者におすすめです。

【対象商品】

  • iFreeNEXT NASDAQ100インデックス
  • eMAXIS NASDAQ100インデックス
  • iFreeレバレッジ NASDAQ100(レバナス)
  • 楽天レバレッジNASDAQ-100(楽天レバナス)

インデックス型とアクティブ型

投資信託には「インデックス型」と「アクティブ型」の2種類があります。

インデックス型は対象の指数と同じ値動きをするように運用します。

投資信託の運用コストが比較的低い点がメリットです。

アクティブ型は対象の指数を上回る成績を目指して運用します。

より良いパフォーマンスを出すために、企業の調査・分析や積極的な組み換えなどを行うため、インデックス型と比較して運用コストが高い点が特徴です。

アクティブ型はインデックス型よりも大きなリターンを狙える反面、相場や運用方法によってはインデックス型よりも成績が悪くなってしまう可能性もあります。

投資初心者はレバレッジに注意

ナスダック100指数に連動する投資信託の中には「レバナス」と呼ばれるレバレッジ型の投資信託があります。

レバレッジ型の投資信託は、日々の値動きが対象の指数の2倍、3倍となるように運用されます。

上述した投資信託の商品のうち「iFreeレバレッジ NASDAQ100(レバナス)」と「楽天レバレッジNASDAQ-100(楽天レバナス)」はレバレッジ型の投資信託です。

レバレッジ型の投資信託は金融庁が注意喚起を出している商品で、長期投資を考えている投資初心者の方は注意してください。

【レバレッジ型の投資信託の注意点】

  • 短期投資向けの商品である
  • 保有を続けても指数の2倍、3倍のリターンを得られるとは限らない
  • 下落相場でのマイナスが大きくなる
  • 信託報酬がやや高め

参考:金融庁「レバレッジ型・インバース型 ETF 等への投資にあたってご注意ください」

ETF

ETFとは、「上場投資信託」と呼ばれる投資信託の一種です。

投資信託との違いは、証券取引所に上場しているため、株式と同じようにリアルタイムでの取引ができる点です。

ETFは価格がリアルタイムで変動し、値動きに応じた価格で購入します。

ただし、投資信託のように100円から投資したり、金額指定での投資はできません。

【対象商品】

  • QQQ(Invesco QQQ Trust Series 1)
  • NEXT FUNDS NASDAQ-100 (為替ヘッジなし)連動型上場投信(1545)
  • 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジなし(2568)

まとめ:ナスダックとは米国で特に勢いのある株式市場

ナスダックとは米国で特に勢いのある株式市場

今回は、アメリカの代表的な株価指数であるナスダックについて解説しました。

ナスダック市場に上場している銘柄は、米国を代表するだけでなくこれからの世界経済を牽引していくような成長企業ばかりです。

日本に住んでいても普段しているサービス・商品の多くが、NASDAQ構成企業の物が多いと思います。

例えばiPhoneはApple、パソコンのWindowsはMicrosoft、ネット検索はGoogle、SNSのTwitterやFacebook、動画サービスのNetflixなど、生活の多くが米国企業のものです。

S&P500と比べても成長率に期待ができるため、普段触っているサービスに投資してみたいという方は、投資対象の一つとして検討してみるのもおすすめです。

\現在開催中の無料セミナーはこちら/

▶︎▶︎【年収上げるよりも手取りが増える?】
オンライン税金セミナーの日程を確認する◀︎◀︎

▶︎▶︎【女性限定】 私にあったお金のふやし方って?
人気FP講師による『無料』オンラインセミナー!日程はこちら◀︎◀︎

米国株投資の関連記事
S&P500指数とは ラッセル2000指数とは
NASDAQ指数とは 米国株の税金について
おすすめ高配当ETF おすすめ高配当銘柄
ミーム株とは ショートスクイーズ 
 バフェットの名言集 テーパリングとは 
SOXLの銘柄解説 楽天VTIの銘柄解説