株式投資の楽しみ方は人それぞれですが、株価の大幅な値上がりを期待して株式投資を行う人は少なくないでしょう。

誰でも10万円で投資した株が100万円に値上がりしたら嬉しいですよね。

株価が10倍に跳ね上がった銘柄のことを、株式用語で「テンバガー」といいます。

この記事では、テンバガーを達成した銘柄の特徴やテンバガー候補銘柄を探す際の注意点を解説します。

投資の関連記事
株式投資の始め方 従業員持株会とは 
投資で生活可能? 配当金で生活できる?
自社株買いとは 空売りとは
10万円以下の株主優待 高配当株のメリット
投資はいくらから? モメンタム投資とは
投資の種類 分散投資とは 
長期投資の効果 コアサテライト戦略
複利の効果 アセットアロケーション
ポイント投資の特徴 株主総会とは

テンバガーとは

テンバガーとは

まず、「テンバガー」とはどのような銘柄のことをいうのか、特徴を確認していきましょう。

株価が10倍以上に成長する銘柄

株価が10倍以上に成長した銘柄のことを「テンバガー」といいます。

「テン」は英語の「ten=10」、「バガー」は野球の「塁打(ヒット)」を意味し、野球の試合で10塁打する、つまり信じられないほど急激に成長を遂げた銘柄、という意味で使われるようになりました。

著名な投資家「ピーター・リンチ氏」によって広められた言葉で、現在もテンバガーを期待する投資家が数多く存在します。

中小型銘柄が達成することが多い

テンバガーはすでに成熟している大企業よりも、成長の余地が大きい中・小型株の方が達成しやすい傾向にあります。

時間をかけて成長を続けてきた企業は、すでに投資家から一定の評価を得ており、そこからさらに10倍以上に株価が跳ね上がるのは稀だからです。

もちろん、大企業の株価が何らかの要因でさらに急騰するということもあり得ますが、可能性はそれほど高くないでしょう。

一方、中小型銘柄はもともとの取引数がそれほど多くないため、一度投資家の注目が集まるとどんどん株価が上昇していく傾向があります。

テンバガーを達成しそうな株式を探すのであれば、東証一部の大型株ではなく、東証マザーズやJASDAQに上場している中小型株から探すのがおすすめです。

テンバガー銘柄の特徴

テンバガー銘柄の特徴

続いて、テンバガー銘柄の特徴を確認しておきましょう。

急成長している企業

テンバガー銘柄になりうる企業の特徴として、決算が常に市場予想を上回っている、上方修正などのポジティブサプライズが多いなどが挙げられます。

こうした銘柄は、決算発表のタイミングなどで業績をしっかり確認していれば個人投資家でも見つけやすいでしょう。

時代の波に乗った事業をしている

株価の急成長には、その時々の時流に乗ったビジネスであるかも重要なポイントです。

例えば、

  • スマートフォンといえばiPhone(アップル)
  • 日本の元祖ソーシャルゲームといえばパズドラ(ガンホー)、モンスト(Mixi)
  • コロナワクチンといえばモデルナ

といったように、時代の最先端にいる企業はテンバガー候補になりやすいです。

大きな流行が生まれるタイミングや世界的な危機・ショックなどが起こると、テンバガー銘柄が誕生しやすいといえるでしょう。

配当金を出さないグロース銘柄が多い

テンバガーの多くが、「グロース銘柄」と呼ばれる成長株です。

グロース銘柄は企業が成長段階にある銘柄のことで、その多くは利益を設備投資や新商品開発など、自社の成長に振り向けるという特徴があります。

一方、すでに成熟した企業は更なる成長を求めた積極的な投資よりも、株主に対して配当金や株主優待を優先することが多いです。

利益を株主還元に使用する企業は、すでに成長の安定した成熟企業であることが多く、テンバガーほどの急成長は期待しにくいといえるでしょう。

過去にテンバガーを達成した日本株

過去にテンバガーを達成した日本株

続いて、過去にテンバガーを達成した銘柄を確認していきましょう。

米国と比べると株価の値動きがそれほど大きくなりにくい日本株ですが、テンバガーを達成した銘柄は多数存在します。

レーザーテック(6920)

レーザーテック(6920)

レーザーテックは、シリコンウエハーに回路を焼き付ける際に使用されるマスクやその原板となるマスクブランクスの欠陥検査装置において、世界で圧倒的なトップシェアを誇る日本企業です。

同社の主力製品は、世の中の人々に広く利用されるものではないですが、半導体の生産過程において不可欠なものです。

特定分野において高い競争力を持つことから、2020年には経済産業省が発表する「グローバルニッチトップ100選」にも選定されました。

2022年3月2日時点の株価は20,370円ですが、これは3年前と比べて約10倍、5年前と比べて約30倍、10年前と比べて約100倍もの水準です。

昨今、自動車から家電、ゲーム機まであらゆる製品に半導体が利用されるようになったことを追い風に、ここ数年で大きな成長を遂げました。

出典:経済産業省「2020年版「グローバルニッチトップ企業100選」 選定企業⼀覧」

ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)

ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)

スマホゲームの「パズドラ」や、MMORPGの「ラグナロクオンライン」でおなじみのガンホーも、テンバガー銘柄の一つです。

2012年の株価は180円程度でしたが、パズドラのヒットとともに株価は急騰し、一時は16,000円強(約88倍)にまで達しました。

アベノミクスとスマホゲームブームの相乗効果によって業績拡大期待が膨らんだことが、この急騰の背景です。

ガンホー株の急騰に伴い、「第二のガンホー株を探せ」とばかりにスマホアプリ銘柄が次々と個人投資家に物色されました。

しかし、業績への過剰な先行期待が落ち着いたあとは株価も下落し、2022年3月時点の株価は2,500円程度となっています。

ワークマン(7564)

