年収150万でもふるさと納税はやる意味ある?上限金額を解説
税制上のメリットや返礼品がもらえるということもあり、「ふるさと納税」の利用者は年々増えています。
総務省が公表したデータでは2021年度の控除適用者数は552万人であり、前年比で約1.3倍も増加しているようです。
利用者が増えているのは、メディアやインフルエンサーの情報発信により「ふるさと納税」の魅力が広く知られるようになったからでしょう。
しかし、年収が150万円前後の方はふるさと納税できるかどうかのボーダーラインに近いため、やる意味があるのか?が気になっている方も多いようです。
この記事では、年収150万円の方でもふるさと納税をするメリットはあるのか、上限金額はいくらかについて解説します。
出典:自治税務局市町村税課「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和3年度実施)」
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この記事の目次
ふるさと納税とは
ふるさと納税には以下のようなメリット・特徴があります。
- 希望する自治体に寄付できること
- 返礼品がもらえること
- 所得税・住民税の控除があること
ふるさと納税は寄付の一種で、税制上の寄付金控除の仕組みを活かした制度です。
元々2008年に「ふるさと寄付金」として始まった制度ですが、2015年から始まった条件付きで確定申告が不要になる「ワンストップ特例制度」の影響もあり、年々人気が高まっています。
控除の上限金額以内で寄付をすると、寄付金額から2,000円を引いたあとの金額分が「所得税」と「住民税」からの控除を受けられる仕組みです。
たとえば2万円を寄付すると、1万8,000円分が控除されるというイメージになります。
手続きをして受け取れるお礼の品は原則、寄付金額の3割以内に相当するものと決まっており、食べ物から日用品、ホテルの宿泊券など様々です。
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年収150万円でもふるさと納税するべき?
年収150万円の方の場合、ふるさと納税の上限金額は低くなってきます。
しかし、上限金額が低くてもメリットを感じられるケースがあります。
少しでも節約したいならやったほうがいい
一般的に年収150万円の場合は、ふるさと納税におけるメリットは少ないといえます。
ふるさと納税は自己負担分2,000円を差し引いた金額が翌年の税金から控除される仕組みで、その金額で返礼品を受け取れる分だけお得です。
しかし、年収150万円の場合は大きな金額をふるさと納税することができません。
少しでも節約したい場合はやったほうがいいですが、できる限りお特な返礼品を探す時間や、ワンストップ特例制度・確定申告する手間と天秤にかけて考える必要があります。
控除がある場合は要確認
ふるさと納税には、寄付できる上限金額が決められています。
特別な控除がなければ問題ないのですが、医療控除や住宅ローン控除、生命保険料控除、iDeCoをやっている場合は、上限金額が変わる可能性があるので注意しましょう。
たとえば、ふるさと納税をすることによって住宅ローン控除に利用できる金額が少なくなるため、場合によってはふるさと納税をしないほうがいい場合もあります。
ふるさと納税以外の控除がある場合は、しっかりシミュレーションして、上限金額を確認しましょう。
年収150万円でふるさと納税はいくら可能?
