ファイナンシャル・プランナーの水野圭子です。皆さんから寄せられたお金に関するさまざまな悩みにお答えしていきたいと思います。

今回は、33歳A子さんからのご質問です。

【Question】iDeCo(イデコ)とつみたてNISA、どちらかを選択するとしたらどちらからはじめればいいのですか?

中野のマンション(家賃9万円)で一人暮らしをしているA子さんの年収は600万円。財形貯蓄を毎月3万円は積立をしているものの、現在33歳Aさんの貯蓄は400万円!できたら老後資金をもう少しふやしていきたいと思っているそうです。

【Answer】iDeCoを活用する!

老後資金の準備としては税制優遇と資産形成効果が期待できるため、iDeCoを活用するのが賢明でしょう。ただしiDeCoは長期にわたる仕組みなので、スタートし始める前には仕組みをきちんと理解し、毎月の拠出金額が今後のライフプランに影響ないかなどもしっかり確認しおく必要があります。

具体的にiDeCoの特徴や活用法、NISAよりも優れている点などについて見てみましょう。

iDeCO(イデコ)とは!? NISAとの比較

iDeCoとは60歳まで毎月積立てたお金を60~70歳の間に年金や一時金として受け取る国の制度です。運用商品は投資信託や定期預金、保険の3種類から選び、途中で変更も可能です。「企業型」と「個人型」とがあり、iDeCoは「個人型」に該当します。

つみたてNISAは運用益が非課税になるメリットがありますが、iDeCoはさらに広い税制優遇が活用できます。ただ一番把握しておいて欲しいことは、60歳までは継続していくもので、貯まったお金は途中で引き出せないこと、そして手数料がかかることです。また50歳以上で拠出期間が10年に満たない場合には、受け取り開始年齢は60歳ではなく一定期間繰り下げられる点も把握しておきましょう。

【つみたてNISAとiDeCoの比較表】

ではその3つの税制優遇とはどのようなものなのでしょうか?

 【iDeCoの節税効果】積立時・運用時・受取時での税制優遇

1.積立金の掛金全額が所得控除される

例えばiDeCoで毎月2万円ずつ、60歳まで拠出した場合に、A子さんの年収600万円の場合の節税の最大効果は1年間で4.8万円、60歳までの27年間だと約129万円税金がかからなくなるのです。ただあくまでもこの節税効果は独身の方で、最大効果の場合だとご認識ください。

例えば扶養家族がいると税金は変わりますし、マイホームのローン減税の対象であれば税金の優遇効果は少なくなります。ただふるさと納税を少し活用している人であれば税制優遇の効果はあることでしょう。また日本の所得税率は所得が上がるほど税率が高くなる累進課税制度を採用していますので、高所得な人ほどiDeCoの節税効果は大きいかもしれません。

【iDeCoの所得控除の効果一例】:毎月2万円拠出した場合の所得控の節税効果の一例

2.運用益が非課税(NISAと同様)

投資でプラスになった運用益に本来かかる税金20.315%がかからず再び運用に充されるため、有利な運用が可能です。

3.受取時にも一定金額が非課税に!

一時金でまとめて受け取る場合には「退職所得控除」として、分割で受け取る場合には「公的年金等控除」などの税金分の負担分を少なく受け取ることができます。

このように税制優遇がありメリットも大きいiDeCoですが、60歳までは引き出せないお金となるため、無理のない金額の範囲で設定していってほしいと思います。

運用商品も投資信託などだけでなく、定期預金や保険など元本保証型の商品をセレクトできるのも使い勝手が良いことでしょう。投資をまったく経験ない方は100%定期預金を選択しがちですが、できたらiDeCoを通じて、投資信託などを少額ずつでも購入されていき、投資経験を積んでいってほしいと思います。

iDeCoの投資効果で資産をふやせる可能性とは?

財形や個人年金などで老後の資金準備としてできるものの、日本においての利回りが低い状態にあります。運用を活用することで老後資金準備を少しでもふやす可能性が出てきます。長期間に渡って投資を活用するとどうなるのでしょうか?

例えば毎月2万円ずつを27年積み立てると648万円貯まる計算となります。iDeCoの取扱商品の選択を定期預金や保険にした場合にはほぼこの金額となります。

では、投資を活用した場合にはどうなるのでしょうか?確約はできもないものの、約3%の利回りで27年間活用できた場合には、下表のように27年後には348万円プラスの約1,000万円の資金を準備することも可能かもしれません。

図】金融庁HP「資産運用シュミュレーション」において筆者がシミュレーション

上記はあくまでもシュミュレーションでありますが、表の運用益も10年未満よりも長い期間活用した方が、より運用益は多くなることがわかります。

60歳の時点でいくら位の資産を作っていきたいか、実際のイメージに国民基金連合会のサイトでシュミュレーションしてみてはいかがでしょうか。

【参考】国民基金連合会:https://www.ideco-koushiki.jp/simulation/

人生100年時代と言われるようになり、女性も90歳以上まで長生きする可能性が高くなっています。節税と投資のダブル効果を活かせるiDeCoにチャレンジし、余力があればつみたてNISAを上乗せしてみてはいかがでしょうか?

【水野先生のプロフィールはこちらから】
▶︎https://manekatsu.com/lecturers/mizuno.html

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【マネカツ】セミナー講師 水野先生にインタビュー!

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