近年日本の上場企業は株主優待を導入することで、個人投資家の支持を集めている企業が増えています。その中でも【8591】オリックスは株主優待に定評があり、個人投資家の数を大幅に増やすことができました。

オリックスはリース会社として創業し、今では様々な事業に展開する日本屈指の大企業に成長しています。

この記事では、オリックスの事業内容や株主優待の内容について解説します。「リース業」という事業についてもわかりやすく紹介しています。

オリックスは日本のリース業界をけん引するトップ企業

※オリックスが所有するプロ野球球団の本拠地「京セラドーム大阪」です。

オリックスは、1964年創業のリース業を発祥とする「多目的金融サービス業」を営む会社です。

日本のリース業界では最大手になります。

3万人を超える従業員が働き、グループ会社は1,000以上、そして世界37か国、200以上の営業拠点を有している日本屈指の大企業です。

事業内容は「総合商社」と似たような業態

オリックスは1964年、リース事業の将来性を見越して日本の大手銀行や商社が共同出資して創業されました。そして1970年代からは、海外進出やリース以外の事業にも幅を広げていったのです。さらに1980年代は更なる多角化を進め、プロ野球球団を買収するにいたりました。

その後も多角化は進み、保険ビジネスや投資銀行そして不動産業界にも進出します。そして2010年代に入りリーマンショックを黒字で乗り切った後も、事業のリスク分散を目指して、太陽光発電事業や水族館そして空港の運営事業に進出したのです。

このようにオリックスは現在、リース業を主体とするものの総合的な事業を保有した業態となっています。この業態は日本では総合商社に近い形だといえるのです。

オリックスは株主優待人気で個人投資家数が増加

※個人投資家に人気のオリックス株主優待「グループ優待・ふるさと優待」のカタログです。

オリックスが個人投資家に人気がある秘密は「株主優待」にあるといわれています。オリックスの株主優待は、100株以上保有の株主全員が使用可能です。株主優待の内容は大きく2つあります。

株主カードによる各種優待サービス

オリックスの株主には、毎年「株主カード」が送られてきます。

株主カードを使えば、オリックスが展開している各種サービスに対して、優待価格で利用することができるのです。

これは、先ほど説明したオリックスの多様な事業展開が活かされた優待だといえます。

「ふるさと優待」で全国各地の名品が手に入る

ふるさと優待は毎年株主に対して送られます。

その内容はオリックスが取引している全国各地にある企業からの名品が数多くあり、株主はその中から自由に選ぶことができます。

選べる品数は、他社の株主優待と比べて多数あります。これも、オリックスが培ってきた営業ネットワークの力によるものだといえるのです。

オリックスは優良な大企業だが株価は低評価傾向

このように個人投資家に人気があるとされているオリックスですが、株価はそれほど高い評価を受けていないとされています。

株価は総合商社と同じような評価

なぜオリックスの株価は、割安という評価をされているのでしょうか。株価の形成には様々な要素が関わるものですが、この記事ではいくつかの視点で考察してみます。

まず考えられる点として、オリックスは金融業ではなく総合商社と似た業種だという評価を受けているのではないかということです。

先ほど解説した通り、オリックスの事業はリース業にとどまらず様々な事業に投資しています。そして日本の総合商社も国内外問わず、様々な事業に投資することで収益をあげているのです。

日本の株式市場では、一般的に商社をはじめ個人投資家にビジネスの内容が分かりにくい企業は、株価が低い評価にとどまりやすいといわれています。したがって、オリックスも市場が同じ評価をしているといえるのです。

リース業界全体も同じような株価

では、オリックス以外のリース会社の株価はどのようになっているのでしょうか。

この表でも分かるように、リース企業の株価は似たような評価を受けていると見ることができます。

リース事業も一般消費者には馴染みが薄いビジネスです。したがって、株価が低評価に甘んじやすいといえます。

リースというビジネスを理解すれば投資できる

そうであればリース事業について十分に理解することで、オリックスへの投資に不安が減るのではないでしょうか。

そこでここからは、リースというビジネスについて特徴やメリット・デメリットを解説します。様々なビジネスについて知ることで、株式投資できる選択肢を増やすことできるのです。