ワークマン(7564)

ここ数年で話題になったテンバガー銘柄がワークマンです。

もともとは労働者向けの制服や作業着などを専門に取り扱う会社としてのイメージが強い会社でしたが、現在は安くて質の良いカジュアルウェアを取り扱う店として、若者や女性にも注目されています。

日常生活でも着やすい「ワークマンプラス」が大当たりしたことをきっかけに株価も急上昇し、1,000円未満だった株価は約10年で10倍強まで成長しました。

2019年に10,000円を超えた株価も現在は落ち着き、2022年3月時点では5,000円前後で推移しています。

過去にテンバガーを達成した米国株

過去にテンバガーを達成した米国株

続いて、米国のテンバガー銘柄を確認していきましょう。

テスラ(TSLA)

テスラ(TSLA)

電気自動車(EV)で有名なテスラは、テンバガーを達成した銘柄です。

もともと50ドル前後で推移していた株価は、2020年頃から一気に上昇し、2022年3月時点は800ドル付近に達しています。一時は1,200ドル付近に値を付けた時期もありました。

テスラの自動車販売台数は、まだトヨタやフォルクスワーゲンなどに遠く及ばないにもかかわらず、高い利益率も相まって時価総額ではこれらをはるかに上回る規模に成長しています。

テスラの場合、業績が10倍以上に膨れ上がったというわけではなく、投資家の期待感が先行して株価を押し上げています。

2021年以降は株価の動きが少し落ち着いたものの、しっかりと底堅く推移している銘柄です。

モデルナ(MRNA)

モデルナ(MRNA)

新型コロナウイルスワクチンの開発・製造を手掛けるモデルナは、コロナ禍において急激に株価が上昇した銘柄です。

コロナショック前の株価は20ドル前後で推移していましたが、ワクチン需要の高まりを背景に一時は500ドルに迫るところまでに上昇しました。

しかし、感染拡大が一巡したことで、コロナワクチンの需要も一服し、モデルナ株は売り先行の展開が続いています。

これに伴い株価は下落し、2022年3月時点の株価は140ドル程度と、高値の3分の1程度にまで落ち込みました。

時代の流れに沿ったテンバガー銘柄は、下落時のスピードも早い点に注意しましょう。

ネットフリックス(NFLX)

ネットフリックス(NFLX)

有名な動画配信サービスのネットフリックスも、10年前はマイナーメディアであったため、株価は100ドル未満で推移していました。

2010年台に大きく成長を遂げ、コロナ禍では日本でもステイホームのお供として登録者数を急激に増やしました。

コロナ禍においては「勝ち組企業」とも呼ばれ、2021年11月には700ドル近くまで株価が上昇しました。

直近では巣ごもりブームが落ち着き、今後の成長率に陰りが見え始めたこともあり、株価は350ドル近辺まで下落しています。

テンバガー候補を探す際の注意点

テンバガー候補を探す際の注意点

ここまで説明してきたように、テンバガーは投資対象としてとても魅力的です。

ただし、テンバガーになり得る銘柄を探す際には注意したい点もいくつかあります。

達成する銘柄は一握り

テンバガーは株式投資の醍醐味ともいえますが、実際にテンバガーを達成する銘柄はごくわずかです。

数倍程度の上昇に留まったり、10倍の株価を達成しかけたところで株価が下落してそのまま戻ってこなかったりなど、なかなか思うようにテンバガー銘柄にならないことも少なくありません。

投資のプロであっても株価の動きを当てることは難しいため、「テンバガー銘柄に投資できたらラッキー」くらいの気持ちで株式投資を楽しむのがおすすめです。

短期間で達成する銘柄は少ない

短期間でテンバガーを達成する銘柄は、非常に稀です。

ジワジワと株価が上昇する銘柄もあれば、何らかのきっかけで急に株価が上昇することもあります。

いずれの場合も保有直後に株価が急上昇する、というのは期待しにくいでしょう。

テンバガーを期待して投資する場合は、数年かけて銘柄を持ち続ける覚悟が必要です。

保有銘柄に執着しない

テンバガー銘柄になると思って購入した株が、必ず上昇するとは限りません。

株価が上昇し続けているなら保有し続けるのも良いですが、明らかな下落トレンドにおいて「まだ上がるかもしれない」と銘柄に執着することはおすすめできません。

株式投資に適した優良銘柄は他にもたくさんあるため、特定の銘柄にこだわらずに次の銘柄へと切り替えていくことも必要です。

株式相場は時間の経過とともに変わっていくものなので、トレンドに合わせて保有銘柄の入れ替えを行いましょう。

まとめ:テンバガーよりも優良銘柄を探すことが大事

テンバガーよりも優良銘柄を探すことが大事

テンバガーは個人投資家にとっての憧れともいえる銘柄ですが、「この株はテンバガーになるはず」と狙って買うのはおすすめできません。

損切りできずにズルズルと含み損を拡大させてしまったり、より大きな投資のチャンスを逃してしまうことが考えられるからです。

しっかりと企業分析を行い、上昇しそうな株にバランス良く投資をする方が、結果としてテンバガーに投資することに繋がりやすくなるでしょう。

\ 人気FP講師による『無料』の資産運用セミナー /

マネカツセミナーのバナー画像

投資の関連記事
株式投資の始め方 従業員持株会とは 
投資で生活可能? 配当金で生活できる?
自社株買いとは 空売りとは
10万円以下の株主優待 高配当株のメリット
投資はいくらから? モメンタム投資とは
投資の種類 分散投資とは 
長期投資の効果 コアサテライト戦略
複利の効果 アセットアロケーション
ポイント投資の特徴 株主総会とは