金(ゴールド)は値動きがありますが、価値がゼロになることはありません。金融資産であると同時に、現物資産として金それ自体に価値があるからです。今回は金のメリット・デメリットを詳しく解説するとともに、金投資の方法として「金地金」「純金積立」「金ETF」「金貨」の4つの方法を紹介します。

金のメリット

まずは、金のメリットから見ていきましょう。

金は信用リスクがない

株式や債券・通貨など国や企業の信用をベースに取引される「ペーパー資産」に対し、金や不動産のように、そのもの自体に価値がある資産を「実物資産」といいます。実物資産は価値がゼロになることがありません。

金は株式市場などペーパー資産が暴落する局面では値を上げやすいのが特徴です。また、発行体となる国がない「無国籍通貨」なので特定の国の政治リスクに左右されることもありません。

金はインフレに強い

インフレになるとモノの価値が上がり、現金の価値が下がります。金は実物資産なので、インフレ時には価値が上がる傾向にあります。金を保有することで、インフレによる資産の目減りへの対策ができるのです。

有事の金とは?

「有事の金」とは、1960~70年代の米ソ冷戦時代に、万が一核戦争が起きても、金は「実物が残る」ことから資産保全になると注目を集めたことが最初です。実際、1979年のソ連アフガン侵攻前後の1978年から1980年にかけて金価格は3倍になりました。

その後、長期的な下落トレンドになっていたものの、2001年9月の米同時多発テロの時に「有事の金」として存在価値が再び注目されました。

さらに、従来の軍事的・政治的有事に加え、2008年のリーマンショック時の「経済的有事」の際にも、あらゆる資産が大暴落したなかで、金価格はすぐに回復。実物資産としての強みを発揮しました。

金のデメリット

それでは、デメリットについても確認しましょう。

金利や配当がつかない

金は、株式や債券などのように配当や金利がつきません。金を購入して値上がりした時に売却して利益を出すしかありません。また、金は「有事の金」と呼ばれ、安全資産としての面を持ちますが、元本保証ではありません。

金融資産として取引されているので、常に値動きがあります。金価格が下がれば元本を割り込む可能性もあるのです。

紛失・盗難リスク

金を現物で保有する場合、紛失や盗難のリスクがあります。そのため保管場所を用意しなければならないので、手間や費用がかかります。

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金投資の方法

金は金利がつかないので投資の主役とはなりませんが、株式や債券などペーパー資産が不安定な環境で値上がりすることから、「守りの資産」として全資産の10%程度を目安に保有するようにします。

ただ、金の値動きは大きいので、一度にまとめて購入するのではなく、買うタイミングを分散させた方がリスクを軽減させることができます。

それでは、金投資の方法を見ていきましょう。

純金積立

純金積立とは、毎月一定金額の金を購入し、それを積み立てていく方法です。高価な金を少額から購入できます。

どういう人向き?

長期でコツコツと少額から定額積立をしたい人や、投資タイミングがわからない初心者向きです。

どこで購入できる?

貴金属商、商社、証券会社など

いくらから購入できる?

最低1,000円から1,000円単位

純金積立のメリット

少額から投資できる

金を現物で購入するのは大きな金額が必要になります。しかし、純金積立なら毎月1,000円から1,000円単位で購入できます。

②手間をかけずに実物資産に投資できる

一度設定すると、毎月自動的に投資できます。特別な手続きは必要ありませんし、買い付けた金は取扱い会社が保管するので安心です。一定額貯まると現物の地金として交換できるケースもあります。金を手元に保管しておくことで、現物の金を保有しているという実感を味わうことも可能です。

純金積立のデメリット

①手数料が高い

毎月の購入額に2~5%の手数料がかかることや、年間数百円~数千円程度の口座管理料がかかります。原則的に、純金積立は現物資産の金に投資するため、手数料が高くなります。

②業者の倒産リスクがある

金の預け方には「特定保管」「消費寄託」の2種類があります。金を業者に預けることができるのは便利ですが、消費寄託の所有権は業者になるため、倒産すると金が戻らない可能性があります。

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金貨

外国政府が発行する投資用の金貨です。オーストラリアのカンガルー金貨、カナダのメイプルリーフ金貨、オーストリアのウィーン金貨ハーモニーなどが有名です。

どういう人向き?

子供や孫に金をプレゼントしたい人や、金のコインを収集して楽しみたい人

どこで購入できる?

金地商、金属メーカー、宝石店など

いくらから購入できる?

1オンス(31g)で約16万円、1/10オンスで約1万6,000円程度です。

金貨のメリット

金地金と比べて少額で購入でき、持ち運びも簡単です。デザイン性が高いので、観賞用としても楽しめます。

金貨のデメリット

コインに傷がつくと売却価格が安くなります。紛失リスクも高いので、保管方法に気を付ける必要があります。

金地金

金といえば、金の延べ棒をイメージする方も多いかもしれません。地金は保存しやすいように細長い台形の形に固めたもので、「インゴット」や「バー」ともいいます。5gから100g、1kgなど多彩なサイズがあります。

 

どういう人向き?

金地金は少額から投資可能ですが、500g未満は加工手数料(バーチャージ)がかかります。ある程度まとまった資金を投資したい方に向いています。

どこで購入できる?

金地商、金属メーカー、銀行など

いくらから購入できる?

5gのバーで約3万8,000円前後です。

金地金のメリット

金現物の輝きを実感することができます。また、5年以上保有した場合、譲渡益を2分の1に減額して計算することができます。長期投資で考えると、税制面でもメリットを享受できます。

金地金のデメリット

保管場所を確保する必要があることと、保管コストがかかることです。金の現物を保有するので、保管する場所に困る場合もあります。自宅で保管すると盗難リスクがあるので、小型の金でも金庫が必要です。

ETF

円建てまたはドル建ての金価格、あるいは金先物価格に連動したETF(上場投資信託)で、株と同じように市場で売買できるので換金性が高い商品です。

どういう人向き?

株式取引をしているなど証券会社に口座を持っている方。

どこで購入できる?

証券会社

いくらから購入できる?

4,000円程度

ETFのメリット

ETFは市場で取引できる投資信託です。個別株と同様に取引所で売買できるので、ネット証券を使えばコストを抑えることができます。例えば、SBI証券や楽天証券では1日の約定代金が10万円以下の手数料はかかりません。ただし、保有している間に年率0.4~0.8%程度の保有コスト(信託報酬)がかかります。

ETFのデメリット

金の現物を引き出せないものが多く、現物で金の輝きを味わうことはできません。あくまでも「投資のしやすさ」という点で選ぶ金融商品です。ただし、国内ETFで最大のシェアを占める金の果実(1540)は金の裏付けがあり、1㎏単位で金地金を国内で交換することができます。

まとめ

金はそれ自体が価値を生まないものの、「有事の金」という言葉もあるように、株式市場などペーパー資産が不安定になると価格が上昇する傾向にあります。

ですから、「守りの資産」として資産の10%程度を金投資に当てることをおすすめします。金投資の方法として、以下の4つをご紹介しました。

1.純金積立

2.金貨

3.金地金

4.金ETF

現物の金としての輝きを見たいのか、投資対象として捉えたいのかによって投資方法が異なりますが、金融商品として考えた場合、「金ETF」の魅力が高くなります。

最もコストを抑えて金投資ができるからです。ただ、短期的な値動きで売買するのではなく、長期保有で考えるようにしましょう。

記事 山下 耕太郎

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