積立NISAは解約できる?手続の方法とデメリットを解説!

こんにちは。東京都内でワンルームマンション投資をしている、個人投資家兼ファイナンシャルプランナーの川井えりかです。
既に積立NISAで投資を始めた人も、これから積立NISAで投資をしたいと思っている人も、長期で積立することの重要性はわかっていても、「もし続けられなくなったら解約は可能?」このように心配になることはありませんか?積立NISAは解約が可能です。積立NISAを解約したい時、続けるのが難しくなった時にどうすれば良いかをご紹介します。
目次
- 1 積立NISAは途中解約ができる
- 2 積立NISAを解約する方法
- 3 積立NISAを解約する場合のデメリット
- 4 積立NISAの解約を考えてしまうタイミング
- 5 まとめ:積立NISAは解約せず可能な限り続けましょう
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積立NISAは途中解約ができる
積立NISAは投資信託を20年間非課税で運用できる制度ですが、20年以内の途中解約は可能です。始めた1カ月後でも解約できますし、解約によるペナルティーもありません。一方で、積立NISAと比較されることの多い、個人型確定拠出年金(iDeCo)は解約に制限があります。原則60歳まで解約できません。iDeCoが途中解約できるのは、死亡した時や高度障害になった時などです。
「今は収入が安定していて問題なく積立できるけれど、将来妊娠、出産、育児等で今より収入が少なくなったり、退職して専業主婦になった時に継続できるか心配。」女性は、長期投資をする時にこのように心配される人が多いです。途中解約できないiDeCoに対して、いつでも解約できる積立NISAは手軽に始めることができて、使いやすい制度です。
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積立NISAを解約する方法
実際に積立NISAを解約する方法は大きく3つです。
投資信託の積立設定を解除する
積立NISAはスタートするときに銘柄を選択し、積立額と積立頻度(毎月、毎週、毎日)と積立日を設定します。そうすることで自動的に定時定額の投資ができますが、この設定を解除すると次回以降の積立を停止します。「この先続けるのが大変」という時は、設定を解除することで、今後の積立を停止し、過去に積立した投資信託のみを運用し続けることが可能です。
積立をしている投資信託を売却する
過去に積立して運用している投資信託を売却して現金にする方法です。「利益が出て、目標額に到達したので利益確定したい」「まとまった現金が必要」という時は、売却をして現金にします。積立NISAの非課税メリットがあるのは、この時です。20年以内に売却をして利益が出た場合、その利益に対して課税されません。(通常は利益の約20%課税されます)一方で売却していた時に損失が出ていた場合は、積立NISA口座であっても課税口座であっても課税されません。積立NISAは「20年以内に利益を出して売却する」ことに意味があります。そして上記にも記載している通り、積立設定を解除しなければ、売却後も積立は継続されます。
積立NISA口座を解約する
積立NISA口座を解約することで、積立NISAを使った投資を終了することが可能です。今後資産運用をしない人や、積立NISAを開設した銀行や証券会社の口座自体を解約する人は、積立NISA口座も解約します。
積立NISAを解約する場合のデメリット
積立NISAを解約するデメリットは大きく3つあります。解約の手続きを行う前に、しっかり確認しておきましょう。
複利効果がなくなる
複利効果とは、運用で得た収益を再び投資することで、更に利益が生まれ膨らんでいくことを言います。投資期間が長いほど複利効果は大きく期待できます。売却をしたきりではなく、その資金で次の投資先を探すことで複利の効果は維持できます。
非課税メリットを生かせなくなる
積立NISAの最大のメリットは「運用益に税金がかからない」こと、そして「非課税期間が20年あること」です。年間40万円投資した元手が1年後に45万円に増えて売却しても非課税。年間40万円投資した元手が20年後に80万円に増えて売却しても非課税です。せっかく長期の非課税投資ができるなら、解約せずに長期で保有してより多くの利益を非課税で受け取る方がお得です。
時間分散効果が弱くなる
積立NISAで投資をする「投資信託」という商品は、日々価格が変動します。価格が高い時も安い時も継続して投資し続けることで、「今まで平均していくらで購入したか」という取得単価が安定します。変動する商品と安全に付き合うには長期保有が基本です。少額でも良いので少しでも長く継続することが投資で失敗しないコツです。
積立NISAの解約を考えてしまうタイミング
こんな時、積立NISAを解約したいと思っていませんか?
相場が下落して元本割れをしている時
実際に2020年3月頃、コロナショックで株価が一時的に下落した時、「積立NISAを解約したいです、やっぱり投資は怖い。」と相談された方がいらっしゃいました。せっかく投資をしているのに成績が「マイナス」だと解約したい気持ちになる人は多いです。増えないと投資をしている意味がないと思ってしまいますが、実は、このような時も増えていることをご存知ですか?
積立NISAはどんな時も資産を増やすことができます。相場が良ければ投資信託の価格が上がり、利益を増やすことができます。そして、相場下落時は口数が増えます。定額で積立を継続していれば「今までより安い価格で投資信託をまとめ買い」できます。価格が20%値下がりすれば、いつもより20%多く購入できます。つまり、下落時は保有している投資信託の口数を大幅に増やすチャンスです。
コロナショックの時に積立NISAを解約せずに継続して積立した人は、その数カ月後に大きな利益になりました。「安い時にたくさん買う」という相場下落時の恩恵を受けた結果です。
積立をするのが厳しくなった時
転職や出産などで収入が下がった時、または教育費や医療費などの支出が増えた時、家計が厳しくて積立ができないという状況になることはあり得ます。そのような時は、積立の額を減額しましょう。一度やめたものを再開するのは大変です。月1,000円でも良いので積立の習慣は続けて、家計にゆとりがでたらすぐに元の額まで増額できるようにしておきましょう。
まとめ:積立NISAは解約せず可能な限り続けましょう
積立NISAはいつでも解約できます。ただし、継続する人にメリットがあるように作られた制度であることを忘れないください。積立を継続するのが難しい時は、減額や一時的に停止もできます。まとまったお金が必要で売却をしても、積立の設定は解除せずに継続することで、再び非課税投資を始めることができます。
長い期間コツコツお金を貯めて増やす。コツコツの積み重ねで数百万円、数千万円になったお金を将来非課税で受け取れることが積立NISAのメリットです。無理のない範囲で長く継続しましょう。
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記事筆者
川井 えりか Erika kawai
ファイナンシャルプランナー、マネーセミナー講師。
「10年後にお金を2倍にするマネープランニング」「給料+10万円の副収入を作る」をコンセプトに、働く女性の資産運用、
家計管理のご相談を受ける。首都圏と札幌を中心に活動。
我慢を伴う「節約」は苦手。「お得にお金を使う」ことでお金の管理を楽しく簡単にします。

記事筆者
川井 えりか Erika kawai
ファイナンシャルプランナー、マネーセミナー講師。
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