投資信託には、基準となる指数に連動した「インデックスファンド」と、その基準を上回るように運用される「アクティブファンド」の2種類があります。

それぞれの特徴と違いを理解して、自身の資産形成に合った商品を選ぶことが大切です。

この記事では、インデックスファンドとアクティブファンドの違いやそれぞれの特徴、どっちがおすすめかを解説します。

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インデックスファンドとアクティブファンドの違い

インデックスファンドとアクティブファンドの違い

インデックスファンドとアクティブファンドの特徴の違いは、以下の表の通りです。

項目 インデックスファンド アクティブファンド
運用の目標 ベンチマークとなる指数に連動するように運用 ベンチマークを上回ることを目指して運用
構成銘柄の特徴 指数を構成している銘柄と同様 ファンドマネージャーが調査・分析の上で選んだ銘柄
信託報酬 低い傾向 高い傾向

それぞれの特徴について詳しく解説していきます。

インデックスファンドの特徴

指数に連動した動きを目指す投資信託

インデックスファンドとは、特定の指数に連動することを目指して運用される投資信託のことです。

対象となる指数は株価指数や債券指数、REIT指数などがあり、さまざまな資産の市場平均と同じような値動きを目指します。

例えば、日経平均株価に連動したインデックスファンドの場合、日経平均株価が上がればファンドの基準価額も上昇し、日経平均株価が下がれば基準価額も下落します。

有名なインデックスファンドとしては、以下のようなものがあります。

  • 楽天・全米株式インデックスファンド
  • eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)
  • ニッセイ日経平均インデックスファンド
  • 三菱UFJ世界国債インデックスファンド(年1回決算型)
  • 先進国REITインデックスファンド

それぞれ対象としている地域が違ったり、株式や債券、REITの商品があったりと、さまざまなインデックスファンドが存在します。

各商品の特徴やリスクを把握し、目的に適した商品を選びましょう。

構成銘柄は指数とほぼ同じ

インデックスファンドを構成する銘柄は、基本的に対象となる指数と同じです。

そのため、インデックスファンドを購入することは、指数に丸ごと投資することとほぼ同じ意味を持ちます。

例えば、日経平均株価に連動したインデックスファンドを購入した場合、日経平均株価に組み入れられている225銘柄を購入することと同じ意味合いになります。

ファンドの組み入れ比率も、対象となる指数と同様の割合です。

信託報酬は低め

インデックスファンドは指数と連動するように運用されているため、ファンドマネージャー(投資信託を運用する人)が銘柄を調査したり分析する必要がありません。

そのため、ファンド運用期間中にかかってくる「信託報酬(手数料)」が低めに設定されていることが特徴です。

投資信託は年率の信託報酬を日割りで計算して、毎日信託財産から差し引かれます。

引かれるコストを抑えて運用できる点が、インデックスファンドの大きなメリットです。

アクティブファンドの特徴

アクティブファンドの特徴

指数を上回るリターンを目指す投資信託

アクティブファンドは、対象となる指数を上回るリターンを目指す投資信託です。

市場の平均リターンよりも高い成績を目指しているため、プロが調査・分析をして運用しています。

アクティブファンドとして有名な銘柄には、以下のようなものがあります。

  • ひふみ投信
  • アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型
  • netWIN GSテクノロジー株式ファンド
  • セゾン資産形成の達人ファンド
  • グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)

上記のように、さまざまなアクティブファンドが各会社から用意されています。

各商品の特徴を比較して、運用方針が好みのファンドを選びましょう。

テーマに沿った優良銘柄で構成される

アクティブファンドの多くはテーマが設定されており、テーマに沿った優良銘柄で構成されます。

プロのファンドマネージャーが、調査や分析によって成長するだろうと見込んだ銘柄が組み入れられていることが特徴です。

例えば、テクノロジー関連のアクティブファンドの場合、業界をリードしていく企業や新たにビジネスを生み出す企業などが組み入れられます。

今後の成長性や収益性が高い優良銘柄に間接的に投資することができます。

自分自身で優良銘柄を選ぶのが「難しい」「手間がかかる」という悩みを解決できるのが、アクティブファンドのメリットです。

信託報酬は高め

アクティブファンドはインデックスファンドとは違い、銘柄の調査や分析が必要な分だけ手数料がかかります。

そのため、信託財産から引かれる信託報酬がインデックスファンドと比較して高めに設定されています。

アクティブファンドを選ぶ際には、信託報酬と過去の運用パフォーマンスをチェックすることが大切です。

かかる運用コストに対して、どれだけのパフォーマンスを残しているのかを確認しておきましょう。

インデックスファンドとアクティブファンドはどっちがおすすめ?

インデックスファンドとアクティブファンドはどっちがおすすめ?

インデックスファンドとアクティブファンドの特徴を解説してきましたが、「どっちが良い」という明確な答えはありません。

投資目的やどれくらいリスクを取れるかを考えた上で、どっちを選ぶか決めましょう。

ここでは、インデックスファンドとアクティブファンドは、それぞれどんな方におすすめできるかを解説します。

インデックスファンドは市場平均リターンを狙う方向け

インデックスファンドは、以下のような方におすすめです。

  • コストを抑えて運用したい方
  • 長期運用をしたい方
  • 市場平均リターンを堅実に狙う方

インデックスファンドが対象としている株価指数や債権指数は、基本的には経済成長に伴って上昇していきます。

長期的な経済成長と共にインデックスファンドも右肩上がりに推移していく可能性が高いため、長期運用に適しています。

市場平均のリターンを狙いつつ長期的な経済成長の恩恵を受けたい方は、インデックスファンドへの投資がおすすめです。

アクティブファンドは大きなリターンを狙う方向け

アクティブファンドは、以下のような方におすすめです。

  • 特定のテーマに対して投資したい方
  • アクティブファンドの高いパフォーマンスに期待している方
  • すでにインデックスファンドに投資していて、新たな投資先を探している方

多くのアクティブファンドは、設定されたテーマに沿った銘柄が選定されています。

例えば「AI関連」や「宇宙開発」など、今後の成長性に期待ができる銘柄に投資したい場合は、アクティブファンドでまとめて投資することができます。

また、プロが市場平均を上回る利益を目指していることから、高いリターンに期待している方にもおすすめです。

すでにインデックスファンドを保有していて新たな投資先を探しているのであれば、関心のあるテーマのアクティブファンドに投資してみてもいいでしょう。

まとめ:インデックス・アクティブファンドそれぞれの特徴を理解しよう

インデックス・アクティブファンドそれぞれの特徴を理解しよう

「インデックスファンド」と「アクティブファンド」は、運用の目的や構成銘柄、手数料などが異なります。

どちらもメリット・デメリットがあり、明確にどっちが良い・悪いということはありません。

どのような資産運用をしたいのか、どのようなリターンに期待するかを検討して、適切な投資商品を選びましょう。

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