銀(シルバー)投資がおすすめな理由!メリット・デメリットや投資方法を解説
銀はそれ自体に価値があり、株式や投資信託が下落しているときにもリスクヘッジができる資産として注目されています。
特徴を理解しておくことで、資産のリスク軽減をしながらリターンを狙っていくことが可能です。
この記事では、銀投資の特徴やメリット・デメリット、投資方法やどんな人におすすめかを解説します。
銀投資に興味をお持ちの方は参考にしてください。
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この記事の目次
銀(シルバー)投資の特徴
銀投資には、以下のような特徴があります。
- 金と比べて安価
- やや値幅が大きい
- 今後も見通しは明るい
実際の銀投資に向けて、基本的な特徴を理解しておきましょう。
金(ゴールド)と比べて安価
銀と同様、そのもの自体に価値がある資産のひとつに「金(ゴールド)」があります。
しかし、金は希少性が高いことから価格も高く、実際に購入する際の負担が大きいのが難点です。
その点、銀は金と比べて価格が安く、現物であっても入手しやすくなっています。
例えば、2022年2月28日時点の田中貴金属工業の店頭小売価格は、以下のとおりです。
- 金(1gあたり):7,847円
- 銀(1gあたり):103円(小数点を端折っています)
同じ現物資産である金と比べても購入しやすい価格である点が、銀投資の特徴のひとつです。
金投資のメリット・デメリット!おすすめの投資方法や特徴を解説
やや値幅が大きい
金と銀の違いは価格だけでなく、価格変動の大きさにも表れています。
銀の方が市場規模が小さいため、価格が変動しやすく値幅も大きいことが特徴です。
値動きが大きい分、短期的なリターンを狙うこともできます。
一方で、下落時の損失も大きくなるため、守りの資産としては銀よりも金の方が魅力的といえるでしょう。
金と銀、それぞれの特徴を把握した上で、より自分に適した投資先を選ぶことを心掛けましょう。
今後も見通しは明るい
銀は半分以上が工業用として利用されており、半導体や電子材料、太陽光パネルなど、使い道は多岐にわたっています。
今後も需要が高まっていく可能性が高く、投資先の資産として魅力が高いことが特徴です。
特に「半導体」の供給が不足している現在の状況において、銀の需要がなくなることは考えにくいです。
また、太陽光をはじめとする「再生可能エネルギー」の需要も今後高まっていくことが予想され、同様に銀の必要性も高くなっていくでしょう。
今後の見通しが明るいという点は、投資先として魅力的であるといえます。
銀投資のメリット
これから銀への投資を始めようと考えている方は、銀投資にどのようなメリットがあるのかを把握しておくことが大切です。
銀投資には、主に以下の2つのメリットがあります。
- 少額からでも投資できる
- リスクヘッジしつつリターンも見込める
銀への投資を始める前に、それぞれのメリットを確認しておきましょう。
少額からでも投資できる
金や銀の投資は「現物を保有しなくてはいけない」というイメージが多いですが、現在は投資信託やETF(上場投資信託)などでも銀を購入することができます。
そのため、現物を保有するよりも少ない金額から銀投資を始めることが可能です。
投資信託やETFは、ファンドが投資家から集めた資金をもとに投資する仕組みです。
多くの投資家から資金を集めているので、一人当たりの投資金額が少額でも問題ありません。
初めて銀に投資する方でも、安心して取り組みやすいことが銀投資のメリットのひとつです。
リスクヘッジしつつリターンも見込める
銀は「原油」や「農産物」などの資産価格と連動しやすい特徴を持っているため、インフレ時に強いという特徴があります。
物価が上昇している局面でも、銀を持っておくと大切な資産を守ることができます。
同じ守りの資産である金と比べると価格変動が大きいため、値動きによってはリターンを得ることも可能です。
リスクを分散させるための守りの資産として持っておきながら、状況に応じて利益を狙うことができます。
「リスクヘッジ」と「リターン」を両立できる点が、銀投資の大きなメリットとして挙げられます。
銀投資のデメリット
銀は、「少額から投資ができる」「リスクヘッジとリターンが両立できる」などのメリットがある一方で、デメリットといえる点も存在します。
主に、以下のようなデメリットが挙げられます。
- リスク対策にしては値動きが大きい
- 工業製品の生産量に影響されやすい
銀投資を始める前に、デメリットも把握しておきましょう。
リスク対策にしては値動きが大きい
銀は市場規模が小さいため、価格の変動が大きいことが特徴として挙げられます。
これはメリットでもあり、リスク対策の資産として保有するにはデメリットでもあります。
例えば、銀の価格に連動するETF「iシェアーズ・シルバー・トラスト」は、2008年7月1日時点でおよそ17米ドルでした。
その後リーマンショックなどを経て、2008年10月1日には10米ドルを下回るほど大きく下落しました(下落率は約40%)。