リースというビジネス手法は、古くからあったといわれています。しかし主要なビジネスとして始まったのは、20世紀に入ってからです。

そして日本では、1960年代にビジネスの手法として入ってきました。オリックスは1964年の創業なので、比較的早い時期からリース事業を始めていたといえるのです。

リース会社とは①「設備や機器を代わりに買ってあげる」仕事

リース業とは、様々な企業や自治体といった組織を相手に商売をします。新しいビジネスや事業を始めるにあたって、事業主は様々な設備や機器が必要になります。しかしそれらすべてを一括購入するにはリスクが高くなるのです。

そこにリース会社は「私達が機器を購入して、御社にその機器をお貸しします。」と営業するのです。企業や組織は賃貸料(リース料)を支払えば、設備や機器をすぐに導入することができます。また不用になれば、リース会社に返却すれば済むのです。

この仕組みは、ビジネスをする上での様々なリスクを大幅に軽減させることができます。したがってリース業は国内外に広まっていきました。

リース会社とは②リースとレンタルの違い

リース業と言うと「レンタルと同じ」と考える方がいます。そこで、リースとよく似た業態である「レンタル」との違いについて解説します。リースとレンタルの大きな違いは2点あります。

1点目は、物件の選択権の違いです。レンタルの場合、お客様は店や会社があらかじめ用意した品物の中から選ばなければなりません。例えばレンタカーやレンタルDVDは、店舗が用意した車種やDVDから選んで借りるものです。

一方でリースの場合は、お客様がリース会社に「○○を借りたい」という品物の指定をすることができます。リース会社は依頼された品物がリースとして取引できるかを調べ、可能であれば契約するのです。

したがって、リース業は人や組織が望むあらゆるものを探しだし、貸し出すことができるのです。

レンタルとリースのもう1つの大きな違いは、賃貸期間の長さと中途解約時の対応です。レンタルの場合、ほとんどが1日から数か月程度の契約になります。一方リースでは、通常年単位の契約です。これはリース物件が、長期間にわたって企業や組織の収益に影響するからだといえます。また中途解約に関してリースは厳しく、違約金が発生することが通常です。

このようにリース会社は企業や組織のスムーズな設備投資を助ける業種として世界中で役立っているのです。

リース会社とは③リース業のキャッシュフローの特徴

最後に、リース会社の財務に関して解説します。リース会社は特殊なビジネスです。そのため、一般の企業とはお金の流れ(キャッシュフロー)に大きな違いがあります。

リース会社はお客様とリース契約を結ぶと、対象物件を購入しお客様に貸し出します。そのため物件の購入は、自社の資金で先に支払うのです。そして後にお客様からいただくリース料で利益を得ていきます。さらにリース契約が終了すれば物件を引き取り、売却することでさらにお金を得るのです。

したがってリース会社は契約が増えると売上や会計上の利益は増えるものの、営業キャッシュフローはマイナスになります。そして契約が進む中で、キャッシュフローがプラスになっていくのです。

リース会社とは④リース業は自己資本比率が低くなる

またリース会社は、物件購入のために金融機関から融資を受けます。

これはリースで得られる利回りより、銀行からの融資に対する利息の方が低いからです。そのためバランスシートでは、借入金が多く計上されます。したがって、多くのリース会社の自己資本比率は50%を超えていません。リース会社の財務健全性は、同業他社との比較や格付け機関の評価を参考にすべきです。

先ほど紹介した同業他社との比較では、オリックスは規模や自己資本比率において同業他社を上回る数値を示しています。また、格付け機関による格付けも比較的高い評価です。

※格付け機関:様々な組織や金融商品に対して信用性を調査し、アルファベットや数値などで評価する民間企業。世界的にはS&P(スタンダード・プアーズ)、Moody’s(ムーディーズ)そしてFitch Ratings(フィッチ)が有名。国内ではJCR(日本格付研究所)とR&I(格付投資情報センター)が知られている。

まとめ:オリックスは総合力の高い金融企業

ここまで個人投資家に人気のオリックスについての解説をしましたが、いかがでしたでしょうか。オリックスは世界中で需要のあるビジネスを幅広く行っている会社であり、手厚い株主優待もこれまでの業績に裏付けられたものであることが改めて理解できました。

株価や業績に関しては先のことは分かりません。しかしオリックスは、日本を代表する企業に分散投資したい方にとって、外せない投資先になるというのが筆者の考えです。この記事で、オリックスについて興味を持たれる方が増えることを期待しています。

※投資はあくまでも自己責任となります。利益を保証するものではありませんので、ご注意ください。

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