立会外分売(たちあいがいぶんばい)という取引手法をご存知でしょうか。企業が不定期に実施する取引時間外に株式を売買する取引のことです。

この記事では、その立会外分売についてわかりやすく解説していきます。特徴や開催の理由などをしっかりと理解し、投資手法の一つとして活用していきましょう。

立会外分売(たちあいがいぶんばい)とは

立会外分売とは、金融商品取引所の取引時間外(=立会外)に、株式の大量売り注文を小口に分けて、不特定多数の投資家に売り出す売買方法のことです。上場会社の株式分布状況の改善や、個人株主の増加を目的として利用されます。立会外分売での株式の購入は買付手数料がかかりません。また、立会外分売の特徴として前営業日の終値よりも安く株式を購入できることが多いです。そのため多くの投資家に人気があります。

具体的には、証券会社が創業者・金融機関などの株主から分売(小口に分けて売ること)を条件として、株式の大量の売り注文を受託します。分売をする場合、金融商品取引所にあらかじめ届出を行い、投資家に立会外分売を実施する告知を1~2週間ほど前に行います。立会外分売を実施する前日の売買立会終了後に分売の条件を発表し、翌朝に買付けの申込みを受け、金融商品取引所の立会時間開始前に売買を成立させます。

なお、分売は届出日 (分売実施日の前営業日)の最終価格を基準にした「固定価格」で行われます。しっかりとチェックするようにしましょう。

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立会外分売が行われる3つの理由

企業が立会外分売を行う理由は様々ありますが、主な理由は3つに集約されます。

  • 株式の流動性を高めたい
  • 東証一部などへのステップアップを狙っている
  • 株価の下落を防ぎたい

企業が立会外分売を行う理由についてわかりやすく説明していきます。

株式の流動性を高めたい

立会外分売を行うことによって、自社の株式を持つ投資家が増えるため株式の流動性を高めることができます。企業は株式の流動性が低い場合、希望している値段で売却できないといったデメリットがあります。

そのため、企業はできるだけ株式の流動性を高めたいと思っているのです。こういった理由が、立会外分売を行う理由の1つです。株主の数を増やして東証一部などへのステップアップを狙っている。

立会外分売を行う会社は、東証一部へのステップアップを狙っている企業が多いです。東証一部上場するためには、2,200人以上の株主が必要になるからです。立会外分売は、割安で株式を手に入れることができるため、多くの投資家が応募してきます。多くの投資家が応募してくることによって、株主数を飛躍的に増やすことが可能です。

このように東証一部へのステップアップを狙っている会社は、立会外分売は株主を増やすことができるメリットがあります。

株価の下落を防ぎたい

株式を市場で大量に売却すると株価は大きく下がります。しかし、立会外分売を行うことによって、事前に割引価格で購入する投資家を募ることができ、時間外で売買ができるため株価の下落リスクを最小限に抑えることが可能です。

急激な株価の下落を防ぐことも、立会外分売を行う理由になります。

立会外分売の4つのメリット

投資家から見て立会外分売の主なメリットは4つに集約されます。

  • 株式購入時の手数料がかからない
  • ステップアップ企業の株を前倒しで買える可能性がある
  • 通常取引よりも安い値段で買うことができる
  • 申し込みから売却までをスピーディーに行える

投資家にとっての立会外分売のメリットについてわかりやすく説明していきます。

株式購入時の手数料がかからない

立会外分売で株を購入する場合、手数料がかかりません。通常、株式を購入する際には手数料がかかりますが、その費用は必要ありません。株式投資において、購入時に手数料がかからないことはメリットといえるでしょう。

ステップアップ企業の株を前倒しで買える可能性がある

立会外分売を行う会社の多くは、いずれ東証一部にステップアップしたい企業になります。つまり、立会外分売で株式を購入することは、その後東証一部に上場する可能性の高い企業に前もって投資することになります。

