【2023】積立NISAは「毎日」と「毎月」どっちがおすすめか?検証結果を解説

近年、証券口座の開設数が大幅に伸びています。
特にSBI証券や楽天証券など、インターネット系の証券会社が人気です。
インターネットに抵抗のない若い世代が、貯金ではなく収益性の高い方法で資産形成をしたいと考えていることが分かります。
中でも証券口座を開設すると同時に「積立NISA」を申し込む人が多いです。
「定額でコツコツ積立して、長期で運用したい」そんなお考えの人にぴったりな積立NISAですが、積立頻度によって結果に影響があるのか気になる方も多いと思います。
この記事では、積立NISAデビューをする前に知っておいてほしい内容をまとめています。
目次
- 1 積立NISAとは
- 2 積立NISAの仕組み
- 3 積立頻度を「毎日積立」「毎週積立」「毎月積立」から選べる!
- 4 毎日vs毎月!積立シミュレーション
- 5 毎日積立と毎月積立、どっちが有利?
- 6 積立NISAのメリット
- 7 積立NISAのデメリット
- 8 まとめ:「毎日」も「毎月」もほとんど変わらない
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積立NISAとは
積立NISAとは、証券会社または銀行で申し込むことのできる非課税投資口座です通常は、投資をして儲け(利益)ができると、税金がかかります。その額は利益の約20%です。
例えば100万円を投資したものが価格が上昇し、150万円になった時に売却したとします。
このとき、増えた50万円が利益となり、50万円の約20%、つまり約10万円の税金が発生します。
少しもったいないですよね。仕事をしてお給料をもらうときに所得税や住民税が引かれるのと同じように、投資や貯蓄でも利益が発生すると税金を納める義務があります。
積立NISAやNISAは、この税金ルールの対象外で、投資の利益に課税がされません。
一定額、一定期間内の投資であれば、増えた資産をそのまま受け取れる。それが積立NISAの魅力です。

積立NISAにはデメリットしかない?メリットや注意点もあわせて解説
積立NISAの仕組み
積立上限金額は年間40万円まで
積立NISAは、日本に住む20歳以上の人であれば誰でも利用できます。
非課税で投資ができる上限額は年間40万円までです。【積立】という名前がついていますので、原則積立で投資します。
積立の頻度は「毎月」「毎週」「毎日」などから選択でき、その年の12月末までの合計が40万円を超えない範囲で積立額を設定できます。
例えば毎月積立なら、月33,333円以内(年間399,996円)で好きな額を設定します。
設定額は途中で変更することが可能ですが、年間40万円を超えるような変更はできません。
運用期間は最大20年
非課税で投資ができる期間は最大20年間です。
2021年に積立NISAで投資(積立)をしたものは、2040年の12月末までに売却すると利益に税金がかかりません。
反対に、「〇年以上保有していなくてはならない」という最短期間の制限はありませんので、投資をした翌月にすぐ売却することも可能です。
年が変わると、新たに年間40万円の非課税枠を使えるようになります。
今の制度では2037年まで、毎年40万円が上限の非課税投資が可能です。
「去年は毎月積立だったけれど、今年は毎日積立」というように、積立頻度の変更も可能です。
積立頻度を「毎日積立」「毎週積立」「毎月積立」から選べる!
実践している人は少数派ですが、必ずしも「積立=毎月」ではありません。
証券会社によって、「毎月」「毎週」「毎日」など様々な頻度で積立の設定が可能です。
自分で指定した日に投資信託の買付を行います。
1年は12カ月ですから、毎月のとうしであれば年に12回投資をすることになります。
毎週積立は指定した曜日に、毎日積立は休業日を除く毎営業日に積立をします。
積立がリスク分散になるのであれば、毎月よりも毎週。毎週よりも毎日の方がより収益が安定するかもしれません。
毎日vs毎月!積立シミュレーション
では、毎日積立と毎月積立だとどちらがより利益が出るか、過去の成績を振り返って検証してみましょう。
日本を含む全世界の株式を投資対象とした投資信託の値動きで考えてみます。
対象ファンド:三菱UFJ投信国際投信「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)
項目 | 毎月積立 | 毎日積立 |
元本 | 300万円 | 300万円 |
15年後のリターン | 92.50% | 92.55% |
評価損益 | 約577.5万円 | 約577.6万 |
2005年9月~2020年9月の15年間の長期投資で、毎月投資のリターンは92.50%となっています。
仮に15年で積立てた元本が300万円なら、約577万円に増えます。
一方で、毎日積立の場合のリターンは92.55%。仮に15年で積立てた元本が300万円なら、最終的には約577万円に増えます。
これらにほとんど差はありません。これは、「投資信託」という商品の大きな特徴です。
投資信託は複数の銘柄に分散して投資をしているので、ひと月の間で大暴騰、大暴落を繰り返すようなことは稀です。
これが個別の株式銘柄だと、その会社の業績に左右されて数日の間に大きく変動する可能性があります。
毎日積立と毎月積立、どっちが有利?
投資信託なら、「毎日積み立てる人」も「毎月積み立てる人」も同じような結果が見込まれます。
ですが、これは「長期投資」が大前提です。
短期間だけで見た場合は、市場の動きによってどちらかの成績が優れているということが起こりえます。
積立NISAのメリット
積立NISAのメリットは、「損失のリスクを最小限に抑えて投資ができる」このことに尽きます。
投資で失敗しないコツは3つです。
- 長期投資
- 分散投資
- 積立投資
この3つのルールを守れば、資産運用で失敗するリスクは低くなりますし、そのまま積立NISAの仕組みに採用されています。
1. 長期投資
積立NISAで購入した銘柄は、最大で「20年間」保有することができます。
相場には波がありますが、その波を何度も経験して利益の出るタイミングを待つことが可能です。

