もしも、40歳で貯金が1,000万円あったら、使い道は人それぞれだと思います。

「旅行」「買い物」「住宅資金」「投資」など、様々な回答があるのではないでしょうか。

今ある貯金1,000万円と、退職後の1,000万円の重みは全く違います。老後を快適に暮らすためには、ある程度の貯金は必要です。

この記事では「貯金できる人とできない人の違い」「40歳の貯金額の目安」「1,000万円の貯金を作る方法」を解説していきます。

40歳からの約20年間で、老後資金を効率よく貯める方法などもご紹介します。

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40歳(40代)の平均貯蓄額

40歳(40代)の平均貯蓄額

金融広報中央委員会が毎年行っている「家計の金融行動に関する世論調査」による2021年(令和3年)の40歳代の貯金に関するデータをまとめました。

下の表は、調査対象全体を100%とした場合の金融資産の保有額分布です。

銀行などへの預貯金のほか生命保険や株式などの投資商品も含まれます。

40歳代の金融資産単身世帯二人以上世帯
金融資産非保有35.7%24.8%
100万円
未満
13.4%9.4%
100~200万円
未満
7.2%7.5%
200~300万円
未満
4.7%6.2%
300~400万円
未満
3.1%4.6%
400~500万円
未満
2.8%3.9%
500~700万円
未満
4.7%9.2%
700~1,000万円
未満
5.0%6.7%
1,000~1,500万円
未満
6.1%8.5%
1,500~2,000万円
未満
4.5%4.8%
2,000~3,000万円
未満
3.9%5.8%
3,000万円
以上
5.8%4.8%
無回答3.1%3.7%
金融資産保有額の
平均額
818万円916万円
金融資産保有額の
中央値
92万円300万円

出典:金融広報中央委員会「各種分類別データ(令和3年)金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)」
出典:金融広報中央委員会「各種分類別データ(令和3年) ― 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成19年以降)」

40歳代は、30歳代と比べると全体的に500万円程度までの金額保有率は減少しています。

これは子育てで最もお金がかかる期間が集中しているため、30歳代に蓄えた貯蓄が減少しているのではと推測できます。

逆に1,000万円以上の資産保有率は、30歳代よりも上昇しています。

40代後半で子育てが落ち着いてきた方や、昇進などにより収入が増えた方が多い年代といえるのかもしれません。

独身(一人暮らし)の場合

上記の調査結果から分かる「一人暮らしの方の貯金額」は、次のとおりです。

貯金平均額は818万円

40歳代独身(単身世帯)の平均貯金額は、818万円です。

平均額は全体の数値を合計したものを調査人数で割って算出する数値で、資産保有額が多い方の影響を受けやすいです。

そのため、比較的高い数値が出る傾向にあります。

40歳単身者の平均貯金額は2020年と比べて増えており、新型コロナウイルスによる経済的な影響をプラスに活かせた方が多いことが推測できます。

貯金中央値は92万円

40歳代独身(単身世帯)の貯金中央値は92万円です。

中央値とは調査した数値全体の中央の値を指す数値で、より実態に近しい数値が算出されます

そのため、平均貯金額よりも現実味のある数値になっています。

平均貯金額に比べると金額は下がるものの、中央値で見ても2020年より50万円ほど上昇していました。

40歳代の約35%は貯金ゼロ

表に記載がある「金融資産非保有」とは、預貯金を全く保有していない、または預貯金を運用目的とは考えていない世帯を指します。

このデータによると、40歳代独身(単身世帯)の貯金がゼロの人の割合は35.8%と全体の約3割強を占めています

同棲・夫婦(二人暮らし)の場合

上記の調査結果から分かる「二人暮らしの方の貯金額」は、次のとおりです。

貯金平均額は916万円

40歳代二人暮らし(二人以上世帯)の平均貯金額は、916万円です。

単身世帯の818万円と比べて、約100万円程多いという結果になりました。

様々なライフイベントにより支出が多い年代ではありますが、共働き世帯は貯蓄を大きく伸ばしていることがわかります

貯金中央値は300万円

40歳代二人暮らし(二人以上世帯)の貯金額中央値は300万円です。

単身世帯の40万円と比べて、約200万円近い差があることがわかります

単身者の多くは収入を預貯金にまわす余力が少なく、共働き世帯は片方の収入をそのまま貯金に回せている違いが、この数値の差に繋がっているように見えます。

40歳で貯金1,000万円は少ない?

40歳で貯金1,000万円は少ない?