給与所得者の場合、年収100万円で住民税、103万円を超えると所得税の支払いが生じます。
所得がこの金額を超えて税金を納めている場合は、ふるさと納税できます。
年収150万円であれば、だいたい8,000円が寄付金額の上限の目安となります。
実際には家族構成や社会保険料、控除金額によって金額が変わってきますので、各サイトのシミュレーションを利用して詳細に計算することをおすすめします。
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年収150万円でふるさと納税をするメリット
住んでいる街以外に納税(寄付)できる
ふるさと納税をする大きなメリットとして、現在住んでいる街以外に寄付できる点が挙げられます。
上京している方の場合は地元に寄付できますから、自分を育ててくれた街に恩を返したいという想いを実現できます。
ほかにも旅行で気に入った街や、以前住んでいた街にも寄付できますし、被災地を応援したいという理由で寄付することも可能です。
最近では、沖縄県の首里城火災の復興用資金がふるさと納税の対象になったことも記憶に新しいでしょう。
参考:株式会社トラストバンク ふるさとチョイス「沖縄のシンボル「首里城」再建支援プロジェクト」
返礼品をもらうことができる
ふるさと納税サイトで好きな返礼品を選択し、申し込みをすればそれを受け取れます。
元々払うはずだった税金で返礼品をもらうことができるため、上限金額にもよりますがかなりお得な制度といえるでしょう。
中でも人気の返礼品は、特産品の食べ物です。
令和2年度のふるさと納税受入額が上位の自治体には、お肉で有名な「宮崎県都城市」、海鮮が有名な「北海道紋別市」や「根室市」などが挙がっています。
ほかにも、ティッシュペーパーやトイレットペーパーなどの日用品も人気です。
寄付金の使い道を指定できる
日常支払っている税金は納税後の使途を自分で決められませんが、ふるさと納税については、申込時に寄付金を何に使うのか選択することが可能です。
一部選択できない団体もありますが、総務省のデータによると、全体のうち97%の団体は選択できます。
子育て支援や環境、福祉など、自治体によって分野はさまざまで、地方の場合は観光分野に力を入れる例も多くみられます。
使途についての詳細な説明も記載されているため、自分が思っていた使われ方と違うといった事態を防げます。
年収150万円でふるさと納税をする際の注意点
年収150万円でもふるさと納税できることを説明しましたが、実際に申込する際には気を付けなければならない点があります。
直接的な節税にはならない
ふるさと納税は、寄付金控除を活用した寄付の一種であり、節税ではありません。
厳密には税金の前払いのようなイメージになります。
住民票のある自治体に支払う税金をふるさと納税先に支払ったということであって、支払う税金そのものが安くなるわけではありません。
あくまで「元々支払うはずだった税金を有用に使える(返礼品がもらえる)もの」であることに留意してください。
ただし寄付金額に応じて返礼品が受け取れるため、返礼品が2,000円以上のものであればその分プラスになります。
年収150万円の場合は選べる返礼品が限られてきますが、還元率が高い返礼品を選べばお得です。
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控除限度額は収入によって異なる
「年収150万円なら上限金額は8,000円くらい」と決まっているように、その人の年収によって上限金額が異なります。
家族構成や控除の利用など他の条件が同じ場合でも、年収300万円なら限度額は28,000円、年収500万円なら限度額61,000円といった具合です。
他にも、住宅ローン控除や医療費控除などによって金額は変わってきますので、早見表を参考にして金額を決め、ぎりぎりの金額で申し込みをすると危険です。
自分の限度額を超えて寄付した場合、超えた分は控除対象にならないため注意しましょう。
繰り返しにはなりますが、ふるさと納税をする際は必ず詳細なシミュレーションを使用して上限金額を確認してから行いましょう。
自分名義でないと控除・還付されない
ふるさと納税は、寄付をする本人の名義でないと控除や還付の対象になりません。
例えば、夫婦でふるさと納税をする場合、それぞれが本人名義で寄付する必要があります。
ふるさと納税サイトを利用して寄付を行う場合は、それぞれの本人名義で会員登録・ふるさと納税をしましょう。
返礼品を親戚などにプレゼントしたい場合は、申込時に相手を送付先に指定して送ることができます。
まとめ:年収150万円でも内容次第でふるさと納税のメリットあり
年収150万円であっても、条件次第でふるさと納税するメリットがあります。
ただし、選択した返礼品が「実質負担」の2,000円を超える内容でないとあまりお得ではありません。
返礼品に魅力を感じて申し込む場合は、上限金額内でお得な品を探すことになります。
ワンストップ特例制度を利用する手間も考慮しながら、お得だと感じる場合は積極的にふるさと納税を利用しましょう
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記事監修者
マネカツ編集部
"将来への漠然としたお⾦への不安はあるけど、何から始めていいのかわからない…"
そんな方に向けて「資産運用」や「節税」など、お金に関する情報を発信しています。
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