賃貸物件を退去する際には、さまざまな手続きが必要です。

退去届を出し、引っ越しの手配や電気・ガスなどのライフラインの解約申し込み、郵送物の転送届も出さなければなりません。

その後、最終段階で家財を運び出してから、何もない状態で物件の状況を確認する手続きが「退去立ち会い」です。

不動産業者と部屋の状況を確認し、修繕に関する金銭の負担割合を決めるため、おろそかにしてしまうと後々トラブルに発展する恐れがあります。

この記事では、物件を退去する際の立ち会いとはどのようなものか、チェックされるポイントを踏まえて解説します。

トラブルにならないための事前準備についても紹介しますので、賃貸物件を退去する際の参考にしてください。

各年収帯の家賃相場と生活レベル
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年収2000万の家賃相場 家賃は手取りの何割?
家賃補助の条件  退去立ち会いポイント

物件退去時の立ち会いとは

物件退去時の立ち会いとは

修繕費用を決めるための確認作業

物件退去時に立ち会いが必要になるのは、物件の現況を確認して修繕費用を決めるためです。

立ち会うのは通常、入居者と不動産業者で、所要時間はおよそ30分前後かかります。

不動産業者側は、必要に応じてリフォーム業者が同席する場合もあります。

部屋の傷や汚れの有無、いつできたものか、故意なのか自然発生的なのかを確認した上で、入居者が支払う修繕費を決めます。

基本的には契約時に支払った敷金の範囲内で収まることがほとんどですが、故意につけた傷があったり、通常利用では説明がつかない傷ついている場合には敷金以上の金額を請求されることもあります。

立ち会い時のサインは必須ではない

部屋の確認後、確認書に立ち会いの結果をサインして作業は終了となります。

書式は不動産会社によって異なりますが、退去手続きに漏れがないかや、敷金の清算についても、同じ用紙上でサインを求められることがあります。

しかし、立ち会い時はその場の雰囲気に押されることも多いため、金額や内容に納得がいかない場合は、その場でサインする必要はありません。

確認時間が思いのほか短かったり、あまり汚れていないのに高額の請求をされて違和感を感じた場合は、相場や内容を改めて調査して後日サインするということも可能です。

立ち会い日は余裕を持った日程がおすすめ

引っ越し当日に立ち会いをすると、引越し先の荷物の受け取りや荷解きでバタバタしてしまい、落ち着いて確認することができない可能性が高いです。

そのため、退去立ち会い日は引越し日とは違う日を選ぶことをおすすめします。

引越し後まったく物がない状態で、改めて部屋を清掃することで、不要なクリーニング代をカットできる可能性もあります。

退去時の立ち会いでチェックされるポイント

退去時の立ち会いでチェックされるポイント

立ち会い時に不動産業者にチェックされる主な箇所と、それぞれのチェックポイントについて、ご紹介します。

壁紙の傷や汚れ

壁紙の傷や汚れ

壁紙に家具をぶつけてできた傷や煙草のヤニでついた黄ばみ、その他汚れがないかをチェックします。傷や汚れが目立つ場合は、壁紙を貼り替える必要があります。

日焼けや家電による電気焼け、通常使用範囲内での画びょうの跡などは、一般的には貸主負担の範囲内です。

床の傷や汚れ

床の傷や汚れ

引っ越し作業や日常の移動で床に擦れ傷、ひっかき傷がないかを確認します。

重い家具をおいていた場合は、床が沈んでいることもあるため、入念にチェックされます。

状態が悪い場合には、フローリングを貼り替えなければなりません。

網戸の破れや破損していないか

網戸の破れや破損していないか

網戸は消耗品として扱われることが多いですから、経年や通常使用の範囲内での劣化であれば問題ありません。

しかし、明らかに乱暴に使ってできてしまったような傷や破れがある場合は、張り替え費用が発生する可能性があります。

キッチンや洗面所・浴槽などの水回り

キッチンや洗面所・浴槽などの水回り

水回りの水アカやカビなど、換気や手入れを怠ったことでできた汚れがある場合は、クリーニング代を請求される可能性があります

同様に排水溝周りについても異常にゴミが溜まっていないか、詰まったりしていないかなどをチェックされます。

エアコンが正常に動くか

エアコンが正常に動くか

エアコンが設置されている物件では、エアコンが故障していないかどうかも確認されます。

故障している場合、契約内容次第で費用負担が変わってくるため、注意が必要です。

リモコンがちゃんとあるか、壊れていないかも確認されます。

もし紛失や破損していた場合、買い替え費用や修理費がかかってくることがあります。

たばこの臭いや汚れ(黄ばみ)

たばこの臭いや汚れ(黄ばみ)

室内でタバコを吸っていた場合は、部屋全体に匂いがついている事が多いです。

この場合は、高確率で壁紙交換修の対象となります。

もし煙による汚れが壁紙に染み付いているような場合は、部分的な補修が難しいため、壁紙全交換という可能性もあります。

各種設備の確認

各種設備の確認

照明やトイレ、換気扇などの各種設備についても、通常使用で生じる範囲を超えて故障や汚損していないかを確認されます。

特に換気扇については油汚れが目立ちやすい箇所ですので、手入れをしていないと指摘される可能性が高いです。

結露のチェック

結露のチェック

結露自体は気密性の高い建物であれば当然に発生するものですから、とくにチェックはされません。

問題となるのは、結露が発生していたのを放置したことによるカビやシミです。

面倒でも日頃から結露を拭き取るようにしましょう。

退去時の立ち会いでトラブルを回避する方法

退去時の立ち会いでトラブルを回避する方法

退去時の立ち会いでトラブルにならないためには、事前に準備しておくに越したことはありません。

トラブルを回避するのに有効な対策を3つご紹介します。

ガイドラインを読んでおく

何も知らない状態で立ち会いすると、本来は貸主負担であるはずの修繕費用を請求されても気付かずに承諾してしまい、後悔することがあるかもしれません。

トラブルを避けるためには、あらかじめ自分が負担すべき費用についての考え方を理解しておいたほうが良いです。

そのために、国土交通省が作成している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を読んでおきましょう。

ガイドライン上では退去時、経年変化や通常の使用での損耗による修繕費用は賃料に含まれるものと記載しています。

通常の使用とみなすかどうかの事例や、トラブルになった際の対応についても書かれており便利です。

ページ数が多く全部読むのは大変ですから、ざっくりでも良いので目を通しておくと、立ち会い時に相談や交渉がしやすくなります。

参考:国土交通省ホームページ「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について

契約書を見返しておく

物件によっては、契約に特約があることがあります。

特に注意が必要なのは、原状回復特約・ハウスクリーニング特約などの記載がある場合です。

特約がある場合、一般的な原状回復義務以上に入居者が負担をしなければいけなかったり、ハウスクリーニング代の支払いが必須となっていることがあります。

契約書に記載があれば、それにサインしていることになるため、記載されていることは守らなければいけません。

立ち会い時に「知らなかった」とならないためにも、契約書の内容を事前にしっかり確認しておきましょう。

可能な限り清掃しておく

退去時の清掃は義務ではないですが、立ち会い時に相手に与える心象が違ってきます。

綺麗な部屋にしておくことで、「きれいに使ってくれていた」という印象を与えやすくなり、室内のチェックが少し優しくなる…かもしません。

丁寧に掃除しておけば不要なクリーニング代を請求されずに済むこともあるため、最低でも目に見える範囲くらいは綺麗にしておくと良いでしょう。

退去時に必要なもの

退去時に必要なもの

退去時に必要なものと、できればあったほうが良いものは以下のとおりです。

  • 物件の鍵・付属設備の鍵
  • 備品
  • 備品の説明書などの返却が必要な書類
  • 筆記用具
  • 印鑑
  • 身分証明書
  • 通帳など口座番号のわかるもの
  • 入居時の契約書
  • 入居時に撮った写真

退去時に絶対に必要なものは、部屋の鍵です。

「原状回復」が必須ですから、他にも入居時に渡された備品や返却が必要なものあれば、すべて用意しておきましょう。

部屋の確認時には契約書で契約内容を確認したり、入居時の写真があれば入居前からの汚損であることの証明もできますので、それらもあったほうが安心です。

退去に立ち会えない場合の対処法

退去に立ち会えない場合の対処法

退去時の立ち会いはとても重要ですので、可能な限り入居していた本人が立ち会うのがベストです。

原状回復について契約内容と相違がないかを確認し、不当な請求ではないことに納得したうえでサインをするべきだからです。

しかし、諸事情でどうしても退去立ち会いができない場合もあるかもしれませんので、その場合の対処方法を紹介します。

日付を変更する

退去時は入居者本人が立ち会うことが望ましいため、どうしても立ち会えない場合は日付を変更しましょう。

家財の運び出しを終えている必要があるため、引っ越し日以降で、無理のない日程を設定するのがおすすめです。

退去日までの期間は家賃を支払わなければいけませんが、家財がない状態で室内を掃除できる時間ができるというメリットもあります。

代理人を立てる

自身のスケジュールや契約日の関係でリスケジュールする日程もない場合は、代理人に立ち会いを依頼しましょう。

「代理人は親族でなければいけない」という決まりはありませんが、不動産業者によっては委任状が必要になる場合もあります。

当日トラブルにならないためにも、代理人に立ち会いをお願いする場合はその旨を事前に不動産業者に連絡しておきましょう。

「立ち会いなし(しない)」はデメリットしか無い

どうしても忙しく、代理人を立てることも難しい場合は、最悪「立ち会いをしない」という選択もできます。

しかし、退去時の立ち会いは物件の汚れや傷を確認し、修繕費を決める作業のため、場合によっては自分に見に覚えのない内容を請求されることもあり得ます。

お互いのチェックがない状態でのやり取りは、トラブルにもなりやすく危険です。

引っ越しを計画する際は、必ず退去の立ち会いまで含めてスケジュールを立てるようにしましょう。

まとめ:退去時の立ち会いは重要!事前準備をしてトラブルを防ごう

退去時の立ち会いは重要!事前準備をしてトラブルを防ごう

賃貸物件を退去する際の立ち会いは重要です。

できるだけ入居者本人が立ち会うようにしましょう。

事前に契約書やガイドラインをざっと確認し、不動産業者のチェック内容に問題がないかどうかを判断できる状態になるのが理想的です。

内容に納得できない場合は無理にサインをする必要はありませんので、事情を説明して一度持ち帰り妥当性を確認しましょう。

お互いに気持ちよく退去ができるように、しっかりと準備をして退去時のトラブルを防ぎましょう。

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