人の貯金額はなかなか聞けるものではないだけに、40歳での貯金1,000万円は多いのか少ないのか気になるものです。

結論からいえば、40歳で1,000万円の貯金は「多い」部類に入ります

その根拠を確認したうえで、1,000万円のうち生活防衛資金を除いた部分をどのように活用したらよいかを解説します。

かなり多い部類に入る

前述していますが、40歳代の貯蓄額は一人暮らし世帯で平均額818万円・中央値92万円、二人以上世帯調査で平均額916万円・中央値300万円です。

二人以上世帯の平均額は1,000万円近い金額ですが、3,000万円以上の貯蓄を持つ人が一定数いるため、その影響を受けて平均額が引き上げられている可能性が高いです。

預貯金額500万円刻みで見れば、貯蓄0円~500万円が56.4%、500万円~1,000万円が15.9%と、平均額より下回る方が多いのが実態です

以上のことから、40歳で貯金1,000万円を保有しているというのは、金額的には多いといえます。「1,000万円の貯蓄では少ないのでは?」と、必要以上に心配することはありません

生活防衛資金を別で用意できるとベスト

生活防衛資金とは、もしもの時に必要な「備えるお金」です。病気やケガで長期の休養、仕事の休業や想定外の退職による収入の減少など、不測の事態があった場合も生活防衛資金があれば安心です。

会社員の場合、社会保険に加入しているので収入が急に0になるということは少ないですが、生活防衛資金として給料の3カ月~6カ月分程度備えておくのがおすすめです。

月給20万円なら60万円~120万円を用意しておけば、働けなくなってもしばらくは生活することができるでしょう。

生活防衛資金は、貯金とは分けて準備しておくのが賢明です。

貯金を結婚資金や車の購入資金、子どもの教育費などに使ってしまい、その後すぐに収入が激減した場合でも、別口座で生活防衛資金が備えてあれば安心だからです。

目的ごとに複数の銀行口座を使い分けるなど工夫しましょう。

老後資金を増やすには投資を活用する

40歳代で貯金1,000万円があるなら、生活防衛資金を残したうえで資産運用を行えば、さらに資産を増やせる可能性があります。

40歳から年金世代まで約20年間あります。

もしまだ資産運用を始めていなければ「積立NISA」や「iDeCo」など、国が推奨する資産運用制度から優先的に始めましょう。

これらの制度はリスクが少なく、税制面で優遇されるなどメリットが多いため初心者にも始めやすい投資方法です。

40歳までに効率よく貯金1,000万円を目指す方法

40歳までに効率よく貯金1000万円を目指す方法

40歳代はライフイベントが多く、出費がかさむものです。ライフイベントの支出に負けないように、40歳までに貯金を増やしておくことで気持ちに余裕が持てます。

貯金を増やすためには「収入を増やす」か「支出を減らす」かしかありません。収入を増やすのは簡単なことではないため、支出を減らすことから始めるのがベストです。

40歳までに効率よく貯金を増やすための「支出を減らす方法」や、なかなか支出が減らせない人におすすめの「先取り貯金」について紹介します。

家計簿アプリを使って支出を把握する

まずは、自分の収入や支出を知ることからスタートします。

収入は毎月の給料で把握できますが、何にどれだけお金を使ったかという支出は、集計作業が必要です。自分が何にお金を使っているかを把握することで、無駄や節約ポイントが見つかります

支出を把握する方法なら家計簿アプリがおすすめです。家計簿アプリは、レシートを写真に撮るだけで支出内容を自動で記録してくれます。

クレジットカード連携しているアプリも多く、カードの履歴から自動で支出ジャンルをカテゴリ分けしてくれるものもあります。

また、食費や交際費などを月ごとに比較したりグラフで表示したりと、支出を簡単に「見える化」できます。家計を把握し、少しずつ無駄な支出を減らしていきましょう。

固定費を見直す

支出を減らす大きな効果を期待できるのが、固定費の見直しです。

固定費とは、携帯電話の月額利用料やアパートの家賃、生命保険や自動車保険など、毎月必ず支払う必要のある費用のことをいいます

例えば、携帯電話の料金プランを見直し、月額8,000円から3,000円のプランへ変更した場合は1か月あたり5,000円、1年間で60,000円を節約することができます

