クレジットカードとデビットカードの違いは?特徴や使い分けを解説
近年のキャッシュレス化の進展により、クレジットカードだけではなくデビットカードも使える店舗が増えてきました。
どちらも現金いらずで決済できる点は同じですが、明確な違いが存在します。
クレジットカードとデビットカードの違いを理解することで、自身の状況や購入場所、購入商品によって適切な使い分けができるようになります。
この記事では、クレジットカードとデビットカードの違いや上手な使い分け方について詳しく解説します。
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この記事の目次
デビットカードの特徴
「デビットカード」とは、カード決済と同時に銀行口座からお金が引き落とされる決済方法です。
使ったその場で口座から引き落とされる
デビットカードで支払いをすると、引き落とし口座からその場で利用料金が引き落とされます。
クレジットカードの場合は後払いによる請求方式であるため、仮に口座に残高がなくてもカードの利用が可能です。
一方のデビットカードは即時決済方式で、利用料金よりも口座残高が少なければカードを利用できません。
財布にお金がなければ商品を購入できないように、デビットカードは口座にお金がなければ使えないため、気づかぬうちに買い物をしすぎて翌月の支払いに困ることは起こりづらいでしょう。
2種類のデビットカードがある
デビットカードには、次の2つの種類が存在します。
- J-Debit(ジェイデビット)
- ブランドデビット
それぞれ仕様が異なるため、生活スタイルに合わせて適切なカードを選びましょう。
J-Debit(ジェイデビット)
「J-Debit(ジェイデビット)」は、1,000以上の金融機関で発行されたキャッシュカードに、デビットカードの機能を付与させたカードです。
J-Debitマークのある店舗でデビットカードとして利用できます。
キャッシュカードにデビットカード機能を付与するため、わざわざデビットカード発行の手続きをする必要がなく、手数料や年会費もかかりません。
J-Debitは、家電量販店や百貨店、ホテルなど全国56万ヶ所以上(2022年6月時点)の加盟店で利用できます。
主な加盟店は次の通りです。
- エディオン
- ヨドバシカメラ
- JTB
- 名鉄百貨店
- イーオン
加盟店は、日本電子決済推進機構の「使えるお店を探す」ページから検索できます。
ブランドデビット
「ブランドデビット」は、クレジットカードの国際ブランドである「VISA」や「JCB」が銀行と提携して発行するデビットカードです。
クレジットカードと同じようにVISAやJCBの加盟店で使えるため、国内だけではなく海外、さらにはネットショッピングにも対応しており、利用範囲の広さに特徴があります。
J-Debitとは異なり、買い物によってポイントを貯めることも可能です。
ブランドデビットには次のような種類があります。
海外で利用する場合は、国外の加盟店数が多い「VISA」や「Mastercard」がおすすめです。
クレジットカードとデビットカードの違い
クレジットカードとデビットカードの違いは次の通りです。
デビットカード | クレジットカード | |
引き落としの タイミング | 即時引き落とし | 後日引き落とし |
利用限度額 | 口座残高が限度額 | 審査で限度額が決まる |
利用できる店舗 | ・J-Debit: →マークのある加盟店 ・ブランドデビット: →国際ブランドの加盟店 | 国際ブランドの加盟店 |
審査の有無 | 審査なしの場合が多い | 審査が必須 |
申込可能な年齢 | 原則15歳以上 | 原則18歳以上 |
それぞれの違いについて詳しく解説します。
引き落としのタイミング
クレジットカードは、一定期間内に使った金額が引き落とし日にまとめて口座から引き落とされます。
締め日や請求日は、カード会社によって異なります。
デビットカードの場合は、代金の支払いと同時に口座から利用金額が引き落とされる仕組みです。
利用限度額
クレジットカードの利用限度額は、審査によって決定します。
利用限度額には「ショッピング枠」と「キャッシング枠」があり、ショッピング枠にはさらに分割払いやリボ払いの枠が設けられているケースもあります。
