コモディティ(Commodity)とは「商品」のことで、コモディティー投資とは商品先物の市場で金や原油、農産物などの「商品」に対して投資を行うことです。

コモディティー投資は、株式や不動産など他の投資対象とどう違うのでしょうか。メリット・デメリットと一緒に解説します。

コモディティー投資とは

コモディティー投資とは、実物資産(商品)に投資することです。具体的には

1.原油(石油など)

2.貴金属(金・銀・プラチナなど)

3.穀物(大豆・とうもろこしなど)

4.非鉄金属(アルミ・銅など)

などがあります。

商品市場全体の動きを見るには、CRB指数を確認するのが一般的です。CRB指数とは、アメリカの商品先物市場などで取引されている商品価格から算出される国際商品先物指数です。過去5年間の値動きは以下の通りです。

出典:ブルームバーグ

コモディティー投資には、直接コモディティーに投資するほか、商品先物市場で取引するのが一般的です。最近では、商品指数に連動した投資信託ETF(上場投資信託)といった金融商品も増えてきています。

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コモディティー投資のメリット

分散投資になる

コモディティーは、伝統的資産といわれる株式や債券などと異なった値動きをするため、投資対象に組み入れることによって、分散投資の効果を得ることができます。たとえば、安全資産とされる「金」の価格は、株式市場が不安定になると値上がりしやすいという特徴があります。

株価が下落しても金価格は上昇する傾向にあるので、価格変動リスクを抑える事ができるのです。

インフレに強い

コモディティーは実物資産なので、インフレによって物価が上昇すると一緒に値上がりする傾向があります。商品価格全体の値動きを表すCRB指数は、世界的な物価や景気の先行指標、とくにインフレ動向の先行指標として注目されています。

インフレに対するヘッジ(回避)手段として、コモディティー投資は有効です。

売りでも利益をだせる

コモディティー投資で一般的な商品先物取引は、買いだけでなく売りもできます。金や原油などの商品価格が下がりそうだと考えた場合、売りから入ることで相場下落時でも利益を得ること可能です。価格が値上がりする時だけでなく、値下がりする時でも収益機会があるのです。

コモディティー投資のデメリット

インカムゲインが狙えない

インカムゲインとは、資産を保有していると得られる利益です。株式の配当金、債券の利息、不動産の家賃収入などがインカムゲインになります。コモディティー投資の場合、投資対象が金属やエネルギー・穀物などの実物資産であるため、保有し続けていてもインカムゲインは発生しません。値上がり益など売買を繰り返していくことで、得られる利益しか狙えないのです。

そのため、株や債券などを他の資産運用と比較すると、運用益を得られる手段が少ない投資手法になります。

価格変動が大きい

コモディティー市場は、株式や債券と比べると市場規模が小さくなります。コモディティー市場最大の商品であるWTI原油(原油価格の代表的な指数)の先物市場でも、米国の代表的な株価指数であるS&P500先物の3分の1程度の取引しかありません。取引が少ないと値動きが大きくなる傾向があります。

穀物や非鉄金属はもっと市場規模が小さいので、予測不能の事態があると値動きが大きくなり、思わぬ損失を被る可能性があります

コモディティー固有の価格変動要因

コモディティーの中で、穀物などは異常気象や自然災害など予測が難しい事象の影響を強く受けます。鉱物・金属の場合は、鉱山でのストライキ(労働争議)や事故によって産出に影響がでる可能性があります。

原油や天然ガスは地政学リスクがある中東での産出が多く、供給懸念にさらされやすい傾向にあります。

コモディティー投資では、世界各国の情勢を把握する必要があります。そのため、商品価格に影響を与える情報を得るのが難しい場合があるのです。

為替リスクがある

コモディティー投資の対象である商品は、外貨建てで決定されるため為替による影響を受けます。たとえば金の価格は米ドル建てでの価格を円換算しているので、為替変動による影響を受けます。