しかし、約3年後の東日本大震災後には銀に資金が集まり、45米ドル前後まで上昇しています(10ドルからの上昇率は450%)。
このように、リスク対策のために投資する資産にしては値動きが大きく、リターンだけでなく多大な損失を抱える可能性もあることを把握しておきましょう。
工業製品の生産量に影響されやすい
銀の主な用途が工業分野であるため、工業製品の生産量が低下すると銀の価格も下落しやすいという特徴があります。
工業製品の生産量は景気によって変わるため、銀の価格も景気変動の影響を受けやすいという点がデメリットです。
対照的に、金は景気変動に影響を受けにくいことが特徴となっています。
不景気な局面では金で資産を守り、景気が良くなり工業製品の生産が活発なときには銀でリターンも狙うというような手法で、リスクを分散させるといいでしょう。
銀投資の方法
銀に投資する方法は主に以下の3つです。
- 投資信託やETF
- 現物投資
- 先物投資
それぞれの特徴やリスクなどを解説していきます。
投資信託やETF
銀は投資信託やETFによって間接的に投資することができます。
ファンドに資金を預けて代わりに運用してもらうため、100円程度の少額からでも投資しやすく、現物を保管する手間もかかりません。
証券会社に証券口座を開設するだけで投資ができ、初心者でも気軽に始めやすいことが特徴です。
ただし、運用を任せるといっても価格変動によって損失を抱えるリスクはあります。
また、信託報酬や経費率という形で手数料が引かれていくことは把握しておきましょう。
手数料がかかるといっても、実際に現物を保有する管理コストに比べると高くはありません。
初めて銀に投資する場合は、投資信託やETFから始めることをおすすめします。
ETFとは?投資信託との違いや種類をわかりやすく解説
現物投資
「銀を直接保有したい」という場合は、現物投資という方法があります。
その名の通り、銀の現物を貴金属販売会社などから購入して管理する方法です。
銀自体に価値があるため、直接保有してインフレに備えるという考えで持ち続けても良いでしょう。
しかし、銀はそのまま外気に触れると変色していくため、保管方法には注意を払わなければなりません。
また、盗難や紛失のリスクもついてまわるため、厳重な管理が必要です。
「銀そのものをコレクションのように集めたい」という方以外は、投資信託やETFの方が投資しやすいでしょう。
先物投資
銀は「先物投資」で売買してリターンを狙う方法もあります。
先物投資とは、銀を「将来の決められた日に」「決められた価格で」売買することをあらかじめ約束する取引方法です。
将来の取引を先に約束するため、「売り(ショート)」から入ることもできます。
これから銀の価格が下落しそうと予測した場合は、売りから入って買い戻すことで利益を得ることも可能です。
信用取引とは?仕組みやメリット・デメリットについてわかりやすく解説
レバレッジを掛けた取引も可能
先物投資はレバレッジをかけることで自己資金以上の金額で取引することができます。
少額からでも大きな利益を狙うチャンスがあるということです。
ただし、先物投資はハイリスクハイリターンの手法であるため、投資に慣れていない方には難しい投資方法でもあります。
最初は投資信託やETFなどで銀の値動きの特徴を掴み、慣れてきたらリスクの高い先物投資を始めてみましょう。
レバレッジ取引の意味とは?投資するメリット・デメリット(リスク)
銀投資はどんな人におすすめか
リスク分散したい方
銀のような貴金属は、株式などの値動きに引っ張られることが少なく、インフレに強いことが特徴になります。
そのため、株式や投資信託が下落する局面やインフレ局面のリスクヘッジ先としておすすめです。
例えば、ポートフォリオのほとんどを株式で占めている方や、インフレ時のリスクヘッジができていない方は、資産が減少するリスクを抱えています。
リスクを分散したポートフォリオを作成したいのであれば、銀投資を視野に入れることをおすすめします。
理想のアセットアロケーションとは?組み立てのポイントや例も解説!
あわよくばリターンも狙いたい方
値動きが小さい金の方が、銀よりも安定した資産といえます。
しかし、銀は金と比べて値動きが大きく、リターンを狙っていくこともできる資産です。
そのため、リスクヘッジをしながらリターンも合わせて狙っていきたいという方は、銀投資の方がおすすめです。
銀の価格に連動した投資信託を定期積立することで、大きな値動きによるリスクを軽減させることもできます。
インフレのリスクヘッジとリターンを両立させたい方は、投資信託やETFを活用した銀投資がおすすめです。
まとめ:銀投資の特徴を理解して資産を運用しよう
銀投資の特徴やメリット・デメリット、投資方法を解説しました。
銀はインフレ時に強い守りの資産としての特徴を備えつつ、リターンも狙うことができます。
しかし、値動きの幅が金に比べて大きい分、不況時には価格が大きく下落する可能性もあります。
「銀」そのものの特徴を理解して、ほかの資産と上手く組み合わせながらポートフォリオを作成しましょう。
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