節約というと食費を減らす、娯楽費を減らすなど我慢することが思いつくかもしれません。

しかし、日々の生活に我慢を強いると長続きしません。

無理なく貯金を続けていくためには、固定費の見直しをするのがもっとも効果的です。支出を減らして貯金を増やしましょう。

先取り貯金を取り入れる

先取り貯金とは「収入-貯金=支出」という方式で、まずは収入から貯金をして、残額を支出として生活費に使う方法です。

収入から最初に貯金する金額が引かれるため、「使いすぎて貯金にまわすお金がない」といったことを防げます。

具体的な先取り貯金の方法として、会社の財形貯蓄を利用したり、銀行の自動積立を利用したりすることです。

収入・給料の振り込み日に自動で貯金されるため、お金を移す手間も省けて確実に資産を増やすことができます。

40歳までに貯金1,000万円を達成する資産運用

40歳までに貯金1,000万円を達成する資産運用

お金を貯めるために毎月定額を貯金していくのは大切です。

しかし、銀行預金の利率は0.001%~0.01%程度と非常に低く、利息は期待できません。

1,000万円を達成するためには、預貯金以外の資産運用を活用していく必要があります。

資産運用はギャンブルではありません。リスクを減らして取り組むことで、高い利回りを狙うことも可能です。

そこで、投資の初心者にこそ始めてほしい3つの資産運用術を紹介します。

NISA・積立NISAで運用を始める

NISA・積立NISAは個人投資家のための税制優遇制度です。通常、投資による運用益(売却益)には約20%の税金がかかります。

しかし、NISA・積立NISA口座を利用した投資では、運用益が非課税になります。

例えば、通常の口座で株式取引をして10万円の売却益が出た場合、約2万円が税金として差し引かれ、実際の収益は約8万円です。

NISA口座ならこの2万円分が非課税なので、10万円の売却益がそのまま手元に入ります。

非課税になる運用額や非課税期間に上限はありますが、普通に株取引をするのに比べると遥かにお得な制度です。

投資の第一歩をNISAから始めましょう。

投資信託を毎月積立

資産運用として積立投資信託を始めるのもおすすめです。

「毎月〇万円ずつ積立」と設定をすることで、毎月定額積立ができます。長期運用を前提とすれば、平均的な金額で購入したのと同等の効果がありリスクが低減します。

また、運用期間が長くなることで複利効果により元本を増やすことも可能です。投資信託なら預貯金よりも高い利回りが期待できます。

まずは、非課税で投資ができる積立NISAを優先して活用し、投資資金に余裕があるなら積立投資信託も活用して、さらに資産を増やしていくのがよいでしょう。

iDeCoで節税も兼ねる

老後の資金を蓄えるならiDeCoを活用しましょう。iDeCoとは「個人型確定拠出年金」のことで、毎月積立方式なのは積立NISAと同じです。

iDeCoの大きなメリットは、毎月の掛け金が所得控除として全額控除されるいう点にあります。積立NISAと比べてより大きな税制優遇があるため、お金を増やしながら支払う税金を減らせます。

注意点として、iDeCoは老後の資金作りが目的のため60歳まで資金を引き出すことができません。節税メリットは大きい分、資金引き出せないデメリットがあるため、急な支出に対応できない可能性があります。

メリットとデメリットを把握して、無理のない運用を心がけましょう。

不動産購入で家賃収入を得る

アパートやマンションなどの不動産を購入して家賃収入を得るという方法もあります。

物件の管理まで代行してくれる業者も増え、忙しい会社員でも頭金があれば、容易に不動産投資が行えるようになりました。

アパート・マンション経営にはさまざまなリスクがあります。

借入金利の上昇、空室、家賃滞納、地価の下落、災害の発生、老朽化などが挙げられるでしょう。

また、長期間のローンを組む必要もあるため、収支のシミュレーション等を慎重に繰り返すことが大切です。

貯金のできる人とできない人の違いとは?

貯金のできる人とできない人の違いとは?

貯金できる人の特徴

お金を貯める理由が明確になっている

貯金を継続してできているほとんどの方は、貯金をする理由を持っています。

多くの方は旅行や欲しいものを買うためにお金を貯める経験をした事があるのではないでしょうか。

そのような時は、不思議とお金を貯める事が楽しく感じられるかと思います。

同じように貯金を長期間継続できる人々は、お金を貯めることに何かしらの目標を掲げている方が多いです。

「貯金が続かない」という方は、「なぜ自分は貯金をするのか」という事を明確にすることで、貯金を楽しく続けられるかもしれません。

自分のルールを作り、守れている

貯金を継続できる人は

  • 「給料の1割〜2割は貯金に回す」
  • 「外食は週に3回まで」
  • 「コンビニにふらっと立ち寄らない(明確な目標があるときだけ)」

といった自分のルールを作っていることが多くあります。

ここで注意するべきことは、難しすぎるルールは作らない事です。

難しいルールを作ってしまうと辛くなってしまい、それが嫌で貯金が続けられない可能性が高いからです。

無理なく、長期間守る事のできるルール作りを行ってください。

貯金できない人の特徴

計画性が無い

お金に関して計画性の無い方は、貯金を続ける事ができない傾向にあります。

計画が無い状態だと

  • 「今日はいくら使ったか?」
  • 「今月はいくら使っていいのか?」

といった思考になりづらいため、結果的に貯金をする事が難しくなります。

収入が増えた分、支出も多くなってしまう

働いていると、昇給の機会が訪れることがあります。

収入が増えても、その分の支出額が増えてしまえば、貯金に回せるお金も変わりません。

生活の質をあげることを抑え、収入が増えた分の50%以上を貯金できれば、自然とお金が貯まっていきます。

まとめ:40歳代で1,000万円の貯蓄を目指そう

40歳代で1,000万円の貯蓄を目指そう

余裕を持って老後資金を確保するためには、40歳の時点で貯金1,000万があると安心です。

しかし、40歳で貯金1,000万円を保有している方は多くありません。

そのため、毎月の支出を見直し、先取り貯蓄や資産運用を取り入れていくことで貯金を増やしていきましょう。

現役世代が年金を受給する頃には、平均年金受給額の価値が2019年に比べて2〜4割減になる可能性があるといわれています。

自分の力で生きていくためにも、正しいお金の知識を吸収しながら賢くお金を貯めることが重要です。

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