ドル高円安になれば、国内の金価格は上昇しますし、ドル安円高になれば国内の金価格は下落するのです。商品の投資信託なども為替変動の影響を受けるので、商品価格の変動リスクだけでなく、為替リスクにも注意する必要があります。

コモディティー投資を行うには

コモディティーは、世界中の商品取引所で取引されています。個人投資家が取引するには、主に次の2つの方法があります。

商品先物を取引する

商品先物とは、「将来の一定の期日に商品を受渡しすることを約束して、その価格を現時点で決める取引」と定義されます。

1ヵ月後や2ヵ月後に金や原油など商品の受渡しを約束して、それまで売りや買いなどの売買を行なうのです。商品先物取引は、国内外の商品先物市場で取引が行われています。米国ではCME(シカゴ市場)が、国内ではTOCOM(東京商品取引所)がメインのマーケットです。

商品先物取引は、少額の資金で取引できます。取引金額の数パーセント程度の金額を証拠金として取引ができます。証拠金の30~50倍もの取引ができる商品もあります。この倍率を「レバレッジ」といいます。株の信用取引で約3倍、FX(外国為替証拠金取引)で25倍ですから、商品先物のレバレッジがいかに大きいかがわかります。

商品市場自体の値動きも大きいので、レバレッジをかければ大きな利益が狙える反面、想定外の大きな損失がでる恐れもあります。リスク管理の徹底が大切です。

リスク管理とはレバレッジを10倍以内に抑える、思惑と反対に行ったときには必ず損切りをするなどきちんとルールを決めておくことです。

近年、国内の商品先物市場は出来高の減少が続いており、売りたいときに売れない・買いたいときに買えないという流動性リスクがある商品もありました。

しかし、日本取引グループ(JPX)が東京証券取引所と東京商品取引所の経営統合を発表。金や大豆などのコモディティーと、株式などの金融デリバティブを1ヶ所で取引できる利便性の高い総合市場が誕生するのです。 ですが、商品先物市場が活性化するかどうかが注目されます。

コモディティーを組み入れた投資信託で運用する

商品先物はハイリスク・ハイリターンで、さらに商品先物会社に口座を開く必要があリます。しかし、株式や投資信託など証券会社で取引している人は、コモディティーを組み入れた投資信託ならすぐに取引できます

とくに利便性が高いのがコモディティーを対象としたETFです。ETFとは上場投資信託のことで、株式市場に上場している投資信託。通常の株式のようにリアルタイムで取引できます。手数料も株式と同じなので、ネット証券を利用すれば売買コストを抑えることができます

金やプラチナなどの貴金属、原油の価格に連動するETF中心です。代表的な銘柄を2つご紹介します。

1540 純金上場信託

金の理論価格と連動した投資成果が期待できるETFです。金現物の裏付けがあるほか、一定の口数を保有すると金の現物と交換することもできます。売買高も多く、金価格連動の ETFの中ではコストである運用管理費用も低く抑えられています。1株単位で取引できるので5,000円前後で購入できます(2019年8月時点)

株を保有している場合のリスクヘッジ(回避)として金のETFを保有することもオススメです。

1671 WTI原油価格連動型上場投信

ニューヨーク証券取引所(NYMEX)で取引されているWTI原油先物と連動した投資成果が期待できるETF。原油は値動きが大きいので、価格差を狙った売買が適しています。1株単位なので2,000円前後で購入できるのも魅力です(2019年8月時点)。

まとめ

コモディティー投資とは、金や原油など実物資産に投資することをいいます。株や債券など伝統的資産と異なる値動きをするので、投資対象に組み入れることによって分散投資の効果があります。

コモディティー投資には、主に商品先物取引投資信託があります。商品先物はレバレッジ取引なのでハイリスク・ハイリターンです。初心者の方は、少額から投資できるETF(上場投資信託)がオススメです。ETFなら通常の株式と同じように取引できます。

資産運用の幅を広げるためにコモディティー投資を検討してみてはいかがでしょうか。

日本経済新聞参照

記事 山下 耕太郎

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