デビットカードの場合は、決済の時点で口座にある残高以上は利用できません。
実質的に口座残高がデビットカードの利用限度額だといえるでしょう。
利用できる店舗
クレジットカードとブランドデビットは、VISAやJCBといった国際ブランドの加盟店でカードを利用できます。
国際ブランドの加盟店であれば国内・国外は問わず、オンライン決済や公共料金などの支払いにも対応しています。
デビットカードのJ-Debitは、J-Debitマークのある加盟店でしか利用できません。
国際ブランドの加盟店に比べるとやや数が少なく、海外やネットショッピングで利用できない点には注意が必要です。
カード発行審査の有無
クレジットカードは利用者の信用をもとにカード会社が利用代金を一時的に立て替える仕組みであるため、申し込み時に必ず審査が行われます。
収入が基準以下であったり、過去に支払い滞納歴がある場合は、返済能力が低いとみなされ審査に通らないことがあります。
一方、デビットカードは口座残高以上の決済ができず、使いすぎを防ぐための仕組みが整備されているため、審査を実施しないケースがほとんどです。
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申し込み可能な年齢
原則としてクレジットカードは、18歳以上かつ高校生以上でなければ申し込みができません。
18歳未満だと安定した収入を得るのが難しく、返済能力が限定されやすいという事情があるからです。
カード発行時に審査を実施しないことが多いデビットカードでは、中学生を除く15歳から利用できるケースがほとんどです。
キャッシュカードと一体型のカードについて
キャッシュカードと一体型になったカードには、次のような種類があります。
- クレジットカードとキャッシュカードの一体型カード
- デビットカードとキャッシュカードの一体型カード
クレジットカードとキャッシュカードの一体型カード
クレジットカードとキャッシュカードの両方の機能を持つカードです。
一体型にすることでカードの保有枚数を減らすことができるため、財布の中身をコンパクトにまとめたい方に向いています。
なかには「Suica」や「WAON」などの電子マネー機能を持つカードもあります。
代表的な一体型カードは次の通りです。
クレジットカードとキャッシュカードの違いとは?一体型カードも解説
デビットカードとキャッシュカードの一体型カード
デビットカードとキャッシュカードの両方の機能を持つカードです。
普段からデビットカードをよく使う方にとっては、カードの枚数を減らせて便利です。
代表的な一体型カードは次の通りです。
クレジットカードとデビットカードの一体型カードは存在しない
クレジットカードとデビットカードが一体になったカードは存在しません。
両方の機能を使いたい場合は、それぞれ別で申し込む必要があります。
クレジットカードとデビットカードの上手な使い分け
クレジットカードとデビットカードをうまく使い分けるには、それぞれのメリットとデメリットを理解しておくことが重要です。
デビットカード | クレジットカード | |
メリット | ・使いすぎを防げる ・口座残高を管理しやすい | ・その場で料金を支払う必要がない ・分割払いが可能 ・ポイント還元がある |
デメリット | ・口座残高以上の買い物ができない ・分割払いができない ・ポイント還元率が低い傾向にある | ・油断すると使いすぎてしまう ・分割払いの手数料やキャッシングの利息が高額になりやすい |
こうしたメリットとデメリットを踏まえたうえで上手な使い分け方を解説します。
コンビニやスーパーではデビットカード
コンビニやスーパーで日用品や食料品を購入する場合は、デビットカードがおすすめです。
日常的に少額決済する商品ほど、レシートを保管したり家計簿管理をするのが大変なものです。
もともと口座残高を管理しやすいデビットカードですが、利用履歴の通知や通帳への記帳サービスを利用することで、より簡単に支出管理を行えるようになります。
高額な買い物をする時はクレジットカード
家電や家具といった高額な買い物には、クレジットカードがおすすめです。
クレジットカードなら財布や預金口座に十分なお金がないときでも、高額な商品の決済ができます。
また、分割払いやボーナス払いを活用することで、商品価格が高額でも自分なりの返済計画を立てて無理なく買い物ができるでしょう。
ポイントやマイルを効率的に貯めたい人はクレジットカード
クレジットカードは、デビットカードに比べてポイント還元率が高い傾向にあります。
ポイントやマイルを効率的に貯めたい方には、クレジットカードがおすすめです。
コンビニや飲食店など、普段からの支払いをクレジットカードで行えばどんどんポイントを貯めていけるでしょう。
海外旅行では両方あると便利
海外旅行に出かける際は、デビットカードとクレジットカードを両方持っておくと便利です。
クレジットカードは利用範囲が広く使いやすいメリットがあり、デビットカードは海外のATMから現地通貨を引き出せるメリットがあります。
基本はポイント還元率の高いクレジットカード、現金が必要な場面やクレジットカードが使えないお店ではデビットカードというように、場面に応じて使い分けるとよいでしょう。
現在は世界的にキャッシュレス化が進んでいるとはいえ、旅行先の国によってはチップを現金でしか払えない場面も珍しくありません。
現金が必要なときに、簡単に現地通貨を引き出せるのは大きな強みです。
ATM利用手数料がかかるものの、空港の両替所よりも費用を抑えられることがあります。
海外旅行の際は、クレジットカードとデビットカードの両方があると便利です。
デビットカード利用時の注意点
デビットカードを利用する際は、以下の点に気を付けましょう。
- 分割払いはできない
- クレジットカードほど補償サービスが充実していない
- 銀行口座残高以上の買い物はできない
それぞれの注意点について詳しく解説します。
分割払いはできない
デビットカードは、即時引き落としの仕組み上「一括払い」にしか対応していないため、クレジットカードのような分割払いやリボ払いはできません。
高額な商品を分割払いで購入したい場合は、クレジットカードを使いましょう。
ただし、クレジットカードの分割払いやリボ払いには、分割払いに応じた手数料や利息が発生することがほとんどです。
事前にどのくらいの手数料がかかるか返済シミュレーションを行っておきましょう。
クレジットカードほど保険サービスが充実していない
一般的にデビットカードには、クレジットカードにあるような特典や保険サービスが充実していないことが多いです。
例えば「楽天一般カード」と「楽天銀行デビットカード」を比較した場合、「楽天銀行カード」には最低限の海外旅行傷害保険が付与しているものの、「楽天銀行デビットカード」には付与されていません。
年会費が有料の「楽天銀行ゴールドデビットカード」であればある程度の保険は付与されるものの、それでも年会費無料の楽天カードに劣る部分があります。
カードに付帯されている特典や保険を充実させたいという方は、デビットカードではなくクレジットカードを選ぶのがいいでしょう。
参考:楽天銀行株式会社「楽天銀行カード:あんしん機能」
参考:楽天銀行株式会社「国内旅行/海外旅行傷害保険」
銀行口座残高以上の買い物はできない
クレジットカードは銀行口座の残高に関係なく、保有するカードの利用限度額の範囲内で買い物ができます。
一方でデビットカードの利用限度額は利用時点の口座残高となるため、残高以上の買い物はできません。
口座残高以上のお金を使いすぎる心配がないデビットカードですが、利用する前にしっかりと口座残高を確認しておく必要があるでしょう。
まとめ:クレジットカードとデビットカードの違いを理解して使おう
クレジットカードとデビットカードは、どちらもキャッシュレス決済ができて便利ですが、明確な特徴の違いがあります。
決済後すぐに銀行口座から引き落とされるデビットカードは、日用品や食料品など少額の買い物をするときに便利です。
口座残高にかかわらず後払いで決済できるクレジットは、高額な商品を購入する場合に向いています。
それぞれの違いをよく理解したうえで、クレジットカードとデビットカードを適切に使い分けましょう。
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記事監修者
マネカツ編集部
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