ステップアップ企業の株を前倒しで買える可能性があることは、立会外分売のメリットといえます。

通常取引よりも安い値段で買うことができる

立会外分売で買うことができる株価は、通常取引の株価よりも数%安いことが一般的です。しかも、購入時の手数料もかかりません。

手数料なしで通常取引時よりも安い値段で買うことができるのは立会外分売の大きなメリットといえるでしょう。

申し込みから売却までをスピーディーに行える

立会外分売とよく比較されるのがIPO(新規公開株式)です。IPOも立会外分売も企業が募集をして投資家が応募する仕組みです。

IPOの場合、IPO株を手にするまでに一定の時間がかかることが一般的ですが、立会外分売の場合はすぐに当選したか外れたかが判明します。株式を手に入れてから売却までもすぐに行うことができるため、うまくいけば超短期間で大きな利益を生み出す可能性があります。

このように申し込みから購入・売却までスピーディー行うことができるのも、立会外分売のメリットといえるでしょう。

立会外分売の4つのデメリット

様々なメリットがある立会外分売ですが、デメリットもあります。立会外分売の主なデメリットは4つです。

  • 抽選になる可能性がある
  • 購入できたからといって必ず儲かるわけではない
  • 売却時には手数料がかかる
  • 立会外分売の数自体は少ない(2020年は86銘柄)

立会外分売の主なデメリットについて説明します。

抽選になる可能性がある

立会外分売は、割安価格で株式を購入することができるため多くの投資家に人気があります。しかし、売り出される株数は、決まっているため、希望者が多いと抽選になります。

立会外分売に応募したからといって必ず手にすることができるとは限りませんし、抽選になると手にすることができる株数も少なくなる傾向にあります。

株式価格は安くなりますが、確実に買えるわけではない点はデメリットといえます。

購入できたからといって必ず儲かるわけではない

立会外分売で割安株価で株式を購入することができても、必ず利益が出るとは限りません。立会外分売で募集される株式の株価は、前営業日の1%から3%ほど割安であることが一般的です。

しかし、必ずしも翌営業日に株価が上昇するとは限りません。割引価格よりもさらに大きく下落する可能性もありますので、その点は注意してください。

売却時には手数料がかかる

立会外分売での購入時に手数料はかかりませんが、売却は通常の市場で行うため、普段通り手数料がかかります。立会外分売はあくまで株式を購入するまでの方法なので、覚えておきましょう。

立会外分売の数自体は少ない(2020年は86銘柄)

立会外分売は利益を出しやすい仕組みであるといえますが、そもそも立会外分売を実施する企業は少ないのが現状です。2020年に立会外分売を実施した会社はわずか86社です。

そのため購入したい企業が必ずしも立会外分売を実施するとは限りません。実施する際は急に告知がされるため、事前に計画的に株式を購入できるわけではない点にご注意ください。

立会外分売は儲かるのか

短期間で大きなリターンを狙う手段ではない

立会外分売は、前営業日よりも1%から3%ほど割り引いて取引することが一般的です。マーケットに大きな動きがなければ翌営業日すぐに売却すればそれなりの利益を上げることができます。

しかし、あくまで割引価格は1%から3%程度に過ぎませんので、翌営業日に大きなリターンを狙うことは難しいでしょう。立会外分売を実施した銘柄がその後伸び続ける可能性もあるため、ホールドし続けた結果大きなリターンにつながることもあります。そのため、立会外分売はローリスク・ローリターンであることを理解した上で活用するようにしましょう。

まとめ:立会外分売はローリスクローリターンな投資方法

今回は立会外分売について解説しました。立会外分売は頻繁に行われる取引ではないので、特に株式初心者の方にとってはあまりなじみがないかもしれません。投資家に非常に人気があるため、申し込めば必ず買えるわけでもなく、利回りもそれほど高くはありません。ただしチャレンジしないことには立会外分売の株を買うことはできません。

この記事を参考に、立会外分売についての理解を深めていただければ幸いです。

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