長期投資のメリット・デメリット!おすすめの投資方法を解説
2. 分散投資
特定の銘柄に集中投資して、その投資先が破綻や債務不履行になると、投資した資産がゼロになるリスクがあります。
「投資信託」という商品は、数十~数千銘柄が一つになった金融商品です。
そのため、投資信託に投資するたけで、実態は複数の銘柄に分散投資していることになります。

分散投資とは?種類やポートフォリオの例もあわせてわかりやすく解説
3. 積立投資
良くも悪くも、相場は常に変動します。
- 「値段が高い時に一括投資してしまった」
- 「株価が安い時に買い損ねてしまった」
ということが起こらないよう、毎月定額で積み立てるのが重要です。
投資で失敗しないための勉強を一生懸命しなくても、「積立NISA」を活用するだけで失敗のリスクが抑えられます。
さらに積立NISAに採用される投資信託には、コストが安いこと、市場の値動きに連動するインデックスファンドであることなど、一般的な投資信託よりも厳しい基準があります。
厳しい基準は、裏を返すと投資家にやさしいということです。
初めての資産運用も、積立NISAなら安心して始めることができます。

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積立NISAのデメリット
積立しかできない
年間40万円まで積立投資ができる制度です。
例えば手元に300万円の資産があり、それを運用したいと考えている人には、積立NISAだけでは不十分だといえます。
採用された投資信託しか買えない
積立NISAのメリットであり、デメリットでもあります。現在積立NISAで採用されている投資信託は167本です。
それに対して、国内で販売されている投資信託の全体数は6,000本を超えています。
「この投資信託を買いたい」と自分で銘柄選定ができる中・上級者にとっては、買いたい投資信託が積立NISAに対応していないというケースも考えられます。
積立NISAは安心して資産運用ができる制度ですが、デメリットもあります。
積立NISAで投資できないものは、課税口座を選択したり、iDeCoや保険など別の手段で投資を検討するのが良いですね。

投資信託とETFどっちがおすすめ?NISAで投資する際のポイント解説
まとめ:「毎日」も「毎月」もほとんど変わらない
積立を開始して数カ月で売却する場合にはその数カ月間の相場変動によって、毎日積立と毎月積立で結果に大きな差がでることも十分あり得ます。
数年、数十年と長期で運用することによって利益は平準化されるので、積立頻度による差は小さくなります。
長期で投資ができる「積立NISA」なら、積立頻度にこだわるよりも、毎日と毎月、どちらの方が自分は管理しやすいかで決めることがお勧めです。
せっかくもらったお給料を貯金で寝かせ続けるのではなく、15年後に資産が2倍になるような「長期投資」をするという選択をすることが大切になります。
「もっとお金が貯まったら投資の相談をしたい。」とご要望いただくことが時々ありますが、もっとお金が貯まるまでの「投資できない時間」がとてももったいないです。
積立NISAは月100円でも投資ができますので、長期投資でお金を増やしたいなら来月から早速スタートしましょう!
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記事監修者
マネカツ編集部
"将来への漠然としたお⾦への不安はあるけど、何から始めていいのかわからない…"
そんな方に向けて「資産運用」や「節税」など、お金に関する情報を発信しています。

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