コツコツと積立投資をするときに役立つのが「ドルコスト平均法」です。ドルコスト平均法とは、株や投資信託などを毎月一定額ずつ購入していくことです。

相場上昇局面では買付口数が減り、下落局面では買付口数が増えるので、平均取得コストを減らして高値づかみを防げます。

そして、ドルコスト平均法の応用が「バリュー平均法」です。この記事では、バリュー平均法とドルコスト平均法との違いとメリット・デメリットについて解説します。

 

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バリュー平均法とは

ドルコスト平均法は、「毎月一定額を株や投資信託に投資する」ことです。ネット証券などでは、毎月の給与から一定額を自動設定で買い付けるなど、相場観が不要で手間がかからない手法です。

非常にシンプルなので続けやすいものの、高いリターンを得たいと考えた場合に限界があります。たとえば、市場が暴落した時に、対象資産が明らかに割安なら、積立額を増やせばリターンが大きくなります。一方、市場が大きく値上がりしたら、投資を一時中断したり利益確定の売りをだしたりした方が良い場合もあるでしょう。

バリュー平均法は、資産配分の比率を守る長期投資を基本にしながら、市場の動きに合わせてリスクをコントロールしながら運用する手法なのです。

バリュー平均法の具体的な手順

バリュー平均法では、「バリュー経路」といって、時価評価した時の積立の目標累計額を決める必要があります。

ドルコスト平均法では、毎月定期的に積立投資するのが通常ですが、バリュー平均法はそこまで頻繁に投資する必要はありません。四半期ごとなど、年に3~4回でも十分でしょう。

最初は資産ごとに1回分のバリュー経路と同じ額を積み立てますが、次からは一定期間ごとに運用残高の増減に応じて、各資産の目標額に足りない分を新たに積み立てるのです。

投資信託での買付口数の計算式は以下の通りです。

買付口数={バリュー経路-(基準価額✕保有口数)}÷基準価額

たとえば、毎回5万円ずつ、3回にわたってバリュー経路を増額させるとします。投資信託で積立投資をし、最終的な積立金額は15万円(5万円✕3回)になります。

 

1回目のバリュー経路は5万円。投資信託の基準価額が1口10,000円だとすると、

買付口数=5万円÷10,000円=5口

5口買い付けます。

 

2回目の時、基準価額が1口12,500円に上昇したとします。2回目のバリュー経路は10万円(5万円✕2)なので、実際の買付口数は以下のようになります。

買付金額={10万円―(12,500円✕5口)}÷12500円=3口

買付口数は3口になります。

 

3回目の時に基準価額が大きく下がって7,500円になっていたとすると、

買付金額={15万円-(7,500円✕8口)}÷7,500円=12口

12口購入する必要があります。このようにバリュー経路を増額さえ、それに見合うだけの口数を買い付けていくのです。

 

 

バリュー平均法のメリット

平均購入単価を下げることができる

バリュー平均法では、価格が大きく下落したときにより多くの資金を投入して買い付けします。そのため、購入額が一定のドルコスト平均法よりも平均購入単価を下げることができます

バリュー平均法も万能ではありませんが、価格が安い時に大きな金額を、高いときに少ない金額を投資することで、常に一定額を積立投資するドルコスト平均法よりも良い成果を上げる確率が高くなるです。

最終目標金額を達成しやすい

毎月の投資金額を調整することができ、当初の予定通りの金額が積み上がっていきます。そのため、当初定めた最終目標金額を達成しやすくなります。投資は不確実性が高いものの、目標金額を達成できるのが、バリュー平均法の特徴です。

「いつまでにいくら欲しい」という目標が決まっている子供の学資金や住宅ローンの頭金などに充てることもできます。

ただし、下落局面で十分な金額の買いつけができることが前提なので、余裕をもった運用計画を立てましょう。

 

バリュー平均法のデメリット

手間がかかる

ドルコスト平均法は、自動的に銀行口座からの引き落としで定額購入できますが、バリュー平均法だと自分で計算して売買しなければいけません。

下落局面では資金が必要

バリュー平均法は、下落局面では投資金額が膨らみます。マーケットが低迷したままだと、残高が投入金額を下回りマイナスになる可能性もあるのです。ただ、マーケットが回復すると大きなリターンを得ることになります

バリュー平均法とドルコスト平均法との違い

バリュー平均法とドルコスト平均法の比較表は、以下の通りです。

ドルコスト平均法は、一定金額で株や投資信託などの金融商品を買い付けていくので、価格が安い時にはより多くの口数が買えますし、価格が高い時には買える口数が少なくなります。価格は常に動いているので、ドルコスト平均法を繰り返していくうちに、相対的に安い価格で買える口数は増え、平均買付単価を下げることが可能です。

一方バリュー平均法というのは、ドルコスト平均法のように毎回同じ金額で買い付けるのではなく、マーケットの価格変動に合わせて買付金額を変えていきます

価格が下がった時には買付金額を増やし、価格が上がった時には買い付け金額を減らします。バリュー平均法で積み立てを続けることにより、積立投資の効果をよりいっそう高めることが可能になるのです。また、価格が大きく上昇してバリュー経路を超えた時は売却も行います。

ドルコスト平均法は、一度設定してしまえば自動的に定額購入できるので、初心者でも手軽に投資の第一歩を始めることができますただ投資をしているという実感を持てない方もいるでしょう

そんな方にはバリュー平均法がお勧めです。簡単な計算を自分で行って取引額を算出し、発注量を増やしたり減らしたりします。そして投資パフォーマンスもドルコスト平均法を上回る可能性が高くなります

ドルコスト平均法は積立投資を続けるための非常に優れた手法ですが、最終的に価格が上昇しないと十分な効果が発揮されないという弱点があります。

相場の先行きは誰にも分かりませんが、価格が安い時により大きな金額を、高い時により少ない金額を投資するバリュー平均法はドルコスト平均法よりも良い成績を上げる確率が高くなるのです。

 

まとめ

バリュー平均法は、ドルコスト平均法の応用です。ドルコスト平均法よりも計算方法や買い付けに手間がかかるので、ある程度投資に慣れた方のための手法といえるでしょう。

初心者は、まずドルコスト平均法で始め、運用成果などに満足できなくなったらバリュー平均法に取り組むのが良いでしょう

現在のマーケットはフラッシュ・クラッシュなど急落場面が増えています。マーケットが上下に大きく動く局面ではバリュー平均法による積立投資が有効です。

ただし、下落すればするほど資金が多く必要になるので、バリュー経路の水準を必要以上に高くしないなど、運用を続けられる金額でバリュー平均法を行うようにしましょう。

記事 山下 耕太